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AARONが語る!台湾での日本の音楽事情とは!?

人気俳優として数多くのドラマや映画に出演しながら、アーティストとしても高い人気を誇る台湾のアーティスト・AARONが、『DRAMA』と『CUT』という2枚のアルバムをリリース。各作品について、日本人アーティストとの交流について話を聞いた。

エンターテイナー・アイドルとしての存在意義とは……

  • アルバム『CUT』

    アルバム『CUT』

――まず、アルバム『DRAMA』はどういう内容の作品になりましたか。
AARON僕が出演したドラマ『愛上兩個我/Fall in Love With Me』の主題歌や挿入歌を中心に収録した作品です。愛情をテーマにした複雑なドラマで、歌詞の内容もドラマとリンクしたものになっているので、ドラマを観てから聴けば、より楽しんでいただけると思いますね。

――そのドラマでは、どういう役柄だったのですか。
AARON僕は1人2役を演じていて、ひとりはクールでやり手の広告マン、ルー・ティエンシン。もうひとりは、少年の心を持ったシャオ・ルー。キャラクターの異なるふたりを、同時に演じています。誰もが自分の人生で挫折したり妥協したりという経験があると思いますが、観てくれる人がもう一度自分の夢や情熱を取り戻してもらいたいと思って演じていました。アルバムを聴けば、ドラマのシーンと共に、様々な想いが胸に広がると思います。

――そのドラマの役柄とご自身で、似ている点は?
AARONどちらとも似ていませんね(苦笑)。ルー・ティエンシンは、例えば映画『アイアンマン』に出てくるトニー・スタークみたいな感じなので、実際に『アイアンマン』を観て演技の参考にしました。シャオ・ルーは、ポジティブで楽観的。物事に対して真っ正面からぶつかっていく姿勢は、僕個人としても非常に影響を受けるところが大きかったです。


――もう1枚のアルバム『CUT』ですが、こちらはどういう内容の作品になりましたか。
AARON今の時点で僕が、今後やっていきたいと思っている方向性を示すアルバムです。ビートの効いた楽曲もあれば、ラップに初めて挑戦した曲もあり、ミュージックビデオではダンスにも挑戦しています。

――『CUT』で、こだわった部分はどこでしょうか。
AARONアップテンポの曲をたくさん収録していて、こういうアルバムは初めてです。なので、いろいろなアーティストの作品を聴いて参考にしていて……台湾のSHOWさん、日本では安室奈美恵さん。安室さんの『Checkmate!』は、とても好きな作品ですね。CDだけじゃなく、ライブDVDもたくさん観て、コンサートでのパフォーマンスも非常に参考になりました。参考にさせていただいたアーティストには、非常に感謝していて、今後活動していく上でのヒントも、たくさん見つけることができました。

――『CUT』に「大智若娯 Entertainer」という曲が収録されています。AARONさん自身もアーティスト・俳優と幅広く活躍されていますが、AARONさんにとってのエンターテイナーとはどんなものなのでしょうか?
AARONエンターテイナーというのは、多くの人がきらびやかで人から賞賛を浴びる存在だと思っているでしょうが、そのぶんそれ相応の大きな責任が生じる大変な仕事です。例えば、ファンに対してどれだけの活力や様々な考え方を伝えられるかということ。僕のファンは若い人たちが中心ですが、小学生もいれば主婦の方もいて。そういうみんなを少しでもサポートできる存在でいたいと思います。人生の過程で様々な問題や困難にぶつかるとき、アイドルである僕が頑張っている姿を見せることで、その人の力になればいいと思っています。それができてこそ、アイドルは存在意義があると思っています。

――『CUT』に「綁架愛情 Kidnap Love」という曲が収録されていますが、この曲のように“上手くいかない恋”を経験したことはありますか?
AARONもちろんありますよ(笑)。相手の性格は毎回同じではないわけですからね。でも、上手く行かない経験を重ねることで、人間は成長していくものなんじゃないかなって思います。

日本の音楽市場は包容力があってうらやましい

  • アルバム『DRAMA』

    アルバム『DRAMA』

――「台北沉睡了 Taipei Dreamin’」は、心に滲みる切ないバラードですが、どんな風にできた曲ですか?
AARON実は、作詞家の方が最初に書きたかったのは、東京タワーの物語だったそうです。彼が初めて東京タワーを観たとき、上のほうが霧でぼやけて存在がすごく不確かに見えたのが印象的だったらしくて。最終的に台北にちなんだ曲になりましたが、東京タワーを観て感じた不確かなものを愛情に置き換えて歌っています。たとえば花火もそうだし、愛情というものは、そういう儚くて不確かなところがありますよね。歌詞のストーリーがとても深くて、それだけに人の心にグッと入り込んでいける楽曲になっています。僕自身とても気に入っている曲のひとつですね。

――ダンスミュージックの「一刀不剪 No Cut」では、モデルの藤井リナさんとミュージックビデオで共演されていますが、藤井さんの印象や現場でのやり取りなど、教えて下さい。
AARON藤井さんとは、英語でコミュニケーションを取りました。すごくきれいな方だし、ファッション界のアイコンと呼べるような存在ですから、最初は少し近づきがたい感じがありました。でも話すうちに、お互い犬を飼っていることがわかって。彼女はトイプードルを飼っていて、うちも同じだってすごく意気投合しました。彼女とはいろいろ話をしましたが、火鍋がすごく好きで台湾に来ると必ず食べるみたいで。じゃあ、そのうち火鍋のお店を一緒に開こうかって(笑)。


――ほかに日本のアーティストで交流のある人はいますか?
AARONw-inds.のメンバーとも交流がありますね。でも、お互い忙しいのと拠点も離れているので、記念日にお祝いを贈るくらいしかできてないのですが。あと元JUDY AND MARYのギタリストのTAKUYAさんとも交流があって。彼が台湾に来たときは、僕のコンサートを観てもらったり、JUDY AND MARYでの経験を通しての貴重な意見をもらったりしています。先輩ですけど気さくな方で、兄のような存在ですね!よく食事にも行きます。

――現在、日本人アーティストが数多く台湾でライブを行っていますが、日本人アーティストの印象は?
AARONAKB48さんはもちろん、安室奈美恵さんもアルバムがリリースされたら台湾でもヒットしてコンサートも大成功しています。日本の音楽は、アイドルをはじめR&B、ダンスミュージック、シンガー・ソングライターやロックバンドもあって、非常にバラエティに富んでいますよね。それに対して台湾や中国は単一的なところがあって、特にロックはあまり人気がないジャンルなんです。そういう意味では、日本の音楽市場は包容力があるんだなと思って、それは非常にうらやましい部分です。

――日本のアーティストや俳優で、共演したい方はいらっしゃいますか?
AARON上野樹里さん、玉木宏さん、柴咲コウさん、綾瀬はるかさん……たくさんいます。アーティストではEXILEさん。ライブがすごいですからね。これまでは、みなさん台湾に来ていただいてコンサートをやったり番組に出演したりするということが多かったので、今後はもっと大きなコラボレーションができたらいいですね。例えば、レーベルメイトでもあるw-inds.と一緒にコラボレーション作品を制作して、日本と台湾で同時リリースするとか。今後はそういうことを率先してどんどんやっていきたいです!
(文:榑林史章)

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