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フェスの新たなかたち〜レベール主催イベントがもたらす業界の活性化

フェスの新たなかたち〜レベール主催イベントがもたらす業界の活性化

 『SUMMER SONIC』を主催するクリエイティブマン、『FUJI ROCK FESTIVAL』を主催するスマッシュなど、フェスと言えばいわゆるイベント制作会社が作るものだったが、昨今レコード会社や音楽・芸能事務所が主催するフェスやイベントが急増し、注目が集まっている。

『a-nation』を筆頭にレーベル主催フェスが急増

  • 『ビクターロック祭り〜音楽の嵐〜』(撮影:橋本 塁[SOUND SHOOTER])

    『ビクターロック祭り〜音楽の嵐〜』(撮影:橋本 塁[SOUND SHOOTER])

 昨年は、ユニバーサル ミュージック内のレーベル「ユニバーサル シグマ」が、『UNIVERSAL SIGMA 10TH ANNIVERSARY SIGMA FES 2013〜U-EXPRESS LIVE AUTUMN〜』を開催し、松田聖子やKARAなどの人気スターが出演して話題を集めた。2010年から開催されている『EMI ROCKS』は、昨年は宮城・仙台市で布袋寅泰や吉井和哉などのビッグアーティストを迎えて開催された。さらに4月23日からは、若手を中心にしたライブハウスクラスでのイベント『EMI ROCKS neo』を開催。赤い公園のほか、テスラは泣かない、ミラーマンといった旬な新人が登場する。また、ビクターエンターテインメントもことし2月に『ビクターロック祭り〜音楽の嵐〜』を開催し、くるりやDragon Ash、サカナクションなどが出演して1万5000人を動員し、第2弾の開催に期待が高まっている。

 こうした流れをひと足早く作ったのは、エイベックスが開催する『a-nation』だ。2002年からツアー形式で開催、2007年からは他のレコード会社に所属するアーティストも多数出演するようになった。そして2012年からは、『a-nation music week』と題して、東京・渋谷一帯の会場で1週間にわたって開催し、音楽だけでなくファッションやアニメなど様々なカルチャーと融合した、エンタテインメントイベントとして認知されている。

アイドルがお手本……特定ユーザーへの新たなアピールも

  • 『ビクターロック祭り〜音楽の嵐〜』(撮影:橋本 塁[SOUND SHOOTER])

    『ビクターロック祭り〜音楽の嵐〜』(撮影:橋本 塁[SOUND SHOOTER])

 芸能事務所主導のイベントも多く行われている。たとえば、ももいろクローバーZが所属するスターダストプロモーションでは、石丸電気で『スタ☆フェス』を開催し、ももいろクローバーZや私立恵比寿中学などが、これを足がかりにメジャーへと進出した。ヒップランドミュージックが主催するイベント『High Apps』は、2011年にスタートし、これまでにサカナクションやKANA-BOONらが出演、今年6月2日開催時には19回目を数える。

 こうした流れには、CDの売れ行き不調と、音楽番組や雑誌などプロモーションメディアの減少が背景にある。フェスやイベントを開催することで、CDやグッズを直接的に販売する機会を得ると同時に、新人をお披露目する好機にもなる。また、自社の特性をブランディングすることで、そのジャンルが好きなファンに向けて、ピンポイントでアピールすることが可能となる。こうした活動は、アイドルが握手会や予約会などのような草の根的な活動によって、知名度を徐々に上げていった手法とも重なり、その成功例を見習ってのこととも言えるだろう。もはやレコード会社は、CDを作って売るだけの時代ではない。今後はこういったフェス&イベントの開催に止まらず、ソニーがライブハウスのZeppを運営するようにレーベル各社がライブハウスを持ったり、各社が経営するCDショップが各地にオープンしたりということにも発展していきそうだ。

(文:榑林史章)

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