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副業・資格・マニア公表は当たり前 アイドルのあり方に変化

 男性・女性を問わず、アイドルたちが何かしらの資格を取ったというニュースを最近よく耳にするようになった。つい先日も、ジャニーズJr.のユニット「Snow Man」所属・阿部亮平、ジャニーズJr.の岸本慎太郎のふたりが、ジャニーズのタレントとして初めて気象予報士の試験に合格したことが話題に。同時に、高学歴を誇ったり、本業以外の趣味などをセールスポイントにするアイドルも多くなってきている。なぜ、今どきのアイドルたちは資格や学歴、趣味といった“プラスα”を主張するようになったのか?

“歌って踊れる”だけでは生きていけない……アイドルという本業以外にも進出するジャニーズ勢

 気象予報士に合格した阿部亮平は、上智大学理工学部在学中の21歳で5度目の挑戦。岸本慎一郎は明治大学国際日本学部在学中の19歳、4度目の挑戦で合格したが、受験者数3153人中、合格者は125人、合格率は4%という超難関だったという。ふたりは早速、事務所の先輩・TOKIOの国分太一がMCを務める『白熱ライブビビット』(TBS系)に出演、気象予報士の森田正光とともに天気を予想した。結果は森田の「晴れ」が的中し、「雨」の阿部、「曇り」の岸本は外したものの、国分は「4%の合格率ですよ! なかなかできない」と絶賛。ネットでも好感を持ったコメントがあふれた。気象予報士試験への挑戦は、テレビ番組の企画でも何でもなく、阿部は「“歌って踊れる”だけでは生きていけない厳しい世界。自分に何かプラスアルファして持つことができたらいい」、岸本は「ジャニーズJr.はライバルが多い。目立つには何かひとつ、みんなをびっくりさせるようなことがないといけない」とそれぞれコメント、“自分に付加価値をつける”ために挑戦したことを明かした。

 この“本業以外に何かウリを身につける”という傾向は、なぜかジャニーズ事務所の若手に強い。Hey!Say!JUMPの伊野尾慧は、劇場やステージの設計を夢見て明治大学理工学部建築学科に入学した自称“建築アイドル”。『100秒博士アカデミー』(TBS系)でその知識を披露する一方、ダウンタウンの松本人志に「何で最近、ジャニーズはどんどん高学歴になってるの?」と質問されると、「ジャニーズだけでは食ってけねえ、って感じなんですかね」とユルく解説していた。他にもKis‐My‐Ft2の横尾渉はペット介護士、KinKi KIDSの堂本光一に至っては、ボイラー取扱技能やフォークリフト運転業務といったガテン系のものから、食品衛生責任者、ソフトボール第3種公認審判員まで、数多く取得している“資格マニア”。“高学歴”で言えば、山下智久が明治大学商学部、嵐の櫻井翔が慶應義塾大学経済学部、NEWSの小山慶一郎が明治大学文学部をそれぞれ卒業。櫻井や小山はキャスターとしても活動し、アイドルという本業“以外”でも大活躍をしている。

 そもそも1995年から放送されている高視聴率バラエティ番組、TOKIO出演の『ザ!鉄腕!DASH!!』(日本テレビ系)からして、アイドルのイメージとはほど遠い自給自足などの“自主活動”をウリにしていた。メンバーたちも山口達也の一級小型船舶操縦士、城島茂の移動式クレーン運転士などを始め、それぞれが資格を取得しており、ジャニーズの若手アイドルたちが「俺たちも、何か本業以外に活動できないとヤバいかも」といった危機感を抱く下地はすで準備されていたと言うべきかもしれない。ちなみに、番組がきっかけで資格を取得するパターンで言えば、SMAPの稲垣吾郎のソムリエもそうである。

オタクやマニア話を公開 “秘密のヴェール”に包まれたアイドルは昔のこと

 こうした傾向は女性アイドルにも広がりつつあり、“ももち”こと嗣永桃子は、子どもの頃からの夢だった小学校教諭と幼稚園教諭の免許を取得。趣味ということで言えば、元SKE48の松井玲奈のアニメや電車オタク、HKT48の指原莉乃や乃木坂46の中田花奈がアイドルなのにアイドルオタクであることは有名だ。ほかにも、NMB48の梅田彩佳は夜景鑑定士の資格を駆使して、イルミネーション評論家っぽい企画でも露出している。乃木坂46の生駒里奈に至っては、漫画オタクであることを数々のバラエティ番組で公表し、マニアックなトークを炸裂させたあげく、1000冊の漫画に溢れた自宅まで公開。

 かつてなら、英語が得意だとか、テニスや水泳が趣味といった程度で、女性アイドルがマニア的な趣味を公開することはなく、自宅や部屋などのプライベート空間をさらすこともタブーだった。今では、ブログやツイッター、インスタグラムなどで自分たちの趣味を公開することに誰も抵抗感を持たないどころか、積極的にアピールしてメディアの企画にまで繋げる“したたかさ”もあるようだ。本来、アイドルは歌って踊るのが本業で、学歴なども義務教育を受けていれば十分だった。そして、その代表格とも言えるのがジャニーズ事務所所属のアイドルたちだったはず。今では、そのジャニーズのタレント自体が率先して本業以外のウリをアピールしているのだから、他のアイドルたちに波及していくのは時間の問題だと思われる。

 もはや“秘密のヴェール”に包まれたアイドル、といった時代はとうの昔のことになってしまったようだ。その先駆けとして、ジャニーズ事務所のアイドルたちから“資格取得”ブームが巻き起こるあたりは、さすがジャニーズとも言うべきなのだろう。いずれにしろ、先行き不透明であることは何もアイドル界に限ったことではない。現在の日本全体がそうなのだから、あながち他人ごととも言えず、これからは資格のひとつも取得するに越したことはないのかもしれない。

(文:五目舎)

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