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AKB48 第4回選抜総選挙『笑顔と涙が交錯した感動ドラマをレポート!』

 エース・前田敦子不在で行われた『AKB48第4回選抜総選挙』。そんななか、過去最多の総投票数138万4122票を記録した今回の開票イベントは、メンバーたちの新たな“決意表明”の場でもあった。その日、日本中を沸かせた涙と笑顔の感動ドラマをレポート!

スピーチから溢れ出す“愛の言葉”

 「私たちにとって票数はみなさんの愛です」(大島優子)など、過去に数々の名言が生まれたAKB48の選抜総選挙。第4回の今年も然り。冒頭に、5位となった篠田麻里子が発したこの言葉を挙げておきたい。「後輩に席を譲れという方もいるかもしれません。でも、譲らないと上がれないメンバーはAKBでは勝てないと思います。悔しさを先輩の私たちにぶつけてください。潰すつもりで来てください。心強い後輩が出てきたら、私は笑顔で卒業していきたいと思っています」。

 エース・前田敦子が卒業を発表し、参加を辞退した今回。世代交代が大きなテーマと見られていたが、そこにキッパリ叩きつけた答え。開票結果も、この言葉を噛み締めさせるものになった。福岡・博多でHKT48も始動し、計237名が参加。“議席”自体は64に増えたが、選抜メンバーの枠は16人と昨年までの21人より狭き門に。17位までの発表が終わり、いよいよ選抜メンバーが1人ずつ名前を呼ばれていく。

 16位は梅田彩佳。ケガで1年半の長期離脱も経験している2期生が、昨年22位から総選挙では初の選抜入り。「苦しいことが99%あっても1%嬉しい涙が流せるなら、前を向いて頑張ります」と、まさに嬉し涙を流して語った。15位の横山由依は前回より4位アップ。圏外から一気に選抜入りした昨年は、ステージでスピーチもままならない過呼吸で、膝から崩れ落ちそうになったが、またリプレイのようによろめき、言葉も途切れ途切れ。それでも「今年は(司会の)徳光さんの手は借りません」と呼吸を整え、「皆さんにもっと認めてもらえるように、一歩一歩……」と何とか想いを伝えた。

 12位の河西智美までの得票が2万台。それが11位の宮澤佐江で、一気に4万票に跳ね上がった。昨年と同順位で安定感を発揮した宮澤は、ステージへ駆け上がり「握手会で『最後まで一緒に頑張ろう』と声をかけてくださったみなさん、ありがとうございました」と涙。

 10位、9位には松井玲奈松井珠理奈SKE48の2トップが並んだ。玲奈は名前を呼ばれた瞬間、何とも清々しい笑顔で立ち上がる。「みなさんの力がなかったら、私は普通の地味で冴えない女の子。みなさんは私に素敵な場所をプレゼントしてくれました」とファンへの感謝を述べるうち、涙声になっていった。一方の珠理奈は、最初から涙でステージへ。一瞬、マイクをつかみながらよろける。「私は人前で泣くのが好きじゃなくて、今まで悔しい気持ちがあっても我慢していたけど、今日だけは許してください」。

 SKE48結成当初より、当時小学生ながらエースとして引っ張ってきた珠理奈。大人びた外見と堂々としたパフォーマンスに、ファンも年上のメンバーたちも頼もしさを感じていたが、素顔はまだ15歳の少女。年相応の感情が垣間見えた瞬間だった。しかし、スピーチの最後には涙を止め、「全力投球していくので、これからも一緒に階段を登ってください!」と、いつものように力強く訴えた。

 1人また1人と名前がコールされ、歓声と拍手が大波のように押し寄せる東京・日本武道館。残るは8人。上位は昨年から前田が抜けただけで、変わらない顔ぶれと確定した。あとはそのなかで誰が上がり、誰が下がったのか。特に注目は、昨年9位から速報で4位に入っていた指原莉乃。どこまで上位に?8位は昨年と同じく板野友美。前回は順位を下げて落胆を見せたが、今年はサバサバと。「他人と比べるのでなく私は私で良いんだと、教えてくれたのはみなさんです」。7位は小嶋陽菜、6位は高橋みなみと前回と入れ代わり。

 昨年「努力は必ず報われると人生をかけて証明します」と宣言した、リーダーの高橋。「努力しても報われない」と言われたこともあったそうだが、「でも、努力しなければはじまりません。私にとって、努力は無限大の可能性」と揺るぎない。昨年より1万3000票近く多い6万5480票を獲得し、「もう一度言わせてください(改めて)努力は必ず報われることを……」と誓った。

メンバーが見据えた、AKB48グループの道すじ

 そして、5位の篠田から飛び出したのが、冒頭の「潰すつもりで来てください」発言。奇しくも8位〜5位まで“神7”の初期メンバーが並んだなか、その上を行く4位に躍り出たのが、注目の指原だった。涙のスピーチでは「麻里子様の言葉を聞いて、私は絶対に弱音を吐かないと決めました」と、刺激を受けた様子。ヘタレキャラで人気が出て、今年5月のソロデビューでさらに躍進。「第1回総選挙で選抜に入れなかったとき、こんな日が来るとは」との言葉に実感がこもる。

 「AKB48とは指原莉乃の“奇跡”のことである」とは、プロデューサー・秋元康氏が彼女のフォトブックに寄せた言葉だが、自ら「“指原でも4位になれるんだ”と勇気にしてくれる人がいるなら、もっともっと頑張らないと。ヘタレじゃない私になってしまうかもしれないけど」と話し、声援を浴びた。地方の地味な少女だった指原が今、芸能界の第一線でどんどん輝きを増している。

 いよいよベスト3の発表。3位は7万票越えで柏木由紀。速報の2位から下がったが、名前を呼ばれるとにこやかな表情を浮かべた。「私も麻里子様やさっしーの言葉を聞いて、先輩に遠慮したり、周りに気を使う自分を逆に申し訳なく思っています。これからはやりたいこと、思ったこと、闘争心もありのまま見せていけたら」。

 残るは2人。大島優子渡辺麻友か。2位が発表された時点で1位も確定する。カウントダウンで最も緊張する瞬間。渡辺は終始、祈るように両手を組んでいた。大島は神妙な表情で前を見据えている。

 「第2位、AKB48、チーム……B!」。この瞬間、武道館が湧き立った。名前を呼ばれた渡辺は手で口を押さえ、涙ぐむ。“神7”で最も若く、早くから次代のエースと期待されていた彼女も、高校を卒業して18歳に。「ずっと先輩の背中を見て付いてきましたけど、これからは私たち若い世代が道を切り開いていかないと」と、声を詰まらせながらも、かつてない自覚を見せた。さらに、「来年は1位を獲りたいです」と堂々の宣言。会場が「オーッ!」とどよめいた。

 あとは第1位の発表。目をつぶって聞いていた大島は、名前を呼ばれると両手のこぶしを突き上げた。涙を流しつつも笑顔。獲得したのは10万8837票。2位の渡辺に3万6000票以上の大差で圧勝だった。トロフィーを贈られ、スピーチを始めようとしたところへ、前田が花束を持って駆け付け2人は抱き合った。後の会見で語ったところによると、前夜は「家にいると選挙のことを考えちゃうので、1人でいたくなかった」と、前田と北原里英の3人でひたすらカラオケをして過ごしたとか。

 改めて、涙ながらにスピーチ。「この景色をもう一度見たかったんです」とセンター返り咲きを喜びつつ、「私はあっちゃんが開いた道の土台になればと思っています」とも。「64位からみんなのコメントを聞いてると、士気が高くて。だったら、まだまだやれると思いました。この順位は『頼むぞ』と言われた気持ち。48グループは頑張ることには慣れてますので、まだまだ頑張らせていただきます」。

 さらにメンバーに向けて、篠田の言葉を継ぐように「みんなの若い力を存分に生かして欲しい。私たちにぶつかって来るぐらいの思いで。それで、いいグループを一緒に作っていきたい。悔しい気持ちをバネに、一緒に頑張りませんか?」とメッセージを送った。

 フィナーレではセンターのイスに、静かに目を閉じて座る。大きな“優子コール”が武道館いっぱいに響き渡った。前田敦子のいないAKB48へ。10代の渡辺麻友や松井珠理奈が健闘したが、やはり前田と競ってきた大島の壁はぶ厚かった。だからこそ、新世代がぶつかっていき、この壁を破るときが見もの。今年の総選挙の本当の意味は、数年後に分かるのかもしれない。

(文:斉藤貴志 写真:鈴木一なり)

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