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正名僕蔵、夏ドラマでも“ハシゴ出演”のエリート名脇役

 ドラマや映画などの作品に“深み”や“厚み”を持たせるためには、脇役陣のキャスティングは最重要課題。今、ヒット作品の脇役として欠かせない存在となっているのが、正名僕蔵(まさなぼくぞう)だ。TVドラマ『花咲舞が黙ってない』(日本テレビ系)、『信長のシェフ』(テレビ朝日系)、映画『HERO』など、ここ最近の出演作をピックアップしてみても、話題作が目白押しとなっている。“名前は知らないけどドラマや映画でよく見る”名脇役。なぜそこまで正名が重宝されているのだろうか。

ヒット作に引っ張りだこの“隠れた”超売れっ子

  • 正名僕蔵 (C)ORICON NewS inc.

    正名僕蔵 (C)ORICON NewS inc.

 正名は現在45歳、松尾スズキ主宰の『大人計画』に所属している。『大人計画』は、脚本家の宮藤官九郎や俳優の阿部サダヲ(正名と同期)などの実力派が所属していることで有名だが、“名前は知らないけどよくドラマで見る”系の人材も非常に豊富でもある。すでに名前が知られるようになった荒川良々、宮崎吐夢、皆川猿時、『ファブリーズ』のCMで松岡修造と共演するお母さん役の平岩紙もそうだ。さらには俳優、アーティストとして人気の星野源もマネジメント契約を結び、温水洋一もかつては同劇団所属だった。

 そうした意味ではある種、脇役俳優の“エリート”でもある正名だが、彼を一躍有名にした役と言えば、木村拓哉主演の映画・ドラマ作品『HERO』の井戸秀二役だろう。初期ドラマの舞台である検察庁城西支部の守衛で、ほとんどセリフもないのだが、必死に働く検察調査官や検事を陰ながら支える役を好演していた。映画『HERO』(2007年公開版)での、主人公たちの努力が実を結んだラスト近い場面の“ガッツポーズ”が印象に残っている人も多いのではないか。そして昨年放映のセカンドシーズンでは、とうとう検察事務官に“出世”。吉田羊演じる検事との名コンビが話題を呼ぶことになる。

 しかし、それ以外でも連続テレビ小説『梅ちゃん先生』『ウェルかめ』(NHK総合)、『リーガルハイ』(フジテレビ系)の検事役、『ショムニ』『ショカツ』(同)、『遺留捜査』『DOCTORS(ドクターズ) 最強の名医』(テレビ朝日系)、足利義昭役の『信長のシェフ』など、視聴者に強い印象を残す役どころの作品は多数。その他、端役で登場した作品は数知れず、社会派映画『それでもボクはやってない』の裁判官役や、大ヒット映画『踊る大捜査線THE MOVIE』などにも出演するなど、実は昔から正名は十分に“売れっ子”だったのだ

名優デ・ニーロばりの徹底した役作り

 どこか鋭く知的な目が印象的で、神経質なエリート役、猟奇的な犯罪者役もピッタリ。イジリー岡田とドランクドラゴンの鈴木拓を足して2で割ったようなルックスは、イケメン役こそ難しいかもしれないが、幅広い役をこなす確かな演技力は、今や日本を代表する“バイプレイヤー”のひとりと言ってもいいのかもしれない。今クールでも高視聴率のドラマ『花咲舞が黙ってない』の第2弾シーズンと、記録的低視聴率ともなったドラマ『HEAT』(フジテレビ系)の両番組に出演していることも、彼の役柄の幅広さを物語るエピソードだと言えるだろう。

 幅広い演技をこなしていくには、それぞれの役柄に徹底的に同化することが求められる。それだけに、正名の役作りに対する情熱も並々ならぬものがあるようで、有名になるよりも現場で良いものを作り上げていきたいという想いや、名優ロバート・デ・ニーロばりの髪型へのこだわり、『生徒諸君!』(テレビ朝日系)のインタビューでは役にのめり込みすぎて「ついついやり過ぎてしまう自分がいる」という発言も。確かに正名が嫌味な役を演じれば、見ているほうも本気でムカついてくるし、気味の悪い役どころのときは、本当に鳥肌が立つほど嫌悪感を感じてしまう。とは言え、自分を消して役に徹する分、本人の役に対する“気負い”が浮いてこないので、嫌味にならない。逆に脇役本来の個性が活きて、主人公を際立たせることができる。正名がここまで多くの作品に出演し続けてこられたのも、そうした“分をわきまえた”プロフェッショナルぶりに理由がありそうだ。

 現在公開中の映画『HERO』に関する本サイトのインタビューにおいて、「HERO観が変わりましたね。それまでは、自分がHEROになるということは考えられなかったんですけど、『あなただってHEROになれるんだよ』と久利生さん(主人公役・木村拓哉)に言われているような。『僕なんか』と思っていたのが『僕でもいいんだ』と教わったような気がしています」と語っていた正名。今後は、正名僕蔵の“HERO”級の活躍にも期待していきたい。

(文/五目舎)

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