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窪田正孝『こんなにおもしろいことはない』

現在、NHK連続テレビ小説『花子とアン』に出演中のほか、映画、ドラマなどここ数年で多くの話題作に出演。今もっとも注目される若手俳優のひとり、窪田正孝が登場☆ ホスト役に初挑戦した『闇金ウシジマくん Part2』のウラ話で役者魂をのぞかせながら、ブレイク真っ最中の今の心境を語ってくれた。

銀色のスーツが似合っていなくて(笑)

──ドラマ、舞台、映画、次から次へと出演作が続いていますが、『闇金ウシジマくん Part2』という作品は窪田さんにとってどんな作品になりましたか?
窪田最初に台本を読んだとき「ホスト役かぁ、どうしようかなぁ……」って、ホスト役は初めてだったので不安だったんです。衣裳合わせで、白や銀色のスーツを着るんですけど、やっぱり似合っていなくて(苦笑)。でも、その時の監督のひと言ですごく救われたんです。麗というキャラクターは、ホストであることを意識するよりも、ホストとはどういう仕事なのかと向き合う真面目な青年。だからホストっぽくならなくていいと。徐々にホストらしくスーツも似合っていけばと思って、麗と一緒にあのホストクラブの空間、ホストの仕事に慣れて学んでいきました。

──その過程、よく伝わってきました。麗をナンバーワンにするためにホストクラブに通う彩香役の門脇麦さんは、実際にホストクラブを体験したそうですが、窪田さんも?
窪田僕は残念ながら行けなくて、映像資料を見せてもらいました。そこには、みんなで肩を組みながらのシャンパンタワーの映像もあって、女性のお客さんたちがみんな笑顔でその時間をすごく楽しんでいる姿が映っていました。それを事前に見ることができたのは貴重でした。

──映像から実際のセットへ足を踏み入れた感想は?
窪田歌舞伎町にあるホストクラブで撮影したんです。最初は異世界だなって思いましたけど、エキストラさんたちは実際にそこで働くホストの方たちだったので、彼らからいい刺激をもらいながら、いい経験をさせていただきました。

──あの盛り上がりはホンモノのホストたちの力でもあったんですね。その異世界には徐々に慣れていきましたか?
窪田地下だったので時間の感覚はないし、キラキラしているし、しかも初めて行く場所なので最初は怖さもありました。けれど、撮影の後半になると徐々にそういうのも外れて、監督が言うように麗と一緒にホストらしさができていったつもりなのですが(苦笑)。

──完成した映画を観て、ホスト役の自分自身はどう映りました?
窪田とは言っても客観的には観れなくて、やっぱり似合って……ないのかなぁ(苦笑)。ただ思ったのは、麗と彩香の物語と、菅田くん演じるマサルの物語と、そのほかの物語が1本の映画のなかできちんと繋がっている。それがすごくおもしろかった。『Part1』を観たときもそうですけど、観終わったあとに、さっぱりすっきりした気分になれるんですよね。

おもしろさのなかの危機感や恐怖感

──もともと『闇金ウシジマくん』のドラマや映画は観ていたんですか?
窪田いち視聴者として興味があったので、前作は映画館に観に行きました。で、「なんじゃこりゃー!」って(笑)。なので、今回、実際に生でウシジマくんを見ることができたのは、僕にとってすごく貴重な体験でした。より洗練されていて、まるで獣のようでしたね。本当はもっとウシジマ(山田孝之)くんとお芝居で絡みたかったので、マサル(菅田将暉)くんが羨ましくて。カウカウ(ファイナンス)にも入るのですごく羨ましかったです。

──そうなんですね。ウシジマくんの何がそんなに魅力なんでしょう?
窪田後ろに引くことを知らないし、この世界で生きる覚悟というか、すごい修羅場を生きてきたんだろうな、というのを山田さんを通してウシジマくんを見たときに痛感したんです。だから、麗はカウカウに客としてお金を借りに行っているだけなので、僕の個人的な(憧れ的な)感情は出さないようにしていました。麗と自分自身の気持ちを切り分けなきゃなって。

──けれど、心のなかでは……。
窪田もう、気持ちは高ぶっていて「やっべぇ、あのウシジマくんだぁー!」と(笑)。ウシジマくんのあの眼鏡はこの作品のために作った特注だと聞いていたので、「あ、あの眼鏡だ!」というミーハーな感じです。心のなかでは(笑)。

──(笑)闇金は犯罪ですと注釈があってもウシジマくんというキャラクターは魅力的で、ときにはヒーローにさえ見えてしまう。それも山田さんの演技力なんでしょうね。
窪田山田孝之さんは、若手の役者ならだれもが共演したいと思う俳優さんです。若手の登竜門じゃないけれど、そういう言葉(形容詞)が似合う人だし、似合う作品だと思います。毎日、現場に行くのが楽しみで仕方なかったですから。欲を言うならもっと絡みたかった……。

──そうなんですね。山田さんが登竜門だとすると、同世代の俳優のなかでのライバルは?
窪田ライバルとは少し違うかもしれないですけど、菅田くんのお芝居がすごく好きですね。そういうのもあって、菅田くんのブログを読んでいるんです。それを本人に伝えたら「マジすかっ!?」って、のけぞるようなリアクションで驚かれました(笑)。菅田くんのお芝居も好きだし、現場の入り方、とけ込み方も好き。そういうのもあって、ウシジマくんとマサルのシーンの撮影ではどんな会話をしていたんだろう?やっぱり「いいなぁ」って思ってしまいます。

──「いいなぁ」と思うということは、窪田さん自身、芝居が好きということでもありますよね。そんなふうに演じることのおもしろさに目覚めたのはいつ頃?
窪田19〜20歳の頃に1年間やらせてもらった(主演)ドラマ『ケータイ捜査官7』ですね。その作品で三池崇史監督に出会えたことも大きかった。1年間という長い期間で、毎日のリズム──朝起きて、現場に入って、メイクして、監督に芝居をつけてもらって、その空間になじんで、芝居して、昼食べて芝居して、夜食べて芝居して……。そういう役者としてのリズムで過ごせたことと、スタッフさんやキャストさんとの出会いも貴重でした。答えがないからやればやるほどおもしろくて。今回の麗役も違う方がやればぜんぜん違うものになるわけですから、こんなにおもしろい仕事はないなって思うんです。当然、そのおもしろさのなかには危機感や恐怖感もあるけど、それに立ち向かっていくスリルを噛み締めています。

どこまでできるか分からないからこそ続ける

──本当に好きなんですね。お芝居のきっかけはオーディションですよね。それ以前は何になりたかった?
窪田高校生のときは兄の影響でバイクに興味を持っていました。そういうのもあって、もともとは整備士になりたかったんです。学生時代はガソリンスタンドでバイトをしていたこともあります。それが、母親きっかけでオーディションを受けて、今はぜんぜん違う道に進んでいますけど、その当時から映画は好きでした。金曜ロードショーとかで放送された映画をビデオに録画して何度も見返したり。好きな映画はテープがすり切れるまで見ていました。

──いちばんすり切れるほど見た映画のタイトルは?
窪田たぶん……『もののけ姫』ですね。いつかスタジオジブリ作品の声優の仕事もやってみたいし、個人的には宮崎駿さんに会いたいです(笑)。

──書いておきますね(笑)。これからもずっと役者は続けていきたいですか?
窪田そうですね。悔しい思いもしているし、この先もするだろうけれど、本気になってどこまでできるのかっていうのは分からなくて。分からないからこそ続けていくのかもとも思います。

──ちなみに、最近はどんな悔しい思いを?
窪田この映画でいうと──麗が彩香と一緒にポルシェに乗って現れる長回しのシーンですね。5〜6ページのセリフをほぼひとりでしゃべっているんですけど、現場に入ってから急にセリフがぜんぶ変わってしまって(苦笑)。彩香という心を開ける相手と出会ったことで、それまで抱えていた思いをぜんぶ吐き出すという、麗のバックボーンを語る大切なシーンでもあって。結果、15〜16テイクになってしまいました。麦ちゃんにはほんと申し訳なかったですね。

──撮影直前に5〜6ページ覚え直すって……大変ですね。
窪田この現場では、そういうことがよくあるよって聞いていたんですが、実際そうでした(笑)。でも、これが山口監督の現場なんだな、これが洗礼なんだな、と思いながらでしたね。

──そうやって壁を乗り越えることが、成長につながる気がします。
窪田そうなんです。この作品に限らず、苦しいことって終わって数年経つと笑って話せるし、そうやって現場で課題を与えられることは役者としてすごくしあわせなこと。確実に自分の実になって残っていくものだと思います。
(文:新谷里映/撮り下ろし写真:鈴木一なり)

闇金ウシジマくん Part2

クズどもに、終止符を打つ!最強のヤミ金、再始動!!
闇金VSヤンキーVS暴走族VS女闇金VS極道VSホストVS風俗嬢VSストーカーVS情報屋、問答無用!ウシジマをめぐる八つ巴の生存競争。ヘタを打ったら、そこでゲームセット、人生終わり――。生き残るのはいったい誰!?

監督:山口雅俊
出演者:山田孝之 綾野剛 やべきょうすけ 崎本大海 門脇麦 窪田正孝
【映画予告編】 【公式サイト】
2014年5月16日(金)全国公開
(C)2014真鍋昌平・小学館/映画「闇金ウシジマくん2」製作委員会

関連リンク

窪田正孝 撮り下ろし☆PHOTO GALLERY☆
<ウシジマ連載Vol.1>門脇麦インタビュー
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『闇金ウシジマくん Part2』公式サイト

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