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卒業生&現役生を交えた“豪華コラボ”! 10周年のAKB48が語る

AKB48でがんばれたら、精神的にも体力的にも強くなる(前田)

――そんな総選挙も含め、卒業生のみなさんは自分にとってAKB48はどんな場所でした?
高橋 私はまだ完全に卒業していないので、今の自分にとってのすべてです。
板野 私は青春みたいな感じ。人生の大半をAKB48として過ごしたので、まだ思い出があり過ぎて思い出せないみたいな。改めて大きな存在だったなって思います。
前田 私もやめてからのほうがより大切だなって感じますね。さっきも言いましたが100%信頼できる場所、裏切らない仲間を作ることって難しいけど、それがあるという環境は卒業生も現役メンバーも恵まれていると思います。あと、アイドルをやると精神的に強くなれる。だから、生きていく上でAKB48での経験は必ず糧になると思いますね。
高橋 いい意味で試練だしね。
板野 私、卒業してから、現役時代ほどのツラさを感じたことってないんですよ。だからAKB48でがんばれたら、どんなこともできるんじゃないかなって思う。
前田 それは言える。精神的にも体力的にも強くなるよね。

――特にツラかったのは?
板野 1つひとつのお仕事っていうより、スケジュールですよね。
前田 アイドルのスケジュールって独特なんですよ。
宮脇 確かに不規則で独特ですよね。
板野 特にAKB48はCDリリースの他に握手会とか、バラエティやドラマとかのテレビのお仕事、さらにメンバーによってはソロの活動も、といろんな仕事があるから。
高橋 それをすべてやっていくための精神バランスが大変なんです。
板野 しかも休みの日とか前日までわからないこともあるし(笑)。
渡辺 ギリギリまでスケジュールがはっきりしなかったり(笑)、急に何かの仕事が入ってきたりしますよね。
板野 あとグループだから、何をやるにしても待ち時間が多い。たとえばリハーサルでメンバー1人ひとりに振り付けする時間とか、人数が多いからソロでやる何十倍も時間がかかるんですよ。
高橋 自分のリズムで動けないツラさっていうか。それを踏まえながらペースを崩さないようにする努力をすごくしていますよね。

――忍耐強さや協調性をメチャメチャ鍛えられると。
横山 でも私、それを言われて気づきました。実はそれが当たり前だから。
板野 だから現役メンバーはすごいなって思いますよ。

――ちなみにメンバー同士、今だから言えることや伝えたいことはあります?
高橋 それ聞かれると何も浮かばないんです。何でだろ?
前田 伝えたいことって別にないよね?
高橋 今も離れているわけじゃないし、現役時代からお互いの性格を熟知しているから、今さら言いたいことってないんです。(横を見て)麻友ちゃん、私に何か腹立ってること、ある?
渡辺 ないです。それに、このタイミングで言ったら、まさかじゃないですか(笑)。
高橋 そうだよね。いま言われたら傷つくわ(笑)。

――常に言い合えているってことですか。
高橋 言い合えているっていうより理解し合っているんです。そこは家族みたいな感覚。誰かがイライラしていても「そりゃ、そうだよね」ってわかるから、「何でイライラしてるの?」じゃなくて「大丈夫か?」って親心みたいな気持ちになる。お互いそんな感じで回っているから、
ケンカしたこともないですよ。
横山 確かにケンカしたことも、しているのを見たこともないかも。
前田 みんな精神的に大人なんです。そこは同年代の子と比べるとメンバーはすごいなって思う。AKB48は仕事の場だってこともちゃんとわかっているから、いじめみたいなこともないし、陰口を言う子もいない。
板野 咲良ちゃんとかも前はもっと幼い印象だったけど、お姉さんになったなって思った。成長して大人になったね。
宮脇 いやいやいや、そんなことないです(笑)。
前田 しかも私たちのときより、今はアーティストとしてもアイドルとしてもみんなスキルが高いなって思う。踊りを覚えるのも早いし、バラエティのトークもうまくてプロ意識が高いですよね。
横山 でも、そういうプロ意識とか、メンバー同士で理解し合っている雰囲気は多分、1期生の先輩たちが作ってくださったものなんです。それがずっと繋がって今も続いているので、先輩たちのおかげだなって思います。
高橋 由依がいい感じにまとめてくれた。ありがとうございます(笑)。

総監督として、進むべき道が見えた気がします(横山)

――そんなAKBA48を高橋さんはいよいよあと少しで卒業となりますが、実感は出てきています?
高橋 デビューしてから初めて、年明けすぐにはメンバーと会わなかったんですよ。確か1月15日ぐらいまで会わなかったよね?
渡辺 会わなかったです。
高橋 いつもなら年明け早々、グループの仕事から始まるけど、今年はソロの仕事からスタートしたので、だんだん卒業が近づいているなっていう寂しさは感じています。でも、2人(前田と板野)もそうだったと思うけど、やりたいことがあっての卒業だから、そのためにがんばらなきゃいけないなっていう心境です。あと敦子からは「卒業したら1回、太るよ」って言われました(笑)。
前田 やっぱり踊らなくなるから、一瞬、太るんですよ。それは絶対ある。
板野 劇場公演もないからね。1週間ずっと踊っていたことを考えると、その運動量をキープするためには自分でジムとか行かないと。
高橋 グループにいて踊っていれば自然に運動していたことになるもんね。でも卒業したらそれがなくなるんだ。
板野 そうそう、自己管理になってくるの。
高橋 二人はホットヨガとか行ってるよね?美意識高いなぁ(笑)

――卒業生の現実的な経験やアドバイスは役立ちますね(笑)。現役メンバーのみなさんも卒業について考えたりはします?
宮脇 私はまだまだ全然……。
高橋 そうだよね。咲良ちゃんに考えていますって言われたら、どうしていいかわからない。「ごめん、ちょっとストップしよう」って言っちゃう(笑)。でも、麻友ちゃんは3期生で長いからね。考えるんじゃない?
渡辺 私は一応、視野に入れています。12歳でAKB48に入って、今年はもう10年目になるので、考えるときはあります。ただ卒業後のことが全然、イメージできないんです。ずっとグループでやってきたので、1人になる不安や心配がやっぱりありますから。
横山 私はまったく考えてないですね。何が卒業のタイミングなのかが見えないし、今がんばりたいことがたくさんあるので。
高橋 でも横山は年齢的に私たちより1歳しか変わらないんだよね。
横山 17歳で入ったから、年齢的には遅いほうです。
板野 じゃあ、27歳まではがんばらないと。
全員 長い〜(笑)。
高橋 板野サン、悪い顔してますよ!(笑)。

――横山さんは“総監督”という大仕事を高橋さんから引き継いで、プレッシャーもやはり大きいのでは?
横山 いろんな人から「自分らしくやればいいんだよ」って言われたんですけど、やっぱりたかみなさんと比べるとまだまだなので、最初の頃は毎日泣いていました。でも先日のコンサートで初めて締めのMCをやってみて、やっと“自分らしく”っていう意味がわかったというか。自分の形を探していけばいいんだって気持ちになれて、進むべき道が見えた気がします。

――スタンスが決まったと。
横山 1年かけて少しずつ見えかけていたものが、コンサートをきっかけに雲が晴れて、完全に見えたっていう感じですね。
高橋 私から見ても由依はこの1年、もがいていたなって思います。だから最初の頃は自分が渡してしまったものの重さを痛感して、「ごめん!」って気持ちのほうが強かった。しかも、普通の組織や会社と違って「ライブのMCの締めは横山になります」とか、表立ってバトンタッチしなくてはならないじゃないですか。それを最初から完璧にできる人なんていないですよ。私自身、元々は何もわからず総監督という役目に指名されてしまって、答えのない式をずっと解き続けてきましたけど、私が正解ではない。私が最初だったから、“たかみな”のやり方が正解みたいにファンの方々は思っているかもしれないけど、横山には横山のやり方があるはずなので、総監督という式の答えを自分なりに解き続けて欲しいです。そしてやり続ければそれが正解なはずだから。「自分らしく」っていうのが一番難しいってことはわかっているけど、11年目のAKB48ってものをそこからゆっくりと見つけていってくれたらいいなと思いますね。

――初代・総監督の言葉は重みがありますねぇ。
前田 本当に、これまでずっと引っ張ってきたたかみなはすごいと思います。私なんか、今回のシングルのミュージックビデオ撮影とかも普通に楽しんでしまって(笑)。久しぶりだと楽しいんですよね。
板野 わかる! これが自分のソロとかだとまた神経を使うけど、今回は本当に楽しくできた。
高橋 すごくおいしいポジションだったと思うよ。現役メンバーは2日間、朝から晩までガッツリ撮影してたけど、うちらは「ちーっす」って感じで1日だけだったから楽だったし。
横山 でも、私はそうやって先輩たちが楽しそうにやっているのを見て嬉しかった。そういう意味でも、この場所(AKB48)を残せたらいいなって思いました。
高橋 優しい〜。由依は悟ってる。AKB48のお母さんだね(笑)。

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