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20歳迎えた大原櫻子、『紅白』出場・舞台を経ての心境の変化明かす

 『第66回NHK紅白歌合戦』では、紅組トップバッターとして、初出場とは思えないほど堂々としたステージを見せてくれた大原櫻子。2016年は1月〜3月に行われた地球ゴージャス プロデュース公演 Vol.14『The Love Bugs』で子どもの頃からの夢だったミュージカルに出演を果たすなど、舞台に専念していたが、6月1日にニューシングル「大好き」を発売、さらに8月からの全国ツアーも発表されるなど、歌手としてもいよいよ始動する。『紅白』や『The Love Bugs』を経て、音楽に対する意識にも変化があったという大原に、新曲「大好き」の話から20歳を迎えた実感など、様々な話を聞いた。

舞台は「生きていて良かった!」と思える出来事だった

――少し前の話になってしまいますが、『NHK紅白歌合戦』初出場の感想を聞かせてもらえますか? 紅組のトップバッターということでかなり緊張したと思いますが……。
大原櫻子 出る前はいろいろな方から「緊張するでしょ?」って言われましたが、その反面、出場経験者の方には「お祭り騒ぎだから楽しいよ」って言われていたので、いったいどっちなの、と思っていました(笑)。でも、実際に出たら私の前が白組のトップバッターの郷ひろみさんで、出演者全員でものすごく盛り上がったので、気持ちが楽になり「楽しい!」って思いながら歌えました。

――初出場とは思えない堂々とした歌いっぷりでしたね!
大原櫻子 本当ですか? 自分でも思っていたよりガチガチにならずに歌えた気がします。ただ、リハとかを含めて、やはり紅白の雰囲気は独特ですね。他の音楽番組にはない雰囲気ですし、そもそもあんなにみんなが知っている音楽を一挙に放送する番組ってないじゃないですか。錚々たる方たちが目の前にたくさんいらっしゃって、最初から終わりまで嵐のように過ぎてしまった感じです。

――出場後の反響も大きかったのでは?
大原櫻子 驚くぐらいたくさんの方から「観たよ〜っ!」て言っていただけて、それを聞いたら改めて緊張してしまいました。あと今年の前半に地球ゴージャス(岸谷五郎・寺脇康文主催の演劇ユニット)の『The Love Bugs』という舞台に出演しましたが、そのときに「紅白で歌っていた子だよね」って言ってくださる方もいらして、反響の大きさを実感しました。

――『The Love Bugs』は大原さんにとっては初舞台であり初ミュージカルでしたが、演出家の岸谷さんから“逸材”と大絶賛されていましたね。
大原櫻子 いえいえ。でも舞台は本当に「生きていて良かった!」って思えるできごとでした。うまくできないイラ立ちも苦しみもありましたが、自分が想像していたよりもはるかにミュージカルが楽しかったといいますか。この世界に入ったきっかけもミュージカルを観たからなので、いつかやりたいとは思っていましたが、ここまで素晴らしい体験ができるとは予想もしていませんでした。

――どんなところが特に素晴らしかった?
大原櫻子 大勢でひとつのものを作る楽しさですね。たくさんのキャストが集まるので「自分がこの役をやりたい」とか、そういう感情が生まれてくるのかと思いきや、そんな自分勝手なことを考えている人は誰もいない。一人ひとりがこの作品をどうよくしていこうかということしか頭にないんです。誰かが困ったら常にみんなで助けるという雰囲気で、その環境が本当に素晴らしいですし、その中で毎日芝居と歌とダンスを練習して、みんなで舞台を作り上げていくのは宝石のような時間でした。あと共演者した方の中には芝居以外の話をしてくださる方もいて、仕事じゃなく人として触れ合うことができる場といいますか。素晴らしい人たちとの出会いの場でもあったと思います。

言葉に対してのアプローチに変化 表現の幅が広がった

――ドラマや映画もチームでやるものですが、舞台の場合はそのチーム感がさらに強く凝縮されていたと。
大原櫻子 そうですね。やはり映像と違って生ですので、同じ演目を演じても体調とかそのときの空気感で、毎回、違うものになりますし、お客さんの反応も変わってくるじゃないですか。そういう嘘をつけないダイレクトな感覚をみんなで共有できることが舞台の良さなのかなと。だからみなさん、日々芸を極めることだけに集中していて、私自身もいい意味で“仕事”という感覚を忘れて没頭できた。その瞬間、心の底から“私、生きている!”という実感が湧いてきたんです。

――公演中には20歳の誕生日を迎え、カーテンコールで岸谷さんから花束を送られるというサプライズもありました。思わず号泣していましたが、あのときはどんな気持ちだったんですか?
大原櫻子 もう、とても感激しました。私は17歳のときにデビューしましたが、そのときはまさか3年後に自分がミュージカルの舞台に立っているなんて想像もしていませんでした。しかも20歳という人生でも大きな節目の年をあの様なかたちで祝っていただけたことは奇跡だなと。素敵なスタッフさんやキャストの方たちに囲まれながら20歳を迎えられたと思うと、感無量でした。

――その後、何か“20歳的”なことはしました?
大原櫻子 その日に楽屋の廊下で共演者の城田優さんや蘭寿とむさんがお酒をくださって、キャストの方たち全員と乾杯しました。でもそれ以外は特に何も変わらないんですよね。20歳を過ぎたら毎日お酒を呑むもんだと思っていたら、そうでもないですし。

――ないです、ないです(笑)。
大原櫻子 無事、普通に過ごしています(笑)。

――初舞台ではこれまでにない濃密で刺激的な体験をされましたが、新曲「大好き」の曲作りでも、その経験は役立ちました?
大原櫻子 言葉に対してのアプローチが変わりました。例えば歌詞で何かのメッセージを発信するとき、ストレートな内容でも表現の仕方はいろいろあると思うんですね。ひとつの言葉でもどういう言い回しにするかで全然伝わり方が違ってくる。それは舞台で決まったセリフを言っていても、毎回伝わり方が変わるのと同じなので、そういう意味で作詞するときも表現の幅が広がった気がします。それを特に感じたのは<大好き>という言葉で、実はこのタイトルと曲だけは先に決まっていたんですね。最初は平仮名の「だいすき」でしたが、それに合わせた仮の歌詞も明るく可愛い感じで、ピュアでキュートなメロディにピッタリでした。でも、そこで無邪気に“大好き”というよりは、それを言えないモヤモヤした気持ちを歌いたいなと。というのも、大好きって日常の中でたくさん言う機会がありますが、いざ好きな人を目の前にすると、なかなか言えなかったりしますよね。そういう女の子のもどかしい気持ちを表現したいと思いました。

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