(更新:)
ORICON NEWS
ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2012『豪華アーティストの競演!“アツイ”パフォーマンスに沸いた3日間をレポート!』
8月5日 <3日目>
常連組が魅せる!貫禄のステージ
GRASS STAGE3日目のトップバッターはONE OK ROCK。昨年はLAKE STAGEを満員にした彼らが、今年は一番大きなステージに登場した。ステージ狭しと、広いステージを走り回るボーカル・Takaをはじめ、Toru(G)とRyota(B)もアグレッシブに攻めの姿勢を見せる。新曲「The Beginning」もリリースに先駆けて披露されたが、疾走感とパワフルさを兼ね備えたこの曲にはONE OK ROCKの魅力が詰めこまれていた。全8曲のステージは、今後の彼らのさらなる成長を予感させるものとなった。
続いての登場はサンボマスター。折しもロンドン五輪の開催期間中ということでボーカル&ギターの山口隆が、「テレビをつければ毎日オリンピックですよ。このひたちなかで“ロックンロール金メダル”を獲りたいんですが、いいですか?」とオーディエンスに呼びかけると、「青春狂騒曲」、「世界をかえさせておくれよ」を披露し100m走さながらのスタートダッシュを見せた。今回、山口には大きな目的があった。それは「I love you & I need you ふくしま」を歌うこと。「(去年は)オレは泣けてこの歌が歌えなかった。今年は力強く最後まで故郷の歌を歌いたい」と言い、オーディエンスの力を借りて歌い切った場面はとても感動的だった。
次に登場したのは、FUNKY MONKEY BABYS。「大勢人がいるぞ!オレたち、ロッキンなグループじゃないけどいいのか?なぜ『ROCK IN JAPAN』に呼ばれたのか自分でもよく分かってない」(ファンキー加藤)と、アウェイ覚悟で出てきた彼らだったが、そんな不安は一瞬で吹っ飛んでいった。汗だくで歌う加藤とモン吉、そしてDJブースに留まらずステージを駆け巡ってあおるDJケミカルが、観客たちを自分たちのペースに巻き込んでいく。ラストの「ちっぽけな勇気」では大合唱となり、音楽にジャンルの壁などないことを教えてくれた。
最後の最後まで響き渡った拍手と歓声
GRASS STAGEには奥田民生が登場し、1曲目は「イージュー★ライダー」からスタート。小原礼(B)、湊雅史(Dr)、斎藤有太(Key)とともに生み出すサウンドは、シンプルだが強力なグルーブを感じさせてくれた。出演アーティストのなかで自分が年齢的に上の方になってきたことを受けて「来年、永ちゃん出てくんないかな」とつぶやいたりしたが、基本的にMCは少なめで“音”で勝負するのが奥田民生のいいところ。レッド・ツェッペリン的なフレーズから入った「快楽ギター」、パワフルなボーカルでオーディエンスを沸かせた「明日はどうだ」など、若い世代に“これがロックだ”と、言葉ではなく演奏で教えてくれたステージだった。
ケツメイシには夏が似合う!序盤からオーディエンスを踊らせ、タオルを回させるそのパワーはさすがだ。人気曲「夏の思い出」も大いに盛り上がったが、途中で急に音が消えてしまった。トラブル!?いえいえ、実はこれも彼らの作戦のひとつ。寸劇仕立てで、“自称占い師”などの際どいネタも盛り込みつつ、オチを「また君に会える」や「お二人Summer」などのタイトルに絡めて、うまく曲と曲を繋いでいく。結果的に、ストーリー性のあるメドレーで楽しませてくれた。最後は盛り上がり必至のカバー曲「ボラーレ 〜Nel Blu, Dipinto Di Blu」。6万人による<♪ボーラーレッ>というサビの大合唱でGRASS STAGEが完全にひとつになれた。
午後6時、まもなく夕暮れ時を迎えようとしていた頃にGRASS STAGEに登場したのは、今年結成25周年を迎えたスピッツ。最新アルバム『おるたな』に収録されている楽曲をはじめ、「空も飛べるはず」、「スパイダー」、「涙がキラリ☆」、そして最近はライブでの演奏を封印していたという「運命の人」など、新旧楽曲を織り交ぜて、オーディエンスを“スピッツワールド”へと導いてくれる。MCではロンドン五輪金メダリストの男子体操・内村航平選手のことに触れ、「内村君みたいに高く飛べないけど、声でみなさんを高く飛ばせたらいいなと思います」というボーカル&ギター・草野マサムネの言葉が、6万人の胸を熱くさせた。
「ここに集まってくれたすべての人に感謝して、懸命に、懸命に大トリの務めを果たさせていただきますACIDMANです。よろしく」という、ボーカル&ギターの大木伸夫の言葉に、このステージに掛ける想いを感じた。大木、佐藤雅俊(B)、浦山一悟(Dr)の3人が生み出すサウンドはとてもエモーショナルで聴く者の胸を打つ。この日のステージも、大トリというプレッシャーにも負けず、多くのオーディエンスときちんと向き合い、強い絆を作り上げていった。「ALMA」から「飛光」まで、新旧楽曲織り交ぜ、ACIDMANのこれまでの軌跡を凝縮した集大成的なステージを構築して我々を楽しませてくれた。
(文:田中隆信)
『ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2012』はWOWOWで観よう!
WOWOWでは初の3Days生放送に続き、9月11日(火)、12日(水)、13日(木)の3日間に渡って『ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2012』の模様を合計12時間の大ボリュームでオンエア!観に行った人もそうでない人も、国内最大級の夏フェスの興奮と臨場感を味わい尽くせ!
【放送日】
◆[DAY-1]9月11日(火)午後7時〜
◆[DAY-2]9月12日(水)午後7時〜
◆[DAY-3]9月13日(木)午後7時〜
<リピート放送>
◆[DAY-1]9月19日(水)午後2時〜
◆[DAY-2]9月20日(木)午後2時〜
◆[DAY-3]9月21日(金)午後12時〜
関連リンク
・お家で“夏フェス”を観よう!WOWOW『うちFES’12』
・8月3日 <1日目>
・8月4日 <2日目>
・8月5日 <3日目>