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ももいろクローバーZ『男性限定!ダイナミックなステージに沸いた“男祭り”をレポート!』

 疾風怒涛の3時間だった。ももいろクローバーZが“秋の2大祭り”として、10月の『女祭り』に続き日本武道館で行った『男祭り』。男性限定1万1000人の観客の押し寄せる熱気を真正面から受け止め、さらに強い力で押し返すような、気合の込もったステージをレポートする。

もちろんメンバー衣装も“男前”

 武道館に入ってビックリ。普通はステージと客席があるアリーナがまるまる全部、ステージセットになっているではないか!一見すると城のなか。外周を欄干(らんかん)の付いた通路が囲み、中央に正方形のステージ。龍と虎が描かれたサブステージに繋がっており、四隅には和太鼓が置かれている。

 客電が落ちると、男だけの野太い声で「オーッ!」と歓声。アリーナの四方から、羽織袴にハチマキ衣裳のメンバー5人が、大きな習字筆を持ってステージに上がってきた。書道パフォーマンスを行うと、液晶フロアに“男”の文字が浮かび上がる。さらに5人は、周りの通路に居並んだ空手家たちとともに、正拳突きや蹴りなどの型を披露。

 そんな男祭りらしいオープニングから、イントロで和太鼓がドンドンドンと叩かれ、1曲目は「全力少女」だ。片膝から立ち上がり、センターに集まって背中合わせになると、腕を振って力強く歌い出す。玉井詩織、有安杏果、佐々木彩夏……とひとりずつソロで回し、サビは全員で。エネルギッシュで、まさに“全力”を感じるダンス&ボーカル。続く『涼宮ハルヒの憂欝』シリーズ曲のカバー「最強パレパレード」は、隊形を2人・3人、1列、V字型と変えながら軽やかにステップ&ジャンプ。武骨さと可愛らしさを交錯させながら、ライブは滑り出した。

 「お前らー!ライブハウス武道館へようこそ!よーく来たなー!」と、百田夏菜子がBOΦWYの伝説的名言を交えて始めたMC。定番の自己紹介は「ももクロの感電野郎、高城れに!」、「茶畑のネイチャーボーイと言えば?」などと、今回ならではの男祭りバージョンで。「せっかく360度(のステージ)だから、やっちゃう?」とウェーブも呼び掛ける。れにと彩夏が四角いステージを一回りすると、1階席と2階席で大きな波ができた。

 その後も和風ナンバー「ももいろパンチ」など、インディーズ時代から大切に歌ってきた3曲を続ける。5人がステージを大きく動いて散らばり、また集まり、ほとばしるようなラップも響かせて。飛び跳ねたり、拳を突き上げたり、1つひとつの動きに力が込もる。歌自体は可愛らしいが、熱気がみなぎって少女たちに男気を感じた。「未来へススメ!」では和太鼓のリズムに乗り、最後は夏菜子が開脚ジャンプをキメた。

 極真会館の師範らが空手の演武を見せたハーフタイムショーを挟み、道着風の衣裳に着替えた5人は、アリーナ外周の通路にバラバラに現れた。客席に近いところで、ロッテアイス『爽』のCMでお馴染みの「PUSH」を、手を振って歩きながら歌う。そして、それぞれウサギ、カエルなど動物をあしらった帽子を投げ捨てると、ハイスパートなサビを腹の底からシャウトする「BIONIC CHERRY」へ。

 一転、ピアノから始まるバラード「白い風」は、<強くなる もっともっと>と想いを込めて熱唱。詩織から歌い出し、杏果、彩夏……とリレーして、全員で振り絞るように歌い上げたサビが感動的。2番を歌いながら階段を下りて、また全員がセンターステージに。杏果のロングトーンが響いた。

 いきなり、「お前らに質問がある!今日は何曜日だ?」と客席に問い掛ける夏菜子。「月曜日!」との声に、「そんなノリノリで言ってるんじゃねーよ!この時間に何してるんだよ?もっと働け!」と「労働讃歌」へ。脚を開いて膝を曲げ、拳とともに伸び上がりながら<働こう!>と、ももクロならではのユニークなナンバーで盛り上げた。男だらけの場内は、暑苦しいまでにヒートアップしていく。

 さらに、外周の通路に2台の山車が現れ、夏菜子と詩織、彩夏と杏果とれににわかれて乗り込み、逆方向へ進みながらライブの定番「ワニとシャンプー」。山車の上で5人が手を振りながら歌い、海パン一丁で筋骨隆々の“お祭りボーイズ”たちが山車を引く。シュールな光景だ。2番では山車から下りて、また通路にバラけ、扇子を振り回しながら<終わらない 終わらない〜>。歌っているメンバーたちの間でなぜか、お祭りボーイズたちがムキッとボディビルのポーズをキメていて、まぁ、これも男祭りならではの演出?

MCでも男談義で大盛り上がり

 いよいよ終盤に入り、5人はツノとコウモリの羽根が付いた黒い悪魔衣裳で登場。布袋寅泰作曲・編曲のニューシングル「サラバ、愛しき悲しみたちよ」を、生で初披露した。曲がスピーディーに展開するなか、ダンスも片足づつ歩み出すステップにバレエ風のターンが入ったりと目まぐるしく、ダークかつ優美な感じ。キラーチューン「行くぜっ!怪盗少女」は、四角いステージの四隅とセンターに分かれてエビ反り。夏菜子、杏果、詩織と側転もキメて、大歓声が沸き上がった。

 MCでは男談義。「男だったらサボリを気にせず声を出せー!」(夏菜子)、「男というもの、自分のチャックは確認しろ!」(杏果)などと話しているところへ、「何語ってるんだバカ野郎!」と、新日本プロレスの邪道、矢野通らCHAOSの面々が乱入。ももクロも「顔が怖いんだよ!」などと負けずにやり合いながら、“男前問答”へ。

 「いちばん男っぽい文房具を答えやがれ!」に「分度器だ、バカ野郎!」(詩織)、「いちばん男っぽいパスタ!」に「ボンゴレだ、バカ野郎!」(れに)などと、マイクを叩き付け合いながら、やや意味不明な応酬(笑)。詩織が側転からのヒップアタック、夏菜子はソバットからの前蹴りをレスラーたちにお見舞いし、最後に彩夏が「あーりんだよ♪」と可愛さを振りまくと、全員ノックアウト。

 そこから「Chai Maxx」になだれ込み、<びゅんびゅんびゅんびゅん>と回りながら歌って、LOVEポーズでキメ。本編ラストの「コノウタ」は、彩夏が音頭を取って「ハイハイハイハイ!」、「ハーイ、ハハーイ!」とコール&レスポンスから。大きく腕を回しつつ、入れ替わりながらひとりが歌い4人が踊って、最後までノンストップで動く。<何度でも歌い続けるよ>とさわやかなナンバーに、青春の躍動感が溢れ出した。

 アンコールでは再び2台の山車に乗り、“男風”と書かれたTシャツにチェックのスカートで見参。「ココ☆ナツ」をノリノリで歌って、お祭りボーイズにレスラーたちも加わり、提灯を掲げて取り囲むなかで1周。杏果と彩夏はスモークを噴射させる。最後は下りてステージに集まり、<コーココッコッコー>とニワトリポーズ。続く「ツヨクツヨク」は明るく軽やかに歌い上げる。外周の通路では、お祭りボーイズやレスラーに、極真会館の空手家たち約40人も加わって、メンバー共々にぎやかにタオルを回していた。

 オーラスは、心を込めてこの曲をと「あの空へ向かって」。エネルギッシュで終始熱量の高かったステージの締めくくりに、<光きらめく明日へ 僕らは道を進むよ>という、前向きで清涼感のある1曲。手を左右に振りながら笑顔で歌う5人の清々しさは、胸に迫るものがあった。時計の針は21時45分。ももいろクローバーZの全力疾走に、3時間があっという間だった。

 「モノノフ(=ももクロファン)がいれば、人間何とかなるとわかりました。これからも力を貸してください」(れに)、「男性も女性も小さいお子さんも大きなお友だちも楽しんでいただけるライブを、また作っていきます」(夏菜子)などと話し、手を繋いで深々と礼。拍手に包まれて5人が去った後も、男だけの客席では「世界のももクロ、ナンバーワン!」のコールが続いていた。
(文:斉藤貴志)

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