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実はあの番組にも!? 意外な場所で活躍広げる“ナレーション芸人”

 お笑い芸人をテレビで観ない日はないが、実は知らないうちにその“声”だけを聴く機会が増えてきている。風情のある、どこか懐かしい昭和の時代を思わせるナレーションが印象的な『マツコ&有吉 怒り新党』(テレビ朝日系)の「新・3大○○調査会」、実はナイツ・塙宣之が担当しており、今ではすっかりおなじみとなった『スッキリ!!』(日本テレビ系)の「エンタメまるごとクイズッス」では「天の声」(ナレーション)を南海キャンディーズ・山里亮太や柳原加奈子が務めるなど、“ナレーション芸人”が活躍の場を広げている。 

姿がないからこそ光る 芸人の“語り芸”

 情報バラエティ番組『シルシルミシルさんデー』(テレビ朝日系/昨年終了)では、バカリズムがナレーションを担当していたが、まじめな出演者を茶化したり、きわどい毒舌を駆使する“語り芸”が話題になり、先述の『スッキリ!!』でも、「天の声」の山里や柳原がスタジオと絡むのは定番で、今年8月には山里が制作スタッフともめた話をきっかけに、司会の加藤浩次が本番でブチ切れるという、お笑い番組ばりのハプニングもあった。

 舞台やバラエティ番組の現場で軽妙なやりとりを要求される芸人たちは、場数を踏むごとに頭の回転力や表現の豊かさ、感情の伝達力などが鍛え上げられる。原稿読みだけではなく、ときにはアドリブも要求されるナレーションの仕事は、彼らにとってはまさにうってつけとも言えるのだ。

お笑いを感じさせない 知性的な側面とのギャップを発揮

 そうした芸人たちの力量は本業のナレーターや声優に迫るものもあり、テレビ東京の人気番組『Crossroad』は、市井の人々も含め、さまざまなジャンルでチャレンジしている人物を紹介する応援ドキュメンタリーだが、ナビゲーターはネプチューン・原田泰造だ。落ち着いたトーンの原田のナレーションは、普段のお笑いでは想像もつかないくらい知的で、取り上げられた人々を応援する温かみを持つ。
 さらに、素敵な結婚式を夢見るカップルの応援バラエティ『なら婚』(日本テレビ系)では、テレビ出演を休止しているアジアン・隅田美保がナレーションを務めており、抑揚豊かな、心地よい声はとても芸人のものとは思えず、ふとテロップの表示を見て驚愕したという人も多くいるほど。自らも婚活中であることを公言しているだけに、本人も気持ちが入り込んでいるのかもしれない。ナレーションスキルのみならず、お笑いとしての彼らの普段のイメージと、落ち着いた知性的な側面とのギャップ、意外性がナレーション芸人の魅力ともいえる。

同名の別人!? 疑惑も浮上する芸人のナレーションスキル

 また、本業のナレーターや声優、アナウンサーにはない強みとして、芸人の知名度やその趣味も大きい。ハリセンボン・近藤春菜と言えば、フリをすべて踊れるほどのPerfumeの大ファンで、メンバーと一緒に旅行するほど親交が深いことはよく知られている。そんな彼女が、10月31日に公開された初のドキュメンタリー映画『WE ARE Perfume -WORLD TOUR 3rd DOCUMENT』のナレーションを務めたことは、ある種当然とも言えるし、ファンとしても納得がいくだろう。
 そもそもナレーション芸人は、雨上がり決死隊・宮迫博之あたりから話題になり出したようだ。2009年、NHKのドキュメンタリー番組『沸騰都市』は、都市の熱狂を伝える説得力あふれるナレーションで話題を集めたが、宮迫のクレジットに「同名の(別人の)ナレーターだと信じて疑わなかった」という人がかなり多かったのだ。ほかにも『金色メダル』(フジテレビ系)や『Vメシ』(同)など、宮迫は早くから多くのナレーションや映画の吹き替えを手がけているが、やはり山口智充とのユニット「くず」として音楽活動をするほどの“声”のよさに着目されたからかもしれない。
 
 芸人の中でも向き不向きはあるだろうが、今後もナレーションに挑戦する芸人たちが増えていくのは間違いなさそうである。おなじみのお笑いキャラとして、声のやりとりを聴いて楽しんだり、イメージとは真逆の知的な意外性に驚いたりするのも一興だ。いずれにしろ、視聴者にさえ気づかれぬまま、番組に溶け込んでしまう“ナレーション芸人”たちの活躍に改めて注目するのも面白いはずだ。

(文/五目舎)

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