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(更新: ORICON NEWS

「無断撮影」問題……芸能人のプライベートはどこまで守られるべき?

 SNSの普及もあって、情報が瞬く間に拡散されるようになった現代。こうしたなか、近年表面化してきているのが、芸能人の「無断撮影」問題だ。街で見かけた芸能人のプライベートをスマートフォンのカメラなどで許可なく撮影し、さらには「いたよ!」とTwitterなどに投稿してしまう。これに対する当の本人たちの反応は様々で、当然苦言を呈する人もいれば、HKT48・指原莉乃のように“有名税”とある程度の理解も示す人もいる。果たして、こうした行動はどこまで許されるのだろうか? ユーザー調査をもとに探っていく。

当のタレント本人たちも見解が分かれる

  • 無断撮影に対して「そういうお仕事だから」とある程度の理解を示したHKT48・指原莉乃 (C)ORICON NewS inc.

    無断撮影に対して「そういうお仕事だから」とある程度の理解を示したHKT48・指原莉乃 (C)ORICON NewS inc.

 もちろん、芸能人の「無断撮影」問題は今に始まったことではない。芸能人のプライベートエリアに入り込んでの無断撮影は、週刊誌やワイドショーなどでは昔からあるものだ。ところが、デジタルカメラ搭載の携帯電話が普及した現在は、誰もが“カメラマン”になれる時代。芸能人にとっては“どこの誰かもわからない”ファンに、いつの間にかプライベート写真を撮られ、SNSなどで瞬時に拡散されてしまう。四六時中、これまで以上に気を張ってなければいけないのだからたまったものではないだろう。

 実際、こうしたファンの無断撮影に苦言を呈する著名人も少なくない。お笑いコンビ・キングコングの西野亮廣は昨年、電車内で無断撮影された画像がTwitterに掲載されたことに対し、自身のTwitterで「写真を撮るなら一声かけていただけませんか?」とツイート。お笑い芸人の小藪千豊は、Twitterで「家族はやめてな あと女性タレントはやめたってな いろいろ女子的な理由あるやろしたのむわ」と忠告。多くの芸能人がファンのモラルの低下を嘆いている。一方で、アイドルグループ・HKT48の指原莉乃は東京・渋谷で無断盗撮されたことに対してTwitterで「そういうお仕事だから」とある程度の理解を示した。“有名税”として、ある程度は仕方ないのだろうか? それとも、断固として許されるべきではないのか?

無断撮影=有名になった代償?

 ORICON STYLEでは、「あなたは許可なくタレントやアーティストのプライベートな写真を撮る行為について、どう思いますか?」というアンケート調査を実施。その結果、【有名人なのである程度仕方ない】という回答が63.2%と最も多く、【絶対に許されるべきではない】が29.4%、【問題ない】が3.5%となった。もっとも多かった【有名人なのである程度仕方ない】というコメントでは、「盗撮はよくない。でも、有名になった代償とも言える気がする」(大阪府/20代/女性)と、基本的には“無断撮影は良いことではない”としながらも、やはり有名税と捉えているユーザーが多いことがわかった。

 また、「世間から注目を浴びる仕事をしている以上、気持ちのいいものではないでしょうが、一般の人に勝手に撮影される可能性もあるということを頭に入れておくべきだと思います」(埼玉県/30代/男性)、「行為を認めるわけではないが、可能性としては起こり得ること。ある程度リスクとして自覚すべき」(東京都/20代/女性)、と、“撮られたくないのなら本人たちも自覚するべき”という意見も多かった。また、「有名人である以上、どうしようもない。ただ、撮った写真を好き勝手にネット上にアップするなどの行動は問題だと思う」(愛知県/30代/男性)と、撮影行為自体が問題なのではなく、「SNSなどにアップすることが問題」と考えている人が多いことがわかった。撮影自体が問題なのか、それとも拡散することが問題なのか、意見は真っ二つだ。

1億総カメラマン時代だからこそ、個人のモラルが問われる

 【絶対に許されるべきではない】と答えた人のコメントでは、「自分の立場になって考えてほしい。ましてや、ファンならそういうことをしないのが当然」(兵庫県/10代/女性)、「勝手に撮るのは常識としてダメだと思う」(愛知県/20代/男性)、「有名人だろうが一般人だろうが、権利は平等に保証されるべき。そもそも無断で写真を撮る行為自体、マナー違反」(千葉県/20代/男性)と、やはり個人のモラルを問う声が多かった。

 今回のアンケート結果を振り返ると、回答としては賛否両論でありながら、全体的に“そういう時代なのだから”というコメントを寄せた人が多いのが印象的だった。時代は変化している。いくら法律に触れる可能性があるといっても、こうした流れを完全に制御することはほぼ不可能というのが実情だろう。そうなると、やはり個人のモラルに委ねるところが大きくなってくる。1億総カメラマン時代、「無断撮影」問題について、ファンそれぞれが今一度考えてみる時が訪れているのではないだろうか。

【調査概要】
調査時期:2015年5月18日(月)〜5月24日(金)
調査対象:合計1000名(自社アンケート・パネル【オリコン・モニターリサーチ】(外部サイト)会員10代〜50代の男女)
調査地域:全国
調査方法:インターネット調

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