(更新:)
ORICON NEWS
“桐島チルドレン”がシーンを席巻 人気若手俳優を多数輩出した映画『桐島』の功績
“若い層”よりも“大人たち”に高い評価を受けた『桐島』
内気ながらも、最後にようやく自分の意思を主張する主人公のオタク役を演じた神木は、この作品によって名子役から脱皮し、今ではドラマの主役を張るまでになった。片思いする吹奏楽部員役を好演した大後寿々花も元子役。落合モトキにしても『あっぱれさんま大先生』(フジテレビ系)の出身で、かつての子役たちがこの作品をきっかけにひと皮むけたのも特徴だ。原作は朝井リョウの小説で『小説すばる新人賞』を受賞したベストセラー作品だが、映画自体は、題材となった“若い層”ではなく、むしろ“大人たち”に高い評価を受けたという。それはなぜなのか?
“桐島チルドレン”をはじめ、能年玲奈ら20代前半が活躍
現在、活躍する若手俳優を大きく分けるならば、30代前半は深田恭子、柴咲コウ、山田孝之、小栗旬、綾野剛など、20代後半は綾瀬はるか、長澤まさみ、堀北真希、佐藤健、松坂桃李など、20代前半は、この“桐島チルドレン”に『あまちゃん』の能年玲奈、有村架純、福士蒼汰らといってもいいだろう。
映画では、映画部に所属する神木が友人とともに、真木よう子や満島ひかりといった“お姉さん女優”に興奮してみせたり、塚本晋也監督の『鉄男』を観る場面など、今の大人でもちょっとクスッとしてしまうシーンがあるのも魅力。現在のエンタメシーンにおいて第一線で活躍する “桐島チルドレン”たち。熱量を帯びた初々しい演技をもう一度観返すことで、なぜ彼らが現在第一線で活躍しているのかが改めて再確認できるだろう。
(文:五目舎)