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人時(黒夢)、ガールズバンドをプロデュース 黒夢の活動停止・解散・再結成の真相も語る

 黒夢のベーシスト・人時が、ガールズバンド・Hysteric Lolita〜感情的少女〜(ヒスロリ)の楽曲「Voice For Voice」でプロデュースに挑み、話題を集めている。人時にとって、ガールズバンドのプロデュースは初のこと。若い才能とのコラボレーションには、いろいろと刺激を受けることも多かったようだ。ORICON STYLEでは、そんな人時にインタビューを実施。ヒスロリの話はもちろん、黒夢の活動停止から復活に至るまでの心境、師匠・佐久間正英さんへの思いまで、様々な話を聞いた。

人時 動画インタビュー

プロデュースワークには以前から興味があった

――人時さんは今回、ガールズロックバンドHysteric Lolita(ヒスロリ)のプロデュースをされるということで、意外なコラボレーションですね。
人時 僕自身、これまでは“ガールズバンド”というものをまったく認知していなかったんですよ。だからお話をいただいてから、いろいろ調べて自分の中でイメージを膨らませていったんですが、プロデュース自体は以前から興味がありました。僕は師匠でもある佐久間正英が自分の指標でもあるので、トータル的に音楽をジャッジするという意味でプロデュースワークはやりたいことのひとつというか、やるべきだなと思っていたんですね。確かに僕を知っている人には「えーっ!」て驚かれる気がするけど…。

――はい、どうなるんだろう?と思いました(笑)。
人時 それは自分でも思った(笑)。まず、相手が若いじゃないですか。僕はもう43歳だから、ダブルスコアに近い年齢なわけですよ。しかも、女の子なので話が通じるのかなと。でも、僕的には曲だけ提供して、こちらが言ったとおりのことをやってもらうっていうスタンスは嫌だったんです。だから、まず彼女たちの自力とか意識といったことをふまえるために、初めましてのときからたくさん話をしました。いま何が流行ってるのかとか、他愛もない話を通して5人の人となりをつかみたいなと思ったんですよ。

――彼女たちの印象は?
人時 とにかく必死だなと。僕も演者なので、自分が20歳の頃と照らし合わせて「自分もこんなに必死にやれてたかな?」って思ったぐらいもがいているというか。そんなニュアンスを感じてすごく初々しいっていう印象でした。だから曲作りも、そういうところから方向性を決めて、彼女たちの等身大、プラス、ちょっと背伸びしているようなイメージで広げていきました。

――楽曲「Voice For Voice」はヒスロリの3枚目のシングルになりますが、これまでの中で一番ガツガツしたドライヴ感があるというか、バンド感が強いと思いました。
人時 今回、(プロデュースの)話をいただいたときに彼女たちを“本物”にしたいって言われたんですね。僕としてもバンドとして成熟させるきっかけにさせたかったので、ある意味、テクニックを駆使しないものにしました。荒いんですよ、演奏は。今って、BPMに沿って整理整頓された、音楽用語的に言うと“走ってる”とか“もたついてる”ってところを全部排除した音楽形態が多いじゃないですか。そうではなくて、僕が10代や20代の頃に聴いていたような、エレクトロ感を感じさせない、生っぽい音を出したかったんです。

――演奏指導もされたそうですね。
人時 指導っていうか、それぞれに課題を出したんです。例えば、僕はベーシストなので、ベースのバジルちゃんには「もっと自由に弾いていいよ」とか、ボーカルのラニちゃんには「歌詞の内容を噛み砕いてね」とか。基本的な部分は指導しつつ、それぞれ考えてもらうようにして。

若い頃のようにバンドをやるのはもう無理

  • Hysteric Lolita〜感情的少女〜

    Hysteric Lolita〜感情的少女〜

――“あの”人時さんから、直接教えてもらうなんて夢のようじゃないですか。
人時 いやいや、教えるっていうよりは本当にアドバイスするって感覚です。これをきっかけに彼女たちのバンドアンサンブルがどうなるか、そこに重きを置いていたし、僕自身、プロデュースするということはこの曲が自分の作品のひとつになるわけで。ただ、関わったからには彼女たちが可愛くて仕方なくなるし、他の人たちよりも飛び抜けてもらいたいっていう気持ちにはなりますよね。

――ではプロデュースする前と後では、お互いの距離感もかなり縮まりました?
人時 そうですね。最初はみんな作り笑いが下手だな、いい子にならなくていいのになって思ったりもしたけど(笑)、時間が経つとオンとオフではガラッと変わって普段の顔が出てくるようになりました。休憩のときはいわゆるガールズトークになって、僕の知らない言葉もポンポン出てくるんですよ。そこで一緒になって喋りはしないけど(笑)、彼女たちと同じ空間や時間を共有するようにはしていました。

――そんなヒスロリのプロデュースをして、人時さん自身、音楽に対する気持ちの変化はありました?
人時 やっぱりバンドって面白いなって思った。僕自身、そういう形態のものをロックというカテゴリーの中で散々やってきて、酸いも甘いも噛み分けてきたわけで、とことん楽しい部分も面倒くさい部分も両方わかっています。でも、彼女たちとやることで、その必死感をメンバー同士で共有するとか、人と演奏することの楽しさを改めて感じました。今は音楽を1人でできちゃう時代だし、僕も1人でやることもありますけど、それはそれで自由がきくし、ワガママの出し放題でできるわけですよ。でもバンドとなると4人なり5人なりの気持ちをあわせて、演奏をひとつにしなきゃいけない。彼女たちがそこに辿り着こうとしている感じが初々しくて、それは今の自分にはない部分だなと思いましたね。

――またバンドをやってみたいな、とか?
人時 あ、思わないです。

――即答(笑)!
人時 いやいや(笑)、過去にも何度かバンドに誘われたことはあるんだけど、若い頃にやっていたバンド形態っていうのは、運命共同体になって、ひとつのものに向かって邁進するものだと僕は思っているんですよ。だけど、それはもう無理かなと。基本はベーシストですけど、プロデュース業を含めて、今はやりたいことがそこ(バンド)だけじゃない。僕自身、ベースシストとしてインストもやるし、弾き語りもやるし、他の人たちのレコーディング現場に呼ばれて弾くこともあって、トータル的に音楽に関わっていきたい意識が強い。だからバンドだけには執着できないっていうのが現状の気持ちです。

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