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話題性が先行? 妹タレントは売れるのか

つい先日、板野友美の妹・板野成美のCM出演が話題になったが、ここ最近で見ても広瀬すず、平祐奈、森星ら“妹タレント”の活躍が目立っている。有名人の妹となれば、とりあえず注目されるのは当然だ。何をしてもニュース性があり、また2世タレントとは異なるフレッシュなイメージもあるかもしれない。しかし、時代を遡ってみると、“妹”というだけで売れるのではないことがわかってくる。

◆七光り感がある2世タレントとの違い

 資生堂「シーブリーズ」の新CM出演が発表された広瀬すず。今年に入ってからロッテ「Fit’s」、明星食品「一平ちゃん 夜店の焼そば」、東京ガス「エネファーム」に続く新規CMで、まさに引っ張りダコ。年頭からブレイクを期待されていた新鋭が、予想をさらに上回る勢いで人気を広げている。

 ところで広瀬すずといえば、姉の広瀬アリスも人気タレント。映画『銀の匙』やドラマ『玉川区役所 OF THE DEAD』(テレビ東京系)などでヒロインを演じ、すずとは大塚食品「ビタミン炭酸 MATCH」CMや、ともに専属モデルを務める「セブンティーン」表紙で姉妹共演もした。

 最近では他にも、平愛梨の妹・平祐奈の初主演映画『案山子とラケット〜亜季と珠子の夏休み〜』が公開されたり、森泉の妹・森星がバラエティで活躍し『新チューボーですよ!』(TBS系)の新アシスタントに決まった。板野友美の妹・板野成美も「サブウェイ」CMに出演して、さっそく反響を呼んでいる。

 芸能界に限らないが、有名人の妹となれば、とりあえず注目されるのは当然だ。何をしてもニュース性がある。しかも、2世タレントだとどうしても七光り感があったり、逆に同世代が親タレントにピンとこなかったりもするが、妹というと、それだけで可愛らしさやフレッシュなイメージを醸し出す。とくに“美人姉妹”という言葉はキャッチーで、SNSなどで仲良しぶりを見ると微笑ましく、ふたり込みで応援したい気持ちにさせる。

◆本人の資質に加わる話題性をどう活かすか?

 では妹タレントは売れるかというと、実はそうならないことが多い。姉妹が時差を置いてデビューした例は数多いが、ともにブレイクしたとなると意外に少ない。片方が結婚する前の石田ゆり子・ひかりや前田愛・亜季。知名度はふたりとも高い倖田來未・misono。ともにモデル出身女優の市川実和子・実日子。時代を遡っても、別々のフィールドで活躍した荻野目慶子・洋子らが挙がるくらい。レジェンド級の岩崎宏美の妹・良美や、中山美穂の妹・忍は健闘したが、中森明菜の妹・明穂などはほとんど知られないまま引退した。

 姉が有名タレントで、後からデビューする妹も成功するには、妹が姉を上回るポテンシャルを持つことが絶対条件だ。でなければ、姉の存在はむしろマイナス要因として作用する。

 姉とは必然的に比較される。本人自身にそれなりの資質があっても、姉に引けを取れば最初から引き算で評価され、“劣化コピー”的に見なされる。モーニング娘。のエースだった安倍なつみの妹・麻美などがこのパターンに陥り、ブレイクに至らなかった。ルックスも良かったが、姉に似ているぶん、「なっちと比べると物足りない」印象のほうが強くなってしまった。比較を避ける対策か、中山エミリの妹・英玲奈のように、同じ事務所でありながら、当初は姉妹関係を伏せていたケースもある。

 逆にいえば、大ブレイク中の広瀬すずには比較も何も超越した絶対的な輝きがあって、姉妹の物語はプロローグにすぎなかった。平祐奈は愛梨と14歳の年齢差があり、姉妹ながらイメージはかぶらず、本人の持つ愛らしさに話題性というプラスαだけを活かせた。森星はモデルからバラエティ進出と姉と同じ路線を歩み、背格好も似ているが、やはり10歳差があるうえ、天然ぶりは姉の上を行く。それが妹らしい愛されキャラとなっているのが強い。

 板野成美はCMに1本出ただけで“ともちんの妹”として知られ、良いスタートを切れたのは間違いない。普通の新人タレントにはないアドバンテージだが、“妹”だけで終わらないためには今後、普通の新人タレント以上のものを見せなければならない。小さい頃からダンスを習い、演劇スタジオで地道にレッスンに取り組んできたそうだが、実姉のイメージをどういう形で越えていくか、注目したい。
(文:斉藤貴志)

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