• ホーム
  • 趣味
  • 【大学探検シリーズVol.9】若い感性と視点が街を変える! 学生たちの「街プロデュース」

【大学探検シリーズVol.9】若い感性と視点が街を変える! 学生たちの「街プロデュース」

 同じ日本でありながら‘街並み’はその土地ごとにまったく違う顔を見せる。特に大阪は、道頓堀の派手なネオンや大阪駅前の大観覧車を始め、大阪城に今話題の3Dマッピングを映し出すなど、派手好きな大阪人の気質を色濃く反映しているよう。そんな街の新しい景観を作り出す「街プロデューサー」に注目が集まっている。地域活性化につながる人材を企業が求めるのは、もはや自然な流れかもしれない。そんな‘街プロ’を育成すべく、積極的に取り組む追手門学院大学の動きに迫ってみた。

学生たちが発見する、新たな街の魅力

 学生だからこそできることがある。今、全国の大学で、地域活性化をフィールドワークの一環として取り組むケースが増えてきたのは、イノベーションに必要なキーワードの‘よそ者’や‘若者’が、大学生世代にピタリとあてはまるからだろう。年配者にはない視点や感性を活かした大胆な発想こそが、街に元気を取り戻す原動力になりえるのだ。大阪府内の商店街では、商店街と大学生の共同プロデュースによる手作り結婚式や商店街ポスター展、大学合同文化祭や異文化料理の販売など、各地でさまざまな企画が学生たちの手で開催され、街に若さの息吹を吹き込んでいる。
 追手門学院大学でも2014年度は、トイレ利用困難な方のためのトイレマップ制作を始め、茨木の街全体のミュージアムにする構想や、駅前地区活性化プロジェクトなどに取り組んできた。その中でも「茨木の商店街をアートに変える!〜阪急本通商店街の文化デザイン企画立案プロジェクト」が現在進行中とのことで、さっそくフィールドワークに同行してみることにした。

大学生にとっては商店街も「オモロイもん」の宝庫

 今回同行する、追手門学院大学の学生たちと同大学社会学部の井上典子教授は、まず商店街の中にある「まちづくり交流ステーション・茨木にぎわい亭」を訪れ、地域の方から商店街の歴史などを学んだ。近年の商店街にしてはまだにぎわいがあるものの、後継者不足や、大手スーパーに客が流れるなどさまざまな問題があるようだ。そうして商店街の課題を知った後、井上先生の解説を聞きながら本格的に商店街を歩く。アーケードの天井がテント風の布張りで珍しいことや、喫茶店前にある電気がつく看板がおもしろいなど、学生ならではの視点で「オモロイもん」を次々と発見し、商店のおばちゃんとも気軽に会話を楽しんでみる。
 そして、学生たちが最も気になっていたという喫茶店「ポポロ」へ。中の様子がわからず怖いとさえ思っていた学生達だが、入ってみればレトロな内装と落ち着く空間に興味津々で、目をキラキラさせている。「最初は不安だったけど、入ってみたら常連になりそう。まずお店と若者たちの接点を作ればいいのでは」「職住一体のスタイルを作り出せばどうだろう」学生たちの口から、アイデアが次々と飛び出す。さらに、時代遅れと感じさせる時計や鏡、壁紙などのレトロなインテリアも「新鮮なデザインだから、むしろアピールしよう」と絶賛するなど、お店に今あるものの良さを引き出そうとする。
 時代の流れに取り残された風景も、大学生にとっては新鮮な発見と感動の連続なのだ。そんな‘気づき’こそが街の空気を動かし、あらたな魅力を生み出すきっかけになるのかもしれない。

豊かな発想を形にするためには

 このプロジェクトは、学生たちが商店街を視察し、ディスカッションを重ね、行政にアピールする点、振興組合に提案する点、個人が把握すべき点等を分類しながら企画書を作成し、実際にまちづくりに関わっていこうというものだ。「学生たちって面白い発想がドンドンわいてくるんですよ。それを形にする方法を教えるのが私の役目」と語る井上先生は「40代50代がいくら頭をひねってもダメ!」ときっぱり言い切る。

 やはり学生たちが街プロデューサーになることを、先生は期待しているのだろうか?「ペンを持つ人間が、モノをつくるんです。どんなに頭がよくても理屈をこねられても、それだけで世の中を動かすのは難しい。実際に文章や絵や図面が書けなきゃ! そんなプロデュース力を持った学生たちの肩に、日本の未来はかかっています」と熱く語った。
 追手門学院大学では、そんなまちづくりが学べる「地域創造学部」を2015年4月、開設する。「都市文化・文化創造コース」では、このようなプロジェクトも授業で本格的に取り組め、地域はもとより、世界へと発信できる街プロデューサーへと鍛え上げるというから、時代のニーズに沿った学部と言えそうだ。ほかにも「地域経済・事業創造コース」「観光・まちづくりコース」があり、いずれも将来、地域活性化の一翼を担う人材を育成する。

 これからはズバリ‘若者が’街を変える。その原点は、学生たちが持つ「あれ、面白そう」「これ、もっとこうしたらいいのに」そんなストレートな探究心だ。将来の夢の選択肢に「街プロデューサー」を入れるのもありではないだろうか。

追手門学院大学

 1966年、大阪北部に誕生し、文系の総合高等教育機関として5学部8学科、学生数6500人を擁する総合大学・大学院。これまでに4万人を超える社会有為の人材を世に送り出している。学部を超えた共通プログラムとして「基盤教育機構」「グローバルキャリアコース」のほか、2014年度からは「スポーツキャリアコース」をスタート。 2015年度からは「地域創造学部」を新設、全6学部となり、多様なプログラムを実践。常に新たな教育の在り方を、時代に合った人材育成を模索し、実現している。2016年、大学創立50周年を迎える。

追手門学院大学
〒567-8502 大阪府茨木市西安威2-1-15
広報課:072-641-9590

今大学がおもしろい!探検シリーズ<BACK NUMBER>

【Vol.1】追手門学院大学「誰もが想像もしなかった自分史に出会う大学」(外部サイト)
【Vol.2】新設女子サッカー部を訪問 スポーツへのやる気を活かした人間教育(外部サイト)
【Vol.3】スポーツを向上させるための学問の展開 選手の将来の選択肢を広げる(外部サイト)
【Vol.4】茨木市&追手門学院大学のイベントに密着(外部サイト)
【Vol.5】「日本再生プロデューサー」を育てる学部ができるってホント?(外部サイト)
【Vol.6】いつかオワコンになっちゃうの?ゆるキャラたちのベストな生き方って?(外部サイト)
【Vol.7】「カワイイ!」が海外に進出してるってホント!?(外部サイト)
【Vol.8】街にも学生にもうれしい、“大学の都市回帰”って?(外部サイト)

オリコンニュース公式SNS

Facebook、Twitterからもオリコンニュースの最新情報を受け取ることができます!