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清野菜名インタビュー『演技に自信がない?アクションに頼っている自分を克服したい』
自分に自信が持てない時期が続いていた
清野菜名どこにでもいる普通の女の子ですよね。今まで演じてきたのは鬼とか、人間離れした役や濃いキャラクターが多かったから、最初は緊張しました。私は役を作り上げていくタイプではなくて、台本を読んで流れを確認して台詞を覚えて、あとは監督に言われたことに対応していきます。今回の普通の役は難しいと思いました。
――突出した部分がないだけに?
清野菜名たとえば普通に歩くのも「どうするんだろう?」と考えてしまったり。たぶんその人物像には、自分自身も多少は入っています。でも、私はサバサバしていて、理佳はナヨナヨしている。監督に「優柔不断なところを出してほしい」と言われていたので、そこを基準にしました。
――「濃いキャラクターが多い」ということですが、テレビやCMで清野さんを観ている人と、映画で観てきた人で印象は違うかもしれませんね。CMだと“彼女にしたいNo.1”みたいな感じで、映画だと“蹴られそうで怖い”とか(笑)。
清野菜名よく「蹴られたい」と言われます(笑)。とくにテレビと映画で作品ジャンルや役側を分けているつもりはないんですけど。
清野菜名アクションを評価をしていただけたのはうれしいですし、好きなんですけど、そこの立ち位置がどうとか、アクション女優として成功したい、というような意識はとくにないんです。できる限り続けていきたいですし、お話をいただければ、どんなにハードなアクションでも「負けない!」と気持ちが入ります。でも以前は、そこに頼っていた自分がいました。演技だけでは勝負できなくて、アクションがないと不安だったり……。それを克服したくて、あえてアクションがない作品をやったりという感じで、いろいろな役柄や作品に出演させていただくようにしています。
――『雨女』は初のホラーでしたが、ジャンル的にも新しい挑戦でしたね。
清野菜名いろいろできるようになりたいです。もともと自分に自信が持てない時期が続いていて、アクションを習ったり、ギターを始めたり、友だちにダンスを教えてもらって、特技を増やして自信を付けようと思ったんです。それが今も続いていて、休みがあれば新しいことを習いに行きます。最近ではドラムとか。
やっと自由にやれている感覚になってきた
清野菜名ジムに週1、2回通っています。私は背中の筋肉が弱くて、肩が前屈みになってしまうんです。意識しなくてもちゃんとした姿勢になるように、肩甲骨の周りや胸元の筋肉を鍛えています。
――以前は「ミラ・ジョヴォビッチさんと共演するのが夢」との発言もされていました。
清野菜名それは変わりません。会いたいです。今は英語を話せるようになりたくて、早く留学したいと思っているんです。英会話も勉強していますけど、やっぱりそれだけだと難しいので。女優としても、日本だけでなくて世界で活動していきたいと思っています。
――青春恋愛映画をやりたい、とは?
清野菜名ありますね。今、ディーン・フジオカさんとドラマ『はぴまり〜Happy Marriage!?〜』(Amazonプライム・ビデオにて配信)も撮っていますけど、初めてのラブコメで一度やってみたいことのひとつでした。今までやった鬼とかとはかけ離れた役に挑戦しています(笑)。
――『雨女』の理佳は“恋愛に自信を持てない”という役でしたが、そういう心情はわかりました?
清野菜名人を好きになったら、みんなそうなるんじゃないですか? 「相手はどう思っているだろう?」とか、マイナス思考になるというか。友だちにもそういう相談をされるので。
――でも清野さんなら、誰からも好かれそうだし。
清野菜名私はまず恋愛対象として見られません(笑)。サバサバしていて男っぽいから、友だちで止まってしまいます。
――映画ではアクションで注目された清野さんが、今回のホラーや恋愛ドラマなど、女優として幅を広げている最中のようで。
清野菜名そうですね。コメディではモニターチェックをしながら「もう少し大きくやったら、もっとおもしろいかな」とか、演技をしていて、やっと自分が自由にやれている感覚になってきました。ワンシーンごとに「ここはこう工夫したい」という、自分のアイデアをひとつずつ入れていきたいと思っています。
(文:斉藤貴志/撮り下ろし写真:鈴木一なり)
雨女
ある日、理佳の目の前に男の子を連れた黒い服の女性が現れる。有名なモデルだという彼女の名前を聞いて、言葉を失う理佳。それは、恋人・隆のスマホによく掛かってきている女の名前だった……。
監督:清水崇
出演:清野菜名 柳俊太郎 高橋ユウ みやべほの 奈緒
2016年6月4日(土)全国ロードショー
(C)2016「雨女」製作委員会
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