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2015-07-07

今夏、最大にして最高の事件――ついにアイツが“アイルビーバック!”

ターミネーター:新起動/ジェニシス
今夏、最大にして最高の事件――
ついにアイツが“アイルビーバック!”

今夏の大作激突のなかでも幅広い世代からの注目度No.1といえば、間違いなく『ターミネーター:新起動/ジェニシス』! SFアクション映画のレジェンドであり、誰もを熱狂させた、あのシュワルツェネッガー“ターミネーター”が12年ぶりに、新たに、帰ってくる!! 年を取るサイボーグという斬新な設定のもと繰り広げられる、人間でも機械でもない最新最驚の敵との時空を超えた戦い――“審判の日”は果たして!?
そんな同作の注目ポイントをいち早く激アツでピックアップ! さらに――作品に惹きつけられた(!?)ヒャダインがクリエイター目線で新たなターミネーターを読み解く!!! ヒャダイン インタビュー
“マジかよ!”の連続!感心するしかない(笑)
シリーズ1、2作目は壮大な前フリだった!? 衝撃的な内容!!
すごい情報量!頭を整理しないと…
ヒャダイン

――たったいま、『ターミネーター:新起動/ジェニシス』を観ていただきましたが、いかがでしたか?

【ヒャダイン】すごい情報量! 頭を整理しないと……。いい意味でグッタリしています(笑)。でも、みんなで観に行ったら、終わったあとの話が盛り上がりますよ。答え合わせが大変! しかも、物語のなかに全部答えが出ているわけではないので……。いや〜、もう一回観たいです(笑)。

――たくさんの“?”がありましたからね。

【ヒャダイン】そうなんですよ。でも、そのたくさんの“?”が、“どういうことなんだろう”って考えるポイントになっていて、知らぬ間にどんどんハマっていくんです。

――ヒャダインさんは『ターミネーター』シリーズを全作観ているんですよね。

【ヒャダイン】はい。だからこそ、前半の展開はたまらないものがありました。シリーズを観ている人にはわかる、ゾクゾクとしたものが味わえるんですよ。『ターミネーター』を観たことがないというひとは、シリーズ1、2作目を観ておくと、倍楽しめると思います。一方、リアルタイムで観ていた人にとっては、今作を観ると、これまで楽しんできた1、2作目の意味が変わってくるかもしれません。作品の懐かしさ、郷愁といったものがひっくり返される感じとともに、映画に付随する人生の思い出も、いい意味でクラッシュするような衝撃があって、概念崩壊のクライシスが起こるんです。1、2作目は、何十億人を巻き込んだ壮大な前フリだったのっていう(笑)。それほど衝撃的な作品でした。

T-800

――今回は、アーノルド・シュワルツェネッガーがT-800として出演したことも、ファンにはたまらない出来事ですよね。

【ヒャダイン】そうですね。『ターミネーター』はもともとタイムリープの物語。これまではわかりやすいフィクションの世界の物語でしたが、今作が異なるのは、きわめて自然な流れでタイムリープが必要とされ、その時間の流れにT-800が加わっているんです。それによって物語がものすごく潤いを持ち、芳醇な中身となり、他の映画では出来えなかったことを成し遂げています。とくに前半は“マジかよ!”の連続でした。

――シリーズ1、2作目の監督を務めたジェームズ・キャメロンが大絶賛する映像も話題になっています。

【ヒャダイン】これは嬉しいと思いますよ。キャメロン監督が「これが3作目だ」と言っていた意味がすごくよくわかりました。というのも、今作のアラン・テイラー監督のキャメロン監督への愛が溢れすぎているんです。それが嫌味でもないし、顔色を窺っているようなわけでもない。新しいことをやりつつも、「命が惜しけりゃ乗りな!」「古いけどポンコツではない」というようなシリーズ作品をリスペクトする細やかなセリフがたくさん散りばめられているんです。キャメロン監督が当時思っていた延長線上でありながら、自分が思いつかなかった展開を、同じマザーコンピュータで作ってくれたように思えたんでしょうね。


それにしても、シュワルツェネッガーがとにかくカッコよかった! なにより、老害感がまったくないし、昔のスターが無理してやっている雰囲気がゼロ。シュワちゃんは現在67歳ですが、製作陣も本人もこの年齢を否定したり隠そうとしたりしているわけではなく、今だからこそ演じられることを、今の姿で描いています。「うまいことやりやながったなぁ!」と感心するしかないです(笑)。

いまやSFではなくリアル…この先の展開への伏線も!?
ヒャダイン

――物語では、コンピュータに支配される世界が描かれていましたが、すごくリアルでしたね。

【ヒャダイン】80年代に観ていた『ターミネーター』はSFとして映っていましたが、いまはこの映画の内容がリアリズムを持っていると思うんです。このいまの時代のリアルな危惧を、キャメロン監督は30年前に考えていたということ。そこは本当にすごいですよね。

――設定も2017年と、すぐ近い未来になっています。

【ヒャダイン】あと2年後にこういったことになるというのは、ありえないことではないですよね。それがまたおもしろいなと思いました。

――今作では、サラ・コナーとT-800の人間ドラマもしっかりと描かれています。

【ヒャダイン】もともと僕は、『ターミネーター』は人情映画だと思っているんです。1作目ではカイルとサラの恋愛、2作目ではサラとジョンの親子愛。そして、今作はサラとT-800の交流物語を描いていて。塩コショウ的にT-800の父性が含まれているんです。とはいえ、ターミネーターは機械だから、プログラムされないと感情は芽生えない。そこに、これから先の展開への伏線が仕掛けられているような気がします。

――まだまだ回収されていない伏線がたくさんありますからね。

【ヒャダイン】そうですね。あとは、アクション映画によくありがちな、ジェンダー論や民族意識、平和や戦争などに関しての説教じみたことを押し付けることのない、ノイズのない映画だったので、純粋に楽しめたんだと思います。単純にタイムリープに軸を置いている物語のようで、パズルのように楽しめるおもしろさのある作品になっているんです。

――となると、早くも続編が気になりますね。

【ヒャダイン】気になりますね〜。他の作品だと、続編となると時間軸が順番に進むので作るのが大変だと思うのですが、この作品は時間軸が最初からぶっ壊れているので、どうにでもなるんですよ(笑)。キャストも、ターミネーターの皮膚を剥がしたり、擬態してしまえば、どんな俳優でも演じることができますし。そう考えると、「なんてすごいシステムを作り上げたんだ!」と感動しますよね。それにもかかわらず、今回もシュワルツェネッガーを起用し、その老いさえも物語に組み込んだあたりはすばらしいと思います。もう、絶対にこれは観るべき!

――この作品から『ターミネーター』を観る人にもオススメですよね。

【ヒャダイン】もちろん! その方が混乱せずに観られるということもあると思います。ただ、何度も言うようですが1、2作目を観ていれば、そのさらに倍楽しめると思うので、予習をしてから観ることをオススメします!

(文:吉田可奈/写真:鈴木一なり)

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アーノルド・シュワルツェネッガー ターミネーター:新起動/ジェニシス
未来を取り戻せ――。《絶対に守る》とプログラムされたターミネーターは、人類の救世主になれるのか――?


 自我に目覚めた人工知能〈ジェニシス〉が起動すれば、人類は滅亡する。その“審判の日”が目前に迫っていた。〈人類の未来〉を取り戻すには、何者かによって〈書き換えられた過去〉に戻って戦うしかない。

運命の鍵を握るのは女戦士サラ・コナーと、〈絶対に彼女を守る〉ことをプログラムされたT-800ターミネーター。人類滅亡のカウントダウンが迫るなか、T-800ターミネーターはサラを守り抜き“審判の日”を止めることが出来るのか。

ふたりの前に立ちはだかる人間でも機械でもない第3の存在──最新最驚のT-3000ターミネーターの正体は? 未来を取り戻すための、〈時空を超えた〉ふたりの戦いの行方は?そして、人類の救世主は一体誰なのか?

監督:アラン・テイラー
キャスト:アーノルド・シュワルツェネッガー ジェイソン・クラーク エミリア・クラーク ジェイ・コートニー 
J・K・シモンズ マット・スミス イ・ビョンホン
7月10日(金)全国ロードショー

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