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塚地武雅&鈴木拓、それぞれの個性が花開いたドランクドラゴン

1996年に結成され、今年、芸歴19年目を迎えるドランクドラゴン。現在は、お笑いの活動だけでなく、俳優としてふたり揃ってNHKの朝ドラ『まれ』にも出演している。もともと今の所属事務所である人力舎の養成所、スクールJCAで出会ったふたりは、年齢差があり、現在は鈴木拓が39歳、塚地武雅が43歳。そのため、『まれ』のなかでの役割も、能登で暮らすヒロインまれの友人・みのりの父親役をしている塚地と、まれが能登を出て横浜で働く洋菓子店の先輩パティシエ役の鈴木とは、演じるキャラクターは違っている。

“おじさん”役を演じる個性派俳優

  • 俳優としても活躍する塚地武雅

    俳優としても活躍する塚地武雅

 塚地はほかの作品でも中間管理職などが多く、等身大の“おじさん”役を演じられる個性派俳優のひとりとして、ドラマや映画では欠かせない存在になりつつある。2006年公開の映画『間宮兄弟』では、キネマ旬報、ブルーリボン賞、毎日映画コンクールの映画賞新人賞を三冠受賞している。

 対して鈴木の『まれ』での役は、先輩パティシエとはいえ、うだつの上がらない役。このドラマの取材会では、「(塚地の)バーターではございません」とコメントしていたが、鈴木の現状をうまく、おもしろおかしく表している。『まれ』では、セリフが多すぎるので、脚本家の篠崎絵里子氏に、「セリフを減らしてほしい」と直談判して出演者たちにもびっくりされたという“クズ”なエピソードもある。

 ネタを作り、どんな仕事でも結果を出す塚地と違い、鈴木はコンビとしてのレギュラー番組があるにも関わらず、その番組に出られないという不遇の時代もあった。そのときに、「このままではやばい」と思って考えたのが、人付き合いのやり方を見直すということだったという。鈴木は、その後、人付き合いの方法を模索して、著書『クズころがし』(主婦と生活社)を出版した。

バラエティ需要が高まる毒舌クズ人間

  • 著書『クズころがし』(主婦と生活社)を出版した鈴木拓

    著書『クズころがし』(主婦と生活社)を出版した鈴木拓

 世間で鈴木が“クズ”と言われるようになったのは、バラエティ番組『逃走中』(フジテレビ)で、賞金を獲得したいがために、ゲームを途中で棄権(自首)したことがきっかけだった。ネット上で誹謗中傷の書き込みが暴走し、大炎上。鈴木は一時、Twitterのアカウントを削除することになった。

 しかし、最近では炎上芸人であることを逆手にとって、鈴木は「Yahoo!ニュース」の常連になりつつある。鈴木は長年、塚地に寄生している芸人というキャラが強かったが、昨今では、「スペシャルをやたら打つようになったら(番組は終わるから)、気を付けて」などきわどいことも堂々と発言。不遇の時代に身に着けた洞察力も発揮し、南海キャンディーズの山里亮太やウーマンラッシュアワーの村本大輔など、クズ仲間の芸人からも一目置かれている。

 鈴木のことを「台本を覚えない」「ギャラを折半にしている」などと塚地はシャレとしてよくボヤいていたが、いざ鈴木が「ギャラの折半をやめる」と宣言したときは、「鈴木はひとりでも通用する」と相方を認める発言もしたという。一時は、塚地と鈴木のバランスが不均衡にも見えたドランクドラゴンだが、鈴木の一番の理解者である塚地は、養成所時代に相方に選んだ鈴木を見捨てることがなかった。そんな時期を経てむしろ今は、毒舌クズ人間を売りにする鈴木のほうが、バラエティでの需要が高まっているようにも見える。塚地はそんな現状を温かい目で見ているのではないだろうか。

 それぞれの個性が今になってともに花開いた感があるドランクドラゴン。コンビとして、ピン芸人として、そして俳優としても、ふたりの活躍はこれからもますます期待できそうだ。
(文:西森路代)

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