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ap bank fes ’12 Fund for Japan『青空の下に響き渡った極上の歌声とパフォーマンス、『ap bank fes』が刻んだ新たな物語の1ページ<1日目>』

 今年の『ap bank fes ’12 Fund for Japan』は、“つま恋”に加えて、“淡路島”、“みちのく”でも開催され、計7公演に。みんなの思いがひとつに繋がる新しい旅は、7月14日、15日、16日のつま恋からスタートした。

7月15日 <2日目>

 

次々に続くエネルギッシュなステージ

 Great Artistとしては2回目の登場となったナオト・インティライミ。彼は自分を育ててくれたつま恋を「俺にとってのサンクチュアリ」と言っていた。その大切な場所に恩返し(?)するかのように、いや、“お祭り男”の名の通り、目の前にいるすべての人たちを巻き込んだノリノリのパフォーマンスは、タオル廻しあり、放水あり、地元のキッズダンサーの登場ありと、みんなが思わず笑顔になってしまうナオト・インティライミらしいお祭りを作り上げた。持田香織は7年前にEvery Little Thingとして参加したことがあったが、ソロとしては初参加。ふんわりとした柔らかな空気を纏った声、思いを込めながら丁寧に、大切に歌う歌は、緑のフィールドにとても似合っていた。

 櫻井和寿が興奮気味に「さぁ、お待たせしました!あの方がやってきます!!」と紹介するのも無理はない。第一線で活躍してきたアーティストにしか持つ事ができないスターの輝きを放つ吉川晃司が“つま恋”に初登場したのだから。「今年の“場違い枠”です!(笑)」と本人は言っていたが、彼が持つ圧倒的な牽引力こそ、このフェスにふさわしいエネルギーになると思った。

 「何年か前に広島の子どもたちと作った」というバラード「あの夏を忘れない」は、広島出身の彼だからこそ発信できる思い(NO MORE原爆という主旨)がある歌。だからこそ吉川は『ap bank fes』のステージから「3月11日以降、(この歌に)NO MORE原発という主旨が加わりました」というメッセージを発信したんだと思った。

明日への希望につながる光

 また、Bank Bandのステージでは、「Mr.Childrenのメンバーがアマチュア時代にこんなバンドになりたいと思って憧れていた」というROGUEの歌を「今年のつま恋で歌いたいと思っていた」と、櫻井和寿が話してくれた。ボーカルの奥野敦士さんは、現在、4年前の事故により体調が芳しくなく、つま恋には来ることはできなかったが、櫻井は3日間通して、奥野さんが動画サイトに上げた「What a wonderful World」(ルイ・アームストロングの名曲)の映像に合わせて歌い、共演を果たした。そのシーンは音楽の素晴らしさ、生命力の強さを感ぜずにはいられなかった。

 Band Actで登場したのは、今年ソロ活動をスタートさせたばかりの藤巻亮太。今の彼から生まれる音や言葉は、新しい挑戦を恐れず、自らの音楽を追求し、あらたなる道を切り開いていく覚悟を持った音楽だろう。最後に「みんなも自問自答を繰り返していると思うけど、少しでも前向きになれるような曲を書いていきたいと思います」と、みんなに約束した藤巻の表情は、とても凛々しかった。

 全国ツアーの合間をぬって、つま恋にやってきてくれたのは、MONKEY MAJIK。被災地がたくさんボランティアに助けられたことを実体験で知っている彼らの「感謝の気持ちでThank you very much。Thank you good time」の言葉、そして彼らの境界線のない自由な音楽には、明日への希望に繋がる鮮やかな光があった。去年から『ap bank fes』は『Fund for Japan』がタイトルに加わった。すべての収益金を被災地のために充当するこのイベントにMONKEY MAJIKが参加してくれたことは、とても大きな意味を持った。

【7月15日 出演アーティスト】
Bank Band with Great Artists/吉川晃司ナオト・インティライミ持田香織(50音順)
Band Act/藤巻亮太MONKEY MAJIKMr.Children
(文:松浦靖恵/撮りおろし写真:石渡憲一、渡部伸)

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7月14日 <1日目>
7月15日 <2日目>
7月16日 <3日目>
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