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ミュージックライブレポート
2009年06月15日
LIVE REPORT
GACKT
10周年“VISUALIVE”アリーナツアーの初日をレポート!!

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GACKT    
ロックのライブでファンが物語に涙・・・!!
 ソロ活動10周年のアニバーサリーイヤーを記念して、「小悪魔ヘヴン」から4週連続シングルリリースを行なっているGACKTが、昨年末から展開していた全国ホールツアーに引き続き、アリーナツアーを開催。その初日の模様をレポート!唯一無二、GACKTにしかできない“VISUALIVE”にオーディエンスは号泣!!

 約3年ぶりとなる全国ツアーで、過去最大規模となるホールライブを終えたばかりのGACKTが、本ツアーのファイナルとして4都市8公演で10万人を動員するアリーナツアー『GACKT VISUALIVE ARENA TOUR 2009 Requiem et Reminiscence II FINAL 〜鎮魂と再生〜』を、6月13日に千葉・幕張メッセからスタートさせた。

 ホールよりも会場のサイズが大きくなったぶん、ステージ両サイドにはスクリーンを設置。曲によってはとてつもない本数の火柱があちこちで立ち上るファイヤーフレームなどの特効も追加されたり、バンドのベースが新メンバー(Chirolyn)に変わったり、ホールツアーで演奏されていた未パッケージの新曲をアレンジも新たにニューシングルとして発売されたことによって、お客さんが事前に知っている曲がほんの少し増えたという変化はあった。だが、セットリスト、演出はホールツアーとほぼ同じ。それでも、観客は最初から最後まで、ステージに釘付けだった。

 それは、GACKTがこのツアーで提示したVISUALIVEが、ホールツアーを経て、さらに進化していたからだ。VISUALIVEとは、単に映像とライブを融合させたものではない。大前提として、基盤にひとつのストーリー、物語があり、それを表現するために映像や舞台演出、演劇やミュージカル的要素、ダンス・パフォーマンス、ロック、それらすべての要素が機能的に融合してライブが展開していくGACKT独自のステージのこと。

 観客の会場入りを迎えるスタッフは全員、揃いの軍服姿。VUSUALIVEはこんなところからオーディエンスを物語へとナビゲートしていく。いったい、人はなぜ“戦争”を始めたのか。ライブの冒頭から観客はシリアスなテーマを投げかけられる。ZEROという名がつけられた戦うためのサイボーグ、アサクラ、2人が心を寄せるマリア。ZEROの覚醒、人間だった頃の記憶の欠片・・・。

 目の前で展開しているのはあくまでもライブ。だから「JESUS」などの激しいロックチューンではもちろん観客は拳を振り、叫び声を上げる。なのに、頭のなかではVISUALIVEで描かれた壮絶な人間ドラマに対して、どんどん思考が揺さぶられていく。それを伝えるために仕組まれた映像をバックに、GACKTやダンサーが見せるダンス・パフォーマンス、バンドメンバーも加わっての演技は、どれもが驚くほどハイレベル。大画面に映し出されていく彼らは、指先の動きひとつまでが揃い、モーションごとに計算されつくしたスピードでパフォーマンスを繰り広げる姿は圧巻。

 中盤までこんなにも緊張感みなぎるこの空間を作り上げておいて、自らそれをぶち壊し、エンタテインメントへと向かっていく後半パート。「10周年迎えてGACKTも大文字にした。ちょっと控えめなGacktからイケイケなGACKTでいくぞ!」。そこからは「小悪魔ヘヴン」の楽しいダンスや「Faraway〜星に願いを〜」のポップチューンが観客を瞬時に解放。

 そして、再びコンサートが物語に戻り、「LOST ANGELS」、さらには「Flower」という楽曲に込めたメッセージが分かったときの感動。物語に対する悲しみ、虚しさ、切なさ・・・。いろんな感情が観客のなかでうごめき、号泣を呼ぶ。ロックのライブで、物語に涙する。これはGACKTにしかできないパフォーマンスだ。
(文:東條祥恵)
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