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ゲスの極み乙女。、長瀬智也、星野源ら出演 都市型フェス『METROCK』の魅力

(C)Metrock2016

(C)Metrock2016

 5月21日と22日の2日間、東京・新木場若洲公園で行われた野外フェス『METROCK 2016』。ゲスの極み乙女。、星野源、indigo la End、ONE OK ROCKなどの名だたるアーティストが登場したほか、初日には映画のキャラそのままに、TOKIOの長瀬智也率いる「地獄図(ヘルズ)」も登場。都市型フェスならではの魅力とは? アーティストたちのステージをピックアップしてレポート。
5月21日(土)

地獄図(ヘルズ)

TOKIO長瀬智也率いるあの映画のバンドが地獄から降臨

地獄図 神木隆之介(C)Metrock2016

地獄図 神木隆之介(C)Metrock2016

  • 地獄図 桐谷健太(C)Metrock2016

    地獄図 桐谷健太(C)Metrock2016

 都市型のフェスには、“企画モノ”がハマる。午前中だというのに、1万人の観客を集めたメインステージで、オープニングアクトを務めたのは、地獄専門ロックバンドの「地獄図(ヘルズ)」。宮藤官九郎の映画『TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ』から飛び出した4人のキャラクターが、映画主題歌の「TOO YOUNG TO DIE!」を披露した。体感的には30度超えのこの日この時間、ギターボーカルのキラーK(長瀬智也)、ベースの邪子(清野菜名)、ドラムのCOZY(桐谷健太)のなりきりメイクの暑苦しさは、まさに灼熱地獄! メンバー紹介のとき、COZYは華麗にエアードラムであることをネタばらしして笑いを取っていたけれど、キラーKは「地獄から日帰りでやってきた!」とステージ上にいた15分間、一切“中の人”感を出さず。ギターの関大助(神木隆之介)がただ一人フツーな感じで映画宣伝を終えた後、「じゃ、長瀬くん……」と言いかけると、爆音で「マザーファッカー!!」とかぶせ、歌に戻っていた。一度聞いたら耳にこびりつく地獄のメロディ。サビのハモりも必聴である。

ゲスの極み乙女。

雨のステージで“両成敗”など熱唱 ラストはお辞儀

ゲスの極み乙女。川谷絵音(C)Metrock2016

ゲスの極み乙女。川谷絵音(C)Metrock2016

  • ゲスの極み乙女。ほな・いこか(C)Metrock2016

    ゲスの極み乙女。ほな・いこか(C)Metrock2016

  • ゲスの極み乙女。ちゃんMARI(C)Metrock2016

    ゲスの極み乙女。ちゃんMARI(C)Metrock2016

  • ゲスの極み乙女。休日課長(C)Metrock2016

    ゲスの極み乙女。休日課長(C)Metrock2016

 パフォーマンスが始まる30分ほど前から、急に雲行きが怪しくなった。メインステージには、この日一番と言えるほどぎゅうぎゅうに人が集まっている。4人が、登場し、それぞれのポジションにつくと、いつもより低めの声のトーンで、川谷絵音が「『キラーボール』で踊りませんか?」と言って、演奏が始まった。「どうせまた嘘ついて 無駄に泣いたりして」と、今にも泣き出しそうな空と、歌詞がシンクロしてゆく。3曲目の「私以外私じゃないの」で、一気に空から大粒の雨が降り注いだが、「オトナチック」「両成敗でいいじゃない」などヒット曲が続いたこともあり、観客はどんどんヒートアップ。「ロマンスがありあまる」を歌う頃には雨脚は弱まり、休日課長のベースソロのあと、川谷がパンダの着ぐるみで登場した。そうして「餅ガール」でテンションはマックスに。やはり彼らの曲には、聴き手を“無心で踊らせる”力がある。最後の曲「ドレスを脱げ」では、ほな・いこかが椅子の上に立って「まだいけますかーっ?」と観客を煽ったが、二度目の「イェー!!」という反応がいこか的にイマイチだったようで、「ダメ!」と一喝。ドSの女王様ぶりを発揮していた。そのあとのレスポンスにはご満悦で、「ありがとう」と満面の笑み。ツンデレである。最後は4人で肩を組み、長く、深くお辞儀をした。

サカナクション

「すげぇ景色!」と感激 あの映画主題歌ではサプライズも

サカナクション(C)Metrock2016

サカナクション(C)Metrock2016

  • サカナクション(C)Metrock2016

    サカナクション(C)Metrock2016

  • サカナクション(C)Metrock2016

    サカナクション(C)Metrock2016

 ワンマンでも、フェスでも。「今自分は、地球の時間軸の最先端の中で踊っている」――そんな風に思わせてくれるのが、サカナクションのパフォーマンスだ。最大で2万人を収容できるほどの広さを誇る、メトロック最大のステージWINDMILL FIELDが、巨大な水槽になったかのようだった。「ミュージック」で始まったステージ。「だらしなく弱い僕だって 歌い続けるよ」と繰り返すこの壮大な曲が、ステージの背後にそびえる風車と、そのまた後ろで雲が行き交う空の果てしない奥行きの中に溶け込んでいく。屋外で彼らの演奏と歌を聴いた初めてだったけれど、“今、この瞬間にこの場所で生まれている日本のロック”が流れる場所は、東京という街がいちばん相応しいのかもしれない。「アルクアラウンド」、日本舞踊を舞う女性と一緒に踊れる「夜の踊り子」など、シングルのヒット曲が続いたあと、「SAKANATRIBE TRANCE MIX」では、ライトスティックを使った演出と和太鼓の重低音など凝った演出で、そこにいた誰もが、トランスの妖しさにどっぷりと浸かった。まるで深海に潜ったサカナのように。その時、山口一郎は「すげぇ景色!」と叫び、嬉しそうに笑った。雨粒がレーザーの光に反射したりと、屋外ならではの体験が続いていく。「新宝島」では、その巨大風車の柱に、レーザーで曲名が浮かび上がるというサプライズもあり、まさにこの日、この場所でしか見られない“すげぇ景色”の連続だった。

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