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Alice Nine『ロック&EDMで新たな世界観も――手応えと成長を感じた最新作!』

バンド結成10周年を目前にしたAlice Nineが、ニューアルバム『Supernova』を3月19日にリリース。バンドとEDMの融合など、新たな世界観が垣間見れる進化を遂げた最新作について語る!

今までとは違う曲を……少し変化できた気がする

――アルバムごとに大きく成長してきたAlice Nineとあり、今回もまた、大きな進化と成長を感じさせられた1枚だったなと。
そうですね。改めて振り返って聴いてみると、自分たち的にも、やっぱりアルバムごとの変化は大きかったなと思いますね。そういう意味でも、ひとつのきっかけになっていると思いますね。

――そうかもね。ヘヴィロック色が強かったアルバムもあって、そのあたりは、そういう印象が強くなったりもしたけど、今作はまたそこでもないというか。
うん。たしかに。今回もヘヴィな楽曲もありつつ、そこを前面に押出してはいないっていう印象なのかも。

――うん。そういう生っぽい硬派な音とは違った、デジタル色の強い硬派な音というか。クラブ系の色を感じたというか。そんな印象が強かったかな。
なるほど、確かに。少し前までは、“古き良きロック”を追求してた部分もありましたからね。前作のアルバム『“9”』は、まさにそんな感じが強かったと思うし。今回は、そことは違うモノにしてみたかったというのはありましたね。今回のアルバムを作る前に、沙我くんともいろいろと話していたときに、そんな話しが出たんです。
沙我そう。今回のアルバムは、いなたい感じのロックではないモノにしようって話は、最初にしましたね。
沙我くんは、ロックに対してすごく誠実だから、古典的なこととかも、今の技術をちゃんとやろうとするんですよ。同じくヒロトもそうだし。そういう誠実な部分が出てるんじゃないかなと思いますね。そこはそこですごくいい部分だと思うから、一切そういう部分を取っ払ってしまうっていうのは、また違う話なんですけどね。

――そこがAlice Nineらしさでもあるとこだからね。たしかに、今作にもそういう曲はあるからね。「開戦前夜」とか、まさにそうなんじゃない?バンドサウンドっぽいバンドサウンドだと思う。
そうなんです。そんなバンドサウンドですら、やっぱり少し変化できた気がしますからね。今回、移籍後に出逢った僕たちの担当になってくれたレコード会社の人と、平出悟さん(プロデューサー)との出逢いも大きくAlice Nineを変化させることになったというか。前向きさというか、光に向かって行けてる感じが、アルバム全体を通して生み出せたんじゃないかな?と思いますね。“古き良き”モノを失わず、Alice Nineが結成から10年、そして、さっき言ってもらったように、これまでの5枚のアルバムを通して培ってきたモノをちゃんと継承しながら作れたアルバムになったんじゃないかなと。
最初の選曲会のとき、沙我くんが、「+−」「開戦前夜」「SEVEN」っていう3曲を、「ロックA」「ロックB」「ロックC」っていうタイトルで持ってきてたんですよ。

――かなりロック色が強いね。
そうなんですよ!原曲なんて今よりもっとロックっぽかったですからね。沙我くんはメインコンポーザーでもあるから、“あ、今回のアルバムはこういう方向性になるのかな?”って思ったんですよね。
たしかに、その3曲だけ聴くとかなりゴリゴリのロックバンドなイメージのアルバムを想像するよね(笑)。
そう(笑)。でも、そこにシングル曲を合わせてバランスを取っていったら、自然とデジタル色を強く感じるモノになっていったというか。幅が広がった気がしたんですよね。

――そうだね。1曲目に置かれている「SHINING」は、シングル曲として聴いたときよりもデジタル色が増しているように感じたし、アルバム曲の他の曲ともバランスがすごく良いなって感じたんだよね。
ヒロトうん。遡った話しをすると、そもそも「SHINING」は、シングル曲を作ろうとして作った曲ではなく、シングルになったのが、プロセス的には後の話しだったんですよ。

――ん?というのは?
ヒロト「SHINING」は、沙我くんがアルバムの1曲目として持って来たモノだったんです。それを、制作段階で平出さんを含めメンバーで揉んでいってるときに、シングルとしての手応えをみんなが一致で感じたこともあり、シングル曲に撰ばれたっていう流れだったんです。その段階で、シングル候補曲は他に4曲出ていたんですけど、急遽、「SHINING」がそこに浮上したって感じだったんですよ。

――なるほど、そんな流れがあったんだね。じゃぁ、沙我くんのなかでは、「SHINING」を作った時点で、もう随分アルバムのイメージが絞られていたってこと?
沙我そうですね。なんとなくなんですが、そんな始まりのアルバムにしたかったんだと思います。アルバムを作るときって、まず始めに、最初の曲と最後の曲と真ん中の曲という3本の柱を立てないと、自分のなかでアルバムをイメージできないんです。そういう意味で「SHINING」は1曲目、「開戦前夜」はラストっていうイメージで作っていったんです。けど、「SHINING」は、原曲の時点では、そこまでシンセが入ってなかったんですよ。でも、アレンジしていく上でシンセが増えていって、だいぶ原曲から印象が変化したんです。「SEVEN」も随分原曲から変化しましたからね。完成形はちょっとお洒落な感じになってますけど、もっと日本的なメロディーで、サウンドはフー・ファイターズみたいでしたからね。
たしかに。原曲はもうちょっと“日本のロック”って感じだったよね。けど、もっとシングルっぽいパワーを持った曲たちを作っていこうっていうので、「SHINING」も「SEVEN」もだんだんと形を変えていったんです。
ヒロトそういう意味では「メビウス」もシングルの表題曲っぽいですからね。

――「メビウス」は、80年代のダンスミュージックを彷彿させるというか。ニューウェイヴまではいかないんだけど、そんな空気感を持った曲だなって。
ポップ過ぎて逆にマニアックというか、そこを狙いましたね。それもあり、今の若い世代の人たちは、これをオシャレだと思うのかな?っていう疑問はちょっとありました(笑)。でも、2月14日のバレンタインライブで披露したときは、すごくウケが良かったですね。
実際にライブでやってみて、すごくライブ向きな曲だなって思いました。俺的には逆に今こういう曲をやるっていうのが、今っぽいと思った。聴きやすい曲だしね。やってる側も聴く側もどっちも楽しいっていう、すごく良くできた曲だと思います。

――そうだね。アルバムの流れとしては、6曲目の「shooting star」でA面が終わって、7曲目の「Exist」からB面が始まる感じがしたんだよね。
沙我おっ!正解っ!そうなんですよ。本当にそういう流れにしたかったんで、今、伝わっていたことが嬉しかったですね。

このアルバムから、Alice Nineが成長できるといいな

――8曲目にインスト曲「1 Minute Kidding」っていう曲が置かれているけど、この曲で前半戦と後半戦が結ばれている感じもしたんだけど、そこも意図的なのかな?
沙我ですね。前半戦を平出さんにプロデュースしてもらった曲たちで固めて、後半戦はセルフでまとめたかったんです。『GEMINI』(4thアルバム)の構成と似てますね。だんだん後半戦に行くにつれてコアになるというか。そんな狙いでしたね。


――なるほどね。「Exist」のギターフレーズとかなんて、すごくAlice Nineを感じるモノだったしね。
そこは、虎氏と沙我くんのアレンジですね。

――ベーシストなのに、ベース以上にギターにうるさいという沙我のこだわりだったと(笑)。
そうそう(笑)。ホント沙我くんギターにはうるさいですからね。
沙我そうそう(笑)。でも、最近はドラムに対しての方がうるさくなったかも(笑)。

――あ、だから今日はNaoが知恵熱出ちゃってお休みなの(笑)?
ヒロトあははは。違います。Naoさんは今日、お腹こわして欠席です(笑)。ご迷惑おかけしてすみません!
でも沙我くん、自分が好きなバンドは、全員ボーカルが好きですからね(笑)。
あははは。ベーシストが好きなんじゃないんだ(笑)。
沙我そう(笑)。いやいや、やっぱ一番伝わるのは歌だと思うし、1番目がいくのはボーカリストだと思うし。やっぱり歌をいい感じに聴かせるには、俺の中で、ドラム、ギター、ベースの順番だと思っているので、やっぱベースが最後なんですよね(笑)。これが、困ったことに……。
一同(爆笑)


――まあ、でも沙我くんは、総合プロデューサー的な立ち位置でもあるからね。
ヒロト今回もギターにすごくこだわりを見せてましたからね、沙我くん。
【沙我】 そう!でも、そのかいあって、今の段階では、一番いいギターになってると思いますね。振分けとか最高だと思いますね。そんなところも、しっかりと掘り下げて聴いてもらえたらと思いますね。
もぉね、このアルバムのギターには、時間とお金と熱意が入ってますから。
沙我そう。ヒロト鬼軍曹の音作りは半端なかったですからね!
ヒロトあははは。でも、本当に最初に将くんも言ってましたけど、移籍して出会ったディレクターさんと、メンバー全員が一緒にやりたいって思っていたプロデューサーの平出さんとの出会いによって、そこからどんどん音楽的な状況が良くなっていったんですよ。「Daybreak」から一緒にやり始めたギターテックさんとの出会いもすごく大きなモノだったと思っているんです。やっぱり同じ音でも、伝わり方が違ってくるのは音のトーンや質感だと思うので、そこにすごくこだわれるようになったというのは、すごく大きな成長だったと思いますね。そのすべてが、今回のアルバムでストレスなく詰め込めたというのが、本当に大きな手応えになりましたね。
いろいろとすごく勉強になったレコーディングでもありましたね。プロデューサーの手が加わることで、やっぱり新しい空気もバンド内に入ってくるし、そこですごくいい化学反応がおきたのも、プラスになったと思いますね。
今回、歌はすべて宅録なんです。前作と前々作では、歌に一番時間をかけてのレコーディングだったんですけど、僕が宅録にしたことで、スタジオを使っての作業の時間を楽器隊が多く取れたのも良かったのかなと思いますね。お互いに納得のいくだけ自分自身と向き合えてのレコーディングになったと思ってます。ボーカル的にも、すごくベストな状態で録れましたからね。

――いい環境だったんだね。そうそう、ちょっと話しが前後しちゃうけど、虎曲の「KID」もすごくいいよね。ちょっとダヴ色を感じるというか。
エレクトロユニットとコラボしたこともあって、随分振り幅が広がりましたね。ちょうど同年代くらいのユニットだったこともあって、すごく解り合えたというか。
ヒロトバンドとEDM(エレクトロニック・ダンス・ミュージック)との融合になって、バンドの音だけでは表現できない1曲になったと思いますね。
沙我『“9”』(5thアルバム)のタイミングでやりたかったことでもあったんですけど、やんなかったんですよ。それもあって、やっぱりどこかでやりたいってずっと思ってたんでしょうね、今回やってみたら、ちょうどダフト・パンクが新しいアルバムを出してて、それを聴いたら、EDMを辞めてて生のバンドサウンドになってたんですよ!なんかそれって、“もうEDMは古いぜ!”っていうメッセージだったのかとも思って、タイミング悪いなって思ったんですが(笑)、いやいや、やっぱり俺たちは俺たちでやりたいことをやっておくべきだ!と思い、今回アルバムに入れたって感じでした(笑)。
ヒロトあははは。タイミング的には本当にためらわれる時期だったよね(笑)。
沙我そう(笑)。でも、Alice Nineのケジメとしてもやっておこう!って、この曲を選曲会でゴリ押ししました。
逆に原曲はもっと生っぽいバンドサウンドだっただけにね(笑)。
そう(笑)。また、この曲が加わったことで、ライブの景色も変化してくれたらいいなと思いますね。このアルバムを引っ提げてのツアーが今から楽しみです。そしてまた、このアルバムから、Alice Nineが成長できるといいなと思ってます。
(文:武市尚子)

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