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(更新: ORICON NEWS

意外に知らない“炭水化物=糖質”という事実 依存型食生活の改善法とは?

 近年の“トクホ”系商品の大ヒットを鑑みても、健康志向が年々高まりを見せていることがうかがえる。だが、自身の食生活において“炭水化物依存”を自覚している人も依然として多いこともまた事実。そこでORICON STYLEでは、正しい食生活、理想的な食事法について、現在さまざまなメディアで活躍する管理栄養士・浅野まみこさんに話を聞いた。
  • 様々なメディアで活躍する管理栄養士・浅野まみこさん

    様々なメディアで活躍する管理栄養士・浅野まみこさん

 先ごろ、『脂肪と糖の研究室』が働く男女1000名にランチ習慣実態調査を行ったところ、全体の65.2%が炭水化物への依存を“自覚している”と回答。やはり、ランチタイムでは、時間が限られている分、丼モノやラーメンなど、早く食べられる“単品メニュー”をついつい頼んでしまうことがその要因の一端となっているようだ。

 上記の調査結果について浅野さんは「依存度が高い方の特徴として、男性の場合はラーメンや丼モノをチョイスしてしまう傾向が強いです。そこにライスをつけて“炭水化物&炭水化物”というセットにしてしまったり(笑)。女性でも同様に、パスタにパンをプラスしてランチする方も多いですよね」と、思わずこちらがドキッっとするような見解を明かし、さらに「逆にバランスよく栄養素を摂取しているという方の傾向として、単品メニューのお店よりも定食屋さんに行ったり、まず野菜をとりたいという思考が働く傾向が強いです。つまり、食事をする際に『とりあえずラーメン!』という思考ではなく、冷静なんです」と、炭水化物依存傾向の強い人とそうでない人の違いを語る。

 前述の『脂肪と糖の研究室』による別の試験結果によると、こうした依存傾向の強い人には、「早食い」の人が多く、水やお茶などの「水分を殆ど口にせず」に、食事中には「お茶碗を持ったまま」で「ひと頬張りが大きい」食べ癖が多く見られたと言う。

 そもそも炭水化物と糖の関係性において、多くの人が“炭水化物”と“糖質”は全くの別モノとして捉えている傾向が高い。だが実際は、“炭水化物=糖質”なのだ。

 「炭水化物というと、ご飯やパスタなどを思い浮かべますが、糖質というと、砂糖の入ったお菓子などを思い浮かべてしまう方が多いと思います。でも、実は炭水化物=糖なんです。そもそも炭水化物というのは、糖質+食物繊維のことですから、『ご飯は炭水化物です』という言い方も出来るし、『ご飯は糖質です』という言い方も出来ます。ちなみに、砂糖は、糖質の中の1つの種類、二糖類に属するものです」(浅野さん)

 実はこの糖質、健康的な料理という印象が強い和食にも、意外に多く含まれている。浅野さんも和食について「例えば、『肉じゃが』も、じゃがいもはデンプン質なので糖質の多い食材ですし、みりんなどの調味料の加減を意識することも大切です」と解説。おにぎりやそば、うどんなどは炭水化物の代表格としてお馴染みだが、“糖質”という目線で見ると、「うどんとおいなりさん」や「ごはんとイモ料理」の組み合わせなど、W炭水化物に偏らないように、和食だからといってもバランスを意識することが重要ということになる。糖質の摂取が多いことで、血糖値の上昇や、中性脂肪を増やす要因ともなり、結果、脂肪はため込まれたままとなり、生活習慣病につながりやすくなる。

 では、糖質、脂質、タンパク質という3代栄養素をバランスよく摂取する“理想的な食事法”はどんなものなのだろうか? 浅野さんは「やはり規則正しく食べることが理想です。この“規則正しく”というのは、時間を決めるということです。1日3食が基本とされていますが、回数ではなくしっかりと時間を決めて食事のリズムをつけて食べることの方が重要です。ですので、3食でも食べる時間が毎回バラバラではだめ。2食でも毎日時間が決まっていることがおすすめということです」と語る。

 仕事に追われ昼食がとれず、夜になり空腹に身を任せ“ドカ食い”してしまう……そんな経験、誰しも心当たりがあるはず。だが、「お腹が空いたら食べる!!」というルーティンが、最も“NG”な食生活だと浅野さんは力説する。「冷静に食事を選ぶこと……という言い方も変ですが(笑)、一定のリズムをつけた食事をしていると、夜に激しい空腹や食欲で大量に食べてしまうことを自制出来、そのときどんな食事をするべきか、冷静に選ぶことができますよ。また、丼モノなどの単品メニューではなく、定食形式のご飯、おかず(お肉や魚)、味噌汁、野菜を食べることがなぜ大事かというと、噛む食感や食べるスピードが変わるから。人は、同じ食感だと早食いドカ食いをしますが、食感が変わると食べるスピードが緩やかになり、結果、満腹感を感じることが出来ます」(浅野さん)
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 「『今日はライスを付けるのはやめて、ラーメンに野菜トッピングをしておくか…』というように、徐々に変化させていくことが次のステップです。いきなり炭水化物を減らすということも難しいと思いますので、野菜を先に食べる「ベジファースト」の考え方で、食前に食物繊維をとることもお薦めです。最近では『難消化性デキストリン』という、脂質と糖質の吸収を穏やかにする働きをする食物繊維が入ったトクホや健康食品が多く発売されているので、それらを摂るのもいいですね」と語る浅野さん。アナタもこれを機に、“無理のない範囲内”で自身の食生活を見直してみてはいかがだろうか?

『脂肪と糖の研究室』公式サイト(外部サイト)

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