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(更新: ORICON NEWS

渡辺直美が同性から嫌われないワケ

 SNSでの自己発信が度々話題となるお笑い芸人の渡辺直美。インスタグラムでは豊満な胸元を強調した水着姿を披露し、大島優子との2ショットでも顔の大きさのギャップで笑いを取るなど、ネットユーザーから好評を得ている。最近では、CМや雑誌のモデル、ファッションデザイナーと、その活動は多岐に渡る。同じように“女性“を全面に出す芸風の友近は、時としてバッシングの対象となるにもかかわらず、渡辺の場合は皆無だ。なぜ彼女は同性から嫌われないのだろうか?

男性芸人すら圧倒する狂気すら感じさせる芸風

  • お笑いだけでなくファッション系でも活躍の渡辺直美(C)ORICON NewS inc.

    お笑いだけでなくファッション系でも活躍の渡辺直美(C)ORICON NewS inc.

 渡辺といえば2008年、そのぽっちゃりしたボディを波打たせて、ビヨンセの歌マネをする姿が記憶に残っている人も多いだろう。ぽっちゃり体型もその後順調に成長し続け、体重は優に100キロを超えているのだとか。というと、色物芸人とも思われがちだが、お笑いの実力は非常に高い。

 ピースや平成ノブシコブシなどの同世代芸人たちと共演した『ピカルの定理』(フジテレビ系)では、とんでもないブスだが、なぜかモテモテという「白鳥美麗」というキャラを演じ、ピース・綾部祐二、平成ノブシコブシ・吉村崇といった暑苦しい演技をする芸人たちを圧倒、狂気すら感じさせる、その凄まじいコント力には定評があった。また、2011年放送のピン芸人の対決番組『オモバカ5』(フジテレビ系)では、得意のモノマネから下ネタまで駆使して、絶対王者だった劇団ひとりを打ち破り準優勝している。しかも、ドラマ『五つ星ツーリスト』(日本テレビ系)で主演を張るほどの演技力もあり、2014年にニューヨークに短期ダンス留学したことを除けば、コンスタントに活躍し続けている多才ぶりには、目を見張るものがある。

 渡辺の最大の特徴ともいえる体型も功を奏し(!?)、日本初の“ぽっちゃり”ファッション専門誌『ラ・ファーファ』では、イメージキャラクターと表紙モデルを長期にわたって務めた。その後、アパレルブランド「PUNYUS」(プニュズ)をプロデュース。フリーサイズから6Lまである豊富なサイズ展開が好評で、デザインも非常にかわいいと、細身の女子にも評判になり、モデルの玉城ティナやでんぱ組.incの最上もがなど、芸能人たちにも愛着者が多い。もはや渡辺の活躍はお笑いの枠にとどまらないのだ。

恥部も隠さずアピール、その素直さから同性票も獲得

 同じ“ぽっちゃり”体型の女芸人では、体を張ってリアクション芸人の域に挑戦した森三中・大島美幸や、“角野卓造似”のルックスだけでなく性別までも笑いに昇華するハリセンボンの近藤春菜もテレビで重宝されているが、渡辺は以前テレビ番組で、「営業で行った地方都市のバーで、肉体労働者風の男性を逆ナンパしてお持ち帰りした」といった主旨の発言をしていたように、“女を捨てている”わけでもなく、むしろ体型を気にしないセクシーな衣装を着るなど、健全な色気すら漂わせている。実際、7月7日放送の『さんま御殿3時間SP女子アナ軍団の逆襲!最強2世&ピョン吉祭』では、松山ケンイチが渡辺にマジ告白する一幕もあったほどだ。

 通常、女芸人が変に“女”をアピールすると、友近のようにネット上でアンチを生んでしまったり、大久保佳代子レベルまでに過激になると引かれたりするものだが、渡辺の場合、下ネタトークもセクシー衣裳もなぜか嫌味がなく、男性のみならず同性からも好感をもたれ、支持されている。むしろ、渡辺くらい素直に“女”を出して好かれる女芸人も珍しいのではないか。

 素直といえば、かつては「お風呂は入らない」「頭は4日洗ってない」などと発言し、自身の“汚ギャル”ぶりを披露したり、さらにはツイッターで自宅マンションのリビングの床が埋まるほどのゴミまでアップして、業者に頼んだら14万もかかったと“片づけられない女”であることまで暴露した。女性としてはマイナスイメージになりかねない部分を、渡辺は隠しもせず、あっけらかんと“素”で明かしてしまうのだ。

 渡辺の人気の秘密は、先述のインスタグラムでの発信力や、ファッションデザイナーその他マルチな活動を通して、ありのままの自分をとことん前面に出していくという、その飾らない姿にあるのかもしれない。そして自分のセンスを生かして、プロとしても自身を輝かせて見せてしまう。渡辺の持つそんな本来の意味での“女子力の高さ”が、男女を問わず受け入れられている理由なのだろう。今後も渡辺直美は、持ち前の“女子力”を武器にすれば、さらに需要も高まっていくはずだ。

(文:五目舎)

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