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カーリー・レイ・ジェプセン、世界的大ヒット作から約3年「初心を忘れない」

 世界中で大ヒットを記録した「コール・ミー・メイビー」から約3年!“ナチュかわポップ・プリンセス”と呼ばれるカナダ出身の歌姫、カーリー・レイ・ジェプセンが、待望のニューアルバム『エモーション』を発売。今作には、春に発売され、話題騒然となったシングル「アイ・リアリー・ライク・ユー」をはじめ、恋する女性のリアルな気持ちが、カラフル&ポップなサウンドとともに詰め込まれている。アルバムについてはもちろん、日本が大好きだと公言するカーリーに日本のファンの印象や自身の恋愛観、さらに彼女を見出したジャスティン・ビーバーとの出会いについても話を聞きました。

一度好きになったら、深く愛すタイプ

――日本のファンの印象はいかがですか?
カーリー 日本のファンは最高よ。すごく優しいし、きめ細やかな気配りができるのが素敵だわ。この間、来日した際には、私の名前が書かれたお箸や、ガラスの中に桜の花びらを散りばめた置物をプレゼントされて、とってもうれしかったわ。日本の文化が好きだし、日本の食べ物はどれもおいしいし、本当に最高よ!

――カーリーさんの楽曲はもちろん、明るく朗らかな人柄に、ファンの方もカーリーさんを喜ばせたいという気持ちに自然となるでしょうね。
カーリー そうだったら、本当にうれしいわ!

――カーリーさんは、周りの方からどんな性格だと言われていますか?
カーリー 一緒にワールドツアーを回っているチームには、おバカさんって言われてるわ(笑)。なぜなら、チームの中ではお笑い担当で、いつもみんなを笑わせてるの。あと、音楽に対する情熱がとめどなくて、自分でもいかれてるって思う(笑)。「それだけ音楽とピュアに向き合っているからだよ」ってバンドのギタリストは言うんだけどね。

――最新アルバム『エモーション』を作る際にも、200曲近くの楽曲を制作されたそうですね。どんなときに楽曲が出来上がるのですか?
カーリー 常にアイディアが湧いて出てくるの。ほかのアーティストが壁にぶち当たって曲ができない、スランプに陥っちゃったって話を聞くと、あぁ〜気の毒だなって思う。というのも、いつそれが自分の身に降りかかるか、いつまでも今の状態が続くとは限らないないから、祈るような気持ちにはなるんだけど。

――カーリーさんのアイディア、創作意欲を刺激するものはありますか?
カーリー 愛という普遍的なテーマに、すごく気持ちが入り込んでしまうところがあるわ。いつも人の恋バナを聞きまくっていて、この間の食事のときには、男性スタッフに、「あなたの恋愛を全部教えて」と集中攻撃したの(笑)。だから、私は今、彼のラブライフのすべてを知ってるわ(笑)。そういうところから、刺激といろいろなアイディアが生まれるのよ。

――今作にも収録されている、ヒットシングル「アイ・リアリー・ライク・ユー」は、片想いする相手にトキめく女性の素直な心情が、軽快なメロディーとともに綴られていますね。
カーリー この曲は、元カーディガンズのメンバーのピーター・スヴェンソンと、ジェイ・キャッシュと一緒に書いたのよ。恋に落ちる一瞬前、まだ愛には届かないけれど、好き×6って言っちゃうような、そういうときって実は見ていて痛い時期でもあるんだけど(笑)、女性のピュアで可愛い気持ちをこの中にいっぱい詰め込んだわ。

――カーリーさんが恋に落ちる瞬間とは?
カーリー 私が恋に落ちるときは、舌が燃えているような感じになって、「大好き!」って、すごく言いたいんだけど、言うのが怖かったり……。以前、素敵だなと思っていた彼と一緒にスーパーマーケットに行って、彼が牛乳をとろうとしたときに、思わず「愛してる!」と叫びそうになってしまって、急いで唇を縫わなきゃって(笑)、それぐらい自分の気持ちがコントロールできなくなってしまうの。でも、私自身は、そんなに恋に落ちた回数は多くなくて、一度好きになったら、深く愛すタイプだと思うわ。

――ひと目惚れはする?
カーリー あとから考えたら、あ〜あの瞬間から好きになったんだなっていうのはあるかもしれないけど、ひと目惚れすることはほとんどないわ。

――そうなんですね。では、改めてアルバム『エモーション』の聴きどころを教えてください。
カーリー このアルバムでは、いろんな感情をちょっとずつ出しているわ。例えば、「ユア・タイプ」という曲は、男友達のことを好きになってしまった女性の気持ちを綴っているの。私自身、経験したことあるんだけど、相手が自分に興味がないことはわかっている。だから、願いを込めているの、好きになってくれるようにと。ほかにも、元カレに対する逆襲的な曲もあったり。1行目に“私のことで悩みぬいてね”って(笑)、自分と別れたことを悔やんでいてほしいという思いを描いたり、リアルな女性の気持ちを感じてもらえると思うわ。

――移り変わる感情、喜怒哀楽が素直に表されているアルバムであると。しかも、カーリーさんの楽曲を聴くと、一瞬のうちに曲の世界に入ってしまい、まるで自分の曲のように感じられてしまうのですが、リスナーを意識している部分はありますか?
カーリー もちろんよ。だから、スタッフたちの話もぐいぐい聞いちゃうし(笑)。聞かれた側はかわいそうにね……Sorry〜。でも、そうやっていろんな人の話を聞くことによって、実は恋バナには共通点、いろんなテーマがあるんだなってことがわかってきたの。そこから、ほかの人が聞いても、共感できるポイントがたくさん生まれるようになった気がするわ。

ジャスティン・ビーバーとの出会いは運命的だった

――カーリーさんに、恋の相談をしたい、アドバイスを受けたい人がたくさんいると思いますが。
カーリー オッケー! 私でよければ、聞いてあげるわよ。そういえば、私のチームに、すごくシャイなメンバーがいるんだけど、彼と空港でワインを飲みながら、「恋バナしよ」って、彼の恋愛事情を聞いていたの。そしたら、すごく好きな女性がいるんだけど、気持ちを伝えることができなくて、「どうしたらいいんだろう?」って悩んでいて。こういうことをいったらいいんじゃない? って、忘れないように、紙に書いて渡したの。後日、電話とかで、それをかいつまんで話すのかと思ったら、そのまま全部メールで送っちゃって。「どうだった?」って聞いたら、「ダメだった」って……やるだけのことはやったんだけどね、キューピッドの役割を果たせなくて、彼には申し訳なかったわ。

――ところで、カーリーさんといえば、2012年に世界中で大ヒットを記録した「コール・ミー・メイビー」により、全世界から一躍注目されるようになりましたが(日本ではローラが、同作のパロディービデオをYouTubeに上げ、大きな話題となった)、環境的に大きく変わったことはありますか?
カーリー 一番大きな違いは、スケジュール管理が難しくなったことかしら。まさに今朝、マネージャーとその話をしていて。ちょうどヨーロッパのスケジュールの時に、友達の結婚式がニューヨークであって、どうにかできないかしらって、話していたところなの。大好きな人のお祝い事だから、直接行って、祝福したいじゃない! でも、行きたい気持ちはあるのに、時間的にどうにもならないこともたくさんあるんだけど、できるだけ駆け付けるようにしてるわ。今でも、クリスマスとお母さんの誕生日のときは、必ず実家に帰るようにしてるのよ。

――初心を忘れないと。
カーリー 私の周りにいる人たち、家族や友達が素晴らしい人たちばかりで、「天狗になっちゃダメよ」って、私が初心を忘れないように声をかけてくれるの。だから、忘れることはないわ。

――またカーリーさんの人生を変えたといえば、ジャスティン・ビーバーとの出会いも大きかったのでは? カーリーさんにとって、彼はどんな存在ですか?
カーリー 彼との出会いは、私にとって、まさに運命的だったわ。ジャスティンが、「コール・ミー・メイビー」を耳にして、ツイッターで絶賛してくれて。そのあと「僕のレーベルで一緒にやらないか?」と直接電話がかかってきて、彼のレーベルと契約することになったの。ジャスティンに会いに、カナダから初めてロスアンゼルスに行ったとき、どうせ私のことなんて知らないわと思って、何気なく街を歩いていたら、「あっカーリーじゃない?」って、いろんな人から声をかけられて、思わず顔を隠したくなったわ(笑)。スターバックスでも、カップに書く名前を聞かれて、「エリカよ」って言ったのに、しっかり「カーリー」って書かれていて(笑)、まるで「不思議の国のアリス」のような感覚だったわ。

――では、最後に夢に向かって頑張っている人たちにメッセージをお願いします。
カーリー 大きなチャレンジになればなるほど、不安や恐怖があるかもしれないけど、それを乗り越えたときには、必ず喜びや充実した結果が手に入れられるはず。正直、私も、不安がないと言ったら、嘘になるわ。ブロードウェイで『シンデレラ』という舞台をやったときは、すべてが初めてのことばかりで怖くてたまらなかったの。でも、やり終えたときに、すべてが自信になって今につながっていると思うの。だから、みなさんも諦めないで頑張ってほしいと思うわ。

(文:星野彩乃)
カーリー・レイ・ジェプセン オフィシャルサイト(外部サイト)

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