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堀内健(ネプチューン)が語る芸人論「“ホリケン”を俯瞰で見てる」

 お笑いトリオ・ネプチューンのボケ担当として、数々のバラエティ番組などで活躍してきた堀内健。普段テレビなどで見せる姿はどこかトリッキーで天真爛漫なイメージもあるが、長年、お笑いと真面目に向き合い、破天荒にも見えるその芸風を培ってきた。その笑いのセンスは“天才”とも言われるが、本人は「自分で『芸人』と言うのはおこがましい」と自らを“大雑把タレント”と称する。ORICON STYLEでは、脚本も手掛ける「堀内夜あけの会」の第三回公演『なりたい自分にな〜れ!』を控える彼に、インタビューを実施。舞台の話はもちろん、ネプチューンやバラエティ番組での立ち回りなど、様々な話を聞いた。

自分が面白いと思うことをバンバンバ〜ンってやっちゃう

――第3回公演決定、おめでとうございます! 今回は台本を書き上げるのに3ヶ月かかったそうですね。
堀内健 なかなかアイディアが出なくてファミスレスでコーヒーばかり飲んでいたので、胃が痛くなったりしました。書いた時期が寒い時期だったので、腹巻きをしていたんですけど、足やふとももが寒くなって……「ももひきはいてくりゃよかったな」なんて思ってましたね(笑)。

――堀内さんの世界観は「ホリケンワールド」と表現されるように、シュールで摩訶不思議な空間が展開されるのが特徴です。「堀内夜あけの会」(※)は今作で3回目となりますが、どんなことを考えながら執筆されているのでしょうか?
堀内 一番最初の『恐怖 タコ公園のタコ女』のときは、実際に僕が恵比寿の公園でタコ女としか思えない強烈なキスをしている女性を見た体験から。それから第2弾の「オマエは渋谷の夜回りおじさんじゃない」は渋谷が昔から好きだったから。僕、東横のれん街でバイトしていたことがあって、そのときにいつもハチ公とかを触っていたので(笑)、そういう経験が元手となっています。今回は、山とペンションが舞台なんですけども。今考えてみると、昔からペンションが好きだったんですよね。自分が好きなもの…恵比寿とか渋谷とか山とか、そんな好きなモノがきっかけになっているんだと思います。

――なるほど。着想は、ご自身の内面や体験からきている、ということですね。
堀内 体験もありますし、自分の(お笑い用の)ネタ帳を見たり、雑誌を読んだり。でも、僕は丁寧なタイプではないから、台本を書いていても、自分が面白いと思うことをバンバンバ〜ンってやっちゃうんですよ。バラエティでも、やりたいギャグがあったら、人が何を言っていようが関係なくやっちゃうし(笑)。

――「ネタ帳」というのは、堀内さんが、普段から地道にネタを蓄積されているということですか?
堀内 よくメモをとったりしてますよ。人が言った面白いフレーズとか、コマーシャルのこれをネタとしてやってみようとか……。

――そのなかで今一番ハマっているネタはありますか?
堀内 ええっ、今、ですか!? う〜ん……「どうしろっていうんだよ」(笑)。

――それはどういう…?
堀内 以前、くりぃむしちゅーの有田(哲平)くんと一緒にエレベーターを待っていたんです。彼は大量の荷物を持っていたのですが、何回も何回も次々と落としちゃって……そのときに彼が独り言でつぶやいていたんですね。「どうしろっていうんだよ」って(笑)。

――なるほど。では、堀内さんと一緒にいる人は気が抜けないですね。
堀内 アッハッハ。そんなことないですよ!

番組で空回りしてウケないときは落ち込むこともある

――やりたいことを即座にやることと、ネタをネタ帳に蓄積していく作業、よく考えると真逆にも思えるのですが。
堀内 分裂してますね、ヤバイですよね(笑)。

――ですが、その即興性は矛盾が、「ホリケンワールド」特有のサプライズ展開を生むことにもつなってるのかもしれないですね?
堀内 決して狙っているわけじゃなくて、やりたいことに対して我慢ができないという“人より劣った”点が、もしかしたらサプライズのように映るのかもしれないですね。

――さきほど「劣った点」とおっしゃいましたが、それが逆に、堀内さんが芸能界で唯一無二の存在たらしめる理由でもあるように感じられるんです。
堀内 自分では唯一無二とは思ってないですよ。みんな、目指すところは「人と違うことをやりたい」だと思いますし、僕はそのやり方がちょっと人とは異なっているだけで。ただ、思いついたことをすぐやっちゃったりもするから「わけがわからない」とも言われるんでしょうね(笑)。

――ほかにも、ご自身のことで気にされている点はありますか?
堀内 僕はとても飽きっぽくて気分屋。人から話を聞かせていただいていて、「自分にも取り入れよう」とか「どこか盗めるところはないか」と思えればいいんですけど、「めんどうくせーな。話長いな。早く終わんね〜かな〜」とか、悪いほうに流れることがあるんです。常にポジティブでありたいとは思ってるんですけど。

――意外です。むしろポジティブなイメージがあったので。
堀内 いや、そうでもないんですよ。結構落ち込んだりすることもありますし。寝ると忘れちゃうんですけど(笑)。でも、引きずっちゃうこともあって……よく言えば反省しているってことかもしれないけれど。

――どんなときに落ち込むんですか?
堀内 やっぱり番組で空回りしてウケないときですね。あとは、ギャンブルでも家族のことでも、うまくいかなければ落ち込むし。家でお風呂に入っていても、いろいろと考えちゃうんですよ。「お風呂を出るときに掃除しなきゃ」とか(笑)。僕、家庭では風呂当番なんです。

ネプチューンの信頼関係「解散の危機なんて一度もない」

――「番組で空回りした」とおっしゃっいましたが、そういったときに直面した率直な思いも聞かせてください。
堀内 ネプチューンで番組とかに出ている時は、僕が何かをやって、(原田)泰造が乗っかってきてくれる場合もあれば、(名倉)潤ちゃんがツッコんでくれることもある。ご存知のように、それもなく、みんなに放っておかれることもあるんです。結果、変な空気になっちゃって……(笑)。でも、だからと言って「ふざけんなよ」とは思わないんですよ。打ち合わせをしてない場合、僕が計算せず、やりたいことをやっているから、そういう風になってしまったのかなとか。フォローがなくても「いいや」って思ってやっているところもあって、(反省と妥協は)半々なんですね。ただ、ウケなかったら、頭が真っ白になっちゃうことはあります。

――メンバーからクレームを受けたことはあるんですか。
堀内 最近は全然ないですね。ネプチューンはもう長いですから。これ以上やったら泰造も怒っちゃうなとか分かるし、潤ちゃんはもはや何をやっても怒らないし(笑)。終わったらなかったことにもなるんで。「ここはもっとこうしよう」と話し合うことも大切ですが、逆に今はお互いこっ恥ずかしいですね(笑)。

――そこは、長年つき合った信頼で。
堀内 そうですね。

――昔は衝突もあったということですか? あわや解散の危機!? とか。
堀内 ないな〜、そんな大喧嘩。「オマエ、遅刻しただろ」とか、そういう細かいところぐらいですかね。潤ちゃんが僕から口のなかに馬糞を入れられて怒ったというエピソードもありますが、あの「怒った」というのもテレビのなかでの話だから、そもそもがネタですし。本当に仲が良いんですよ。学生時代の友達ではなく、20歳を過ぎて事務所で知り合った関係性だということもあるかもしれない。もしかしたら、気まずい雰囲気になったことくらいはあったのかもしれないけど……。

――なるほど。信頼できる仲間がいるから、失敗をしたとしても、やりたいことがやれるということでもあるのかもしれませんね。
堀内 自由にやらせてもらえてるという感じはありますね。でも昔より、空回りしたことを引きずらないようになってる気もします。慣れたというか。いや、慣れちゃってもまずいとは思うんですけど(笑)。

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