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ORICON NEWS
テレビで消費されるSNS発タレントに未来はあるのか?
人気ぶりが目で見てわかるSNSは、“発掘”の手間が省け新たなコンテンツ獲得にも
GENKINGにしても、超イケメンがオネエ言葉でしゃべるというファーストインパクトや、「いったいこいつは何者なんだ?」というミステリアスさを受けて、いま人気絶好調の感がある。しかし、先日のテレビ番組での「中学生時代から女子・男子問わずモテモテで、一時期十股していた」などのプライベートなぶっちゃけ発言を見ると、果たしてどこまで“もつ”のだろうかなどと、余計な心配までしてしまう。というのも視聴者は、そうした内容にはすぐに慣れ、飽きてしまうからだ。
一般人にとっては、SNSは“自分の表現したいこと”を気軽にアピールできる便利な場であり、フォロワー数やコメント数で評価が出るのでやりがいもある。しかも、それがテレビ局の目にでも留まれば、芸能界デビューのきっかけとさえなるのだ。テレビ局側も、フォロワー数などの客観的な数字でその人物の人気度を計れるので、手間が省ける。ある種、双方にとって都合の良い関係にあるともいえるだろう。
人気YouTuberは極力露出を避けることで新鮮度を維持
もちろん、こうした“自活系”のYouTuberたちは数百人にすぎないのだが、これまでのようにテレビなどのマスメディアに依存しなくとも、才能のある一般素人が十分に自己アピールすることができ、ファンや視聴者が新たに創出されているということには重要な意味がありそうだ。もはや新たなエンターテインメントの場は、SNSや動画アプリを駆使した一般人のカリスマらの発信によって形成されており、マスメディアの役割とは、それらを報道・追随し、拡散していくことに移行しているのかもしれない。となれば、SNSや動画アプリ出身のタレントたちも、テレビ局側に彼らを“育てる”意志がなければ、次々と“消費”されるだけになり、各才能の“賞味期限”も今後はますます短くなっていくだろう。
ただの素人の“引きこもり芸”に終わるか、テレビに変わる新しいメディアたらんとするか、あるいはテレビをきっかけに芸能界で活躍する大スターになるかは、新しい流れの中で生まれたタレント(才能)たちの言動や行動が問われる。
(文:五目舎)