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ORICON NEWS
テレビ番組を取り巻く“自主規制”の是非
テレビ番組の“規制”について、視聴者の55.6%が「妥当でない」
ORICON STYLEでは、10代〜50代の男女1,000人を対象に、「現在のテレビを取り巻く“規制”は妥当だと思いますか?」という調査を実施。その結果、【妥当だと思う】が44.4%、【妥当ではない】が55.6%と僅差ではあるが、【妥当ではない】が半数を上回る結果となった。「安心して見られるから、これくらいがちょうどいいんじゃないかと思う」(北海道/10代/北海道)、「ある程度の規制は必要。昔やっていたような、毒気のある番組が特にいい内容とも、面白い内容とも思わない」(神奈川県/40代/女性)などの肯定派の意見もあるが、「規制が厳しすぎて、どの番組も同じような内容になっている」(北海道/20代/女性)、「実際、規制ばかりだと、つまらなくなって、テレビ離れが進んで本末転倒になるだろう」(栃木県/20代/女性)、「BPOが敏感すぎる」(神奈川県/20代/女性)など、視聴者もテレビ番組の“規制”に対して疑問を持っているようだ。
BPOや批判を恐れて制作側が“自主規制”、一方でエッジが効いた番組も健在
かつては、こうした「予算はないけどアイディア勝負」の番組は深夜枠に数多くあり、そこから次々と人気番組が生まれていった。『EXテレビ』(日本テレビ系)の「低俗の限界」という企画では、全裸の女性の股間を、島田紳助や上岡龍太郎などの出演者の頭で隠し、あとはひたすら真面目なトークを繰り広げるという、いまでは絶対にありえないだろうシーンが放映され、深夜ながら最高視聴率16%を記録した(ちなみに苦情電話も300本あった)。
こうした“エロ”企画が良いか悪いかは別にして、エロ以外でもアイディア次第では、いくらでも面白い番組が作れる土壌が、深夜枠を含め、まだ残されているようにも思う。実際、視聴者も少なからず“バカだけど面白い”番組を求めているデータもあるし、今後のテレビというメディアの存続のためにも、過剰に自主規制することなく、テレビマンたちには思い切った挑戦を続けていってもらいたいものである。
(文:五目舎)
【調査概要】
調査時期:2015年1月5日(月)〜1月9日(金)
調査対象:自社アンケート・パネル【オリコン・モニターリサーチ】会員10代、20代、30代、40代、50代の男女1000名
調査地域:全国
調査方法:インターネット調査