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香取慎吾インタビュー『呼ばれるのはうれしい…でも強烈な役もやりたい(笑)』

NHK大河ドラマ『新選組!』、映画『THE 有頂天ホテル』、舞台『TALK LIKE SINGING』など、全方位的に三谷幸喜とのコラボレーションを繰り広げてきた香取慎吾。今年は、念願だった草なぎ剛とのふたり芝居に三谷を作・演出として招き、『burst!〜危険なふたり』の上演を実現した。映画『ギャラクシー街道』は、この舞台の稽古が始まる直前に、撮影されていた。超短期間に映画、舞台と連続して三谷と顔を合わせた香取に、“香取慎吾と三谷ワールド”について聞いた。

三谷さんが行き着いたところ…

 まず、映画と舞台で、演出家としての三谷のモードに違いがあるかどうかを聞いてみた。
「どうだろうなあ……(自分にとっては)変わらないですね。(演出家としての)モードは変わらないですけど、作品として、舞台も映画もどんどん変化するひとで、毎回初めての部分がたくさん見られて楽しい監督です。今回の『ギャラクシー街道』での三谷幸喜は、いままで知らなかった三谷さんですね。こんな一面があるんだ、と。いやあ、びっくりしましたね〜こんなにセクシャル度を全面に出すとは! きっと、そこはこれまで避けてきたんでしょうね。つまり、(監督のなかには、セクシャルな要素も)あったんですよ。『宇宙人だらけのロマンティックコメディ!!』(チラシなどに使われている映画のキャッチコピー)だけじゃないですもん(笑)」

 確かに、従来の三谷作品からは想像もつかないほど、セクシャルなネタが飛び出す。
「あれも三谷ワールド。でも、ある意味、三谷さんが行き着いたところかもしれない。いままでの映画や舞台のなかでも、ええーー! っていう感覚はいっぱいあったと思うんですけど。いろいろな落差を笑いにしてきたなかで、それが宇宙になるとこうなる、というか。もう、行くところまで行っている感じが好きですね」

 香取自身、『新選組!』のときのことを思い出すという。
「『新選組!』は三谷さんにとって初の大河ドラマだった。あのとき、『夢を叶えるために力をかしてください』と僕にハッキリ言ってくれて。もう三谷幸喜に言われたら……、という気持ちですよ。でも僕は『大河ドラマって、何曜何時ですか?』って(笑)。大河ドラマのレクチャーを、三谷さんからホワイトボードで受けました。ふたりきりで(笑)。今回も、ある意味“初めての三谷幸喜”だと思うんです。三谷さんのなかでの新たなチャレンジを世に送り出すときに、僕を呼んでくれるのはほんとうにうれしい。ただ、これまで三谷さんとご一緒したときは、個性的な人たちに囲まれて、僕は中心にいるストーリーテラー役が多かったので、次はぜひ強烈な弾けた濃い役をやってみたいですね。『ギャラクシー街道』で言えば、宇宙人とか」

僕自身がバッサリ斬られるような感じ

 舞台は宇宙のハンバーガーショップ。香取扮する店長ノアは、客として訪れた元カノ・レイ(優香)と、店を切り盛りする妻・ノエ(綾瀬はるか)の間で、虚勢を張りながらも、みっともなく右往左往する。
「優香ちゃんとはこれまで共演がすごく多いんですよ。しかも恋人役とかで。なので気持ちとしては元カノ(笑)。彼女にキツいことを言われるシーンは、僕自身がバッサリ斬られるような感じで……たまらなかった(笑)。でも、男って、ああいうところがあるし、ノアの気持ちはよくわかります。ノアはノエに対しても『オレがいなきゃダメなんだ』とか思っているけど、実際、あの夫婦を支えているのはノエ。しかも、愛しているのに素っ気ない。ノアはダメなヤツだし、ダサいヤツですよ(笑)。でも、いますよね、こういうカップル。お互いがお互いのこと必要としてるのに、どこか歯車が噛み合っていない。でも、そこも含めて、ハタから見ると可愛らしいカップルに思える」

 監督が思い描く通りになりたい。それが、俳優としての香取のポリシーだという。
「三谷さんとのときのことを考えると、(自分は)ニュートラルにしています。コメディだからこそ大げさに、大きな声で、より表情を大きく……そういうことをしない。日常ってけっこう楽しいことがあるじゃないですか。会社でも学校でも。あのひと、あんなだったから、おもしろいよね、って。そういうことの積み重ねが三谷作品というか。それがいままで何度かやらせていただいて思っていることなんです」

自分のビジュアルが自分で新鮮(笑)

 香取は現場で、自らアイディアを提案することはないという。映画は監督の作品、という意識があるからだ。
「監督を信じる。監督に任せる。その想いは強くありますね。たとえば衣装合わせで、ビジュアルを作るときから、一切(自分の意見は)言わないです。誰が相手でもそうですね。衣装合わせに行ったら、パンツ1枚になって、『はい、どうぞ』という状態。僕は監督じゃないから。あくまでも(キャストに)選ばれたひとりであって、素材でしかない。その僕に“色”をつけてくれる。服も髪型もしゃべり方も声量も。撮影中に自分のなかで何か思っても、それは言わないです。それが監督からOKと言われたら、OKなんです。監督の作品ですから」

 香取は撮影現場でも、モニターをチェックしない。
「僕がチェックするものなんてないですよ。(現場で)いい状態のときって、その場で、その役として、生きていられるような気がします。それを勝手に(カメラに)撮られているというか。だからこそ、完成した映画を観たときは、わ、こんなふうに撮られている! と思えるんでしょうね。自分のビジュアルが自分で新鮮ですよ(笑)。『ギャラクシー街道』もまさにそうでした」
(文:相田冬二)

作品情報

 時は西暦2265年、木星と土星の間に浮かぶスペースコロニー(宇宙空間に作られた人工居住区)「うず潮」。そこと地球を結ぶスペース幹線道路・ルート246666を、人は「ギャラクシー街道」と呼んだ。かつては、交通量も多く、沿道にもたくさんの飲食店が並んでいたが、開通して150年。老朽化が著しく、そろそろ廃止の噂も聞こえている。
 今日も、様々な星から宇宙人たちが「ギャラクシー街道」にやって来る。みんな、それぞれに悩みを抱えた、人間味あふれる異星人だ。
 街道の中央にひっそりと佇む、小さなハンバーガーショップ、サンドサンドバーガー・コスモ店を舞台に、そこで働く人々と、客たちが織りなす、宇宙人模様。登場するのは、スペース警備隊、スペースヒーロー、スペース客引き、スペース娼婦、スペースドクター、スペース役人、スペースシンガーに、スペースパートタイムのおばさん……全員、宇宙人――。

脚本と監督:三谷幸喜
キャスト:香取慎吾 綾瀬はるか
小栗旬 優香 西川貴教 遠藤憲一 段田安則
石丸幹二 秋元才加 阿南健治 梶原善 田村梨果 浅野和之 山本耕史
大竹しのぶ 西田敏行
公式サイト:http://galaxy-kaido.com/(外部サイト)
三谷幸喜監督インスタグラム:https://instagram.com/mitanikoki/(外部サイト)
2015年10月24日 全国東宝系にてロードショー
(C)2015フジテレビ 東宝

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