ミュージック インタビュー&コメント

ミュージックライブレポート
2010年10月6日
LIVE REPORT
AKB48
武道館が燃え上がった!!『じゃんけん選抜大会』完全レポート

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どよめきと大歓声と……女同士の真剣勝負&清々しいライブ
 AKB48、12月28日発売の19hシングル選抜をかけた『じゃんけん選抜大会』。出場メンバーは、AKB48の47名(小野恵令奈、卒業のため不参加)と、研究生4名の51名、すべてのメンバーに平等にチャンスが与えられた。舞台は格闘の聖地・日本武道館。そこから全国の劇場で生中継されるという、注目度の高さ……。“じゃんけん”というシンプルな勝負が、2010年もっとも熱い戦いのひとつになるとはだれも予想していなかった!

◆第1回戦から大波乱の幕開け!!

 スタンド席は3階まで観戦者で埋め尽くされていた。そして、アリーナのセンターに円形のステージがあり、そのステージを見上げるように、トーナメント順のメンバー席、そして勝ち上がった選抜16名のための席が用意されていた。総合MCのジョン・カビラが登場してエントリーナンバー順に51名のメンバーを呼び込む。私服であったり、衣装であったり、思い思いの勝負服を着ているところは非常に興味深い。

 ジャッジメンには劇場支配人とAKB48スタッフ、そしてレフリーに山ちゃんこと南海キャンディーズの山里亮太。さらに“練習試合”にアントニオ猪木が参戦するという役者の揃いっぷりに、会場は早くもヒートアップ。1.かけ声は「じゃんけんぽん」のみ。2.マイクパフォーマンス有り。3.腕には装飾品をつけてはならない。4.「チョキ」は人差指と中指。5.後出しはビデオ判定で認定されれば再戦。という5つのルールが説明され、試合開始のゴングが鳴った……。

 第1回戦、第1試合で篠田麻里子が勝利を飾り、場内は一気にヒートアップし大歓声に包まれる。しかし、すぐに衝撃の瞬間がやってきた。チームBキャプテンである柏木由紀が負け、笑顔でその場に崩れ落ちた。また平嶋夏海×峯岸みなみの親友対戦は、あいこが4回も続き、ふたりとも涙目に。勝ったのは平嶋だったが、直後にハグしあっていた姿には泣けてきた。“ある意味、武道館が一番似合う女”秋元才加はアスリート!のようなジャージ姿で気合をみせ、勝利した。

 Bブロックの大波乱は、選抜常連の板野友美が敗れたこと。対戦した石田晴香に「センターをとれるように応援します!」と激励の言葉を残してステージを降りた。さらに大波乱はCブロックでも続き、まずは高橋みなみがまさかの敗戦。「負けてしまいましたけど楽しかったです!」。これにはジョン・カビラも「AKB48の魂不在で、選抜は成り立つのか?」と思わず口にしたほどだった。

 さらにさらに!第2回選抜総選挙でセンターに選ばれた大島優子が、幸運の「ヘビーローテーション」の衣装で登場。対戦相手は「大島さんなら負けても格好がつきます」とヘタレ発言をしていた指原莉乃。彼女も上京してきたときの幸運のジャージ姿。そしてじゃんけん……指原の勝ち!指原は勝った自分が信じられないといった様子でその場にヘロヘロと座り込んだ。大島はビックリ笑顔で一瞬固まったが、「指原、センターとれよ!」とひと言。大島らしい激励だった。

◆絶対的エースと次世代エースの直接対決

 Dブロック。シード権を得た絶対的エースの前田敦子と、期待の次世代エース・渡辺麻友のどちらかが必ず選抜落ちするという、いわゆる死のグループ。その1回戦。渡辺と、そして勝ったら前田と勝負できるこの日を楽しみにしていたというプラス思考の増田有華だったが、残念ながら敗退。渡辺が勝ち上がり、2回戦で前田と対戦することとなった。

 メンバーもファンも、もっとも緊迫感していたのは、この1回戦と2回戦であった。それはやはり、2回戦を勝ち上がらなければ選抜メンバー入りはないという緊迫感。この時点で緊張と興奮は沸点に近かったのではないだろうか。ファンは勝敗のゆくえに一喜一憂し、“夢であってほしい!”と願った瞬間も多々あっただろう。

 運命の2回戦では、さっそく篠田が佐藤すみれに敗れ……。「すみれちゃん、勝ってね!」。篠田はやさしい笑顔で、颯爽と去っていった。ここでシードの小嶋陽菜が登場。シード権を得た時点でラッキーだと思うが、テレビバラエティ番組『有吉AKB共和国』の占い師に“勝負の赤”を勧められ、51人のなかでもひときわ目立つ深紅のドレスをまとい、なんなく選抜入りを果たした。

 そして、2回戦最大の山場、前田敦子×渡辺麻友の対戦に、武道館の1万1000人+全国の各劇場で見守る1万を越えるファンが注目した。勝負は、前田敦子に軍配が上がった。「やっぱりAKB48のセンターは、あっちゃんじゃないと!」。渡辺は悔しさをにじませながらも、前田に熱い言葉をかける。やはり自分が負けた相手にはテッペンをとってもらいたい!という気持ちを誰もが持っていたようである。それはスポーツマン精神そのもの。負けた者も勝った者も皆、美しかった。

◆選抜16名中、8名が初の選抜入り

 佐藤すみれ、近野莉菜、倉持明日香、小嶋陽菜、河西智美、石田晴香、田名部生来、佐藤夏希、松井咲子、高城亜樹、中塚智実、仲川遥香、前田敦子、前田亜美、内田眞由美、小林香菜。ここまでで、16名の選抜入りが決定した。初選抜入りは半数の8名。

 3回戦はメディア選抜であり、ベスト8が決定する。ここからベスト4までは空気が少しやわらいでいた気がする。しかし前田敦子が負けてメディア選抜にも入らず、総合15位という結果になった。元気だったのは、仲川遥香。ルームウェアみたいなくつろぎスタイルでベスト4まで勝ち進んでいった!小嶋陽菜も赤のドレスで快勝。仲川、小嶋のふたりと、初めて選抜入りを果たした石田晴香、内田眞由美というベスト4メンバーを予想していた人はいたのだろうか……?

 準決勝の組合わせは、小嶋陽菜×石田晴香、仲川遥香×内田眞由美。ここでなんと、小嶋と仲川が敗れ、決勝は初選抜入りのふたり。
「ラッキーカラーの赤でここまで来られるとは思わず、ビックリしちゃいました!」(小嶋)
「心臓がはちきれそうだったけど、ここまでこれてうれしいです!」(仲川)

 対戦を振り返ると、石田は板野友美、河西智美、小嶋陽菜という常連を3人も倒している。内田はまず宮崎美穂に4回あいこの末に勝ち、多田愛佳、そして前田敦子を負かした前田亜美に勝ってここまできていた。どちらが勝っても初選抜、初センター。ふたりは丸いテーブルを挟んで握手を交わし、ドラムロールのなか、今までよりも少し長い時間、拳を合わせて見つめ合っていた。石田は笑顔、内田は真剣な顔。そして会場中の「じゃんけんぽん!」。

 勝ったのは、内田眞由美。石田はその場に崩れ落ちた。
「手足が震えていますけど、自信を持ってがんばっていきたいと思います」(石田)
 そして内田がマイクを持った。
「私が内田眞由美です!選抜に入ったこともなくて、アンダーガールズにもなったことがなくて…(声が途切れる)…今日、1番になることができました」(内田)
 総合プロデューサーの秋元康氏からトロフィーが授与され、じゃんけん選抜大会は終了した。

◆空間全体にハッピー感が漂ったミニライブ

 その後のミニライブでは、「RIVER」「ポニーテールとシュシュ」「ヘビーローテーション」の3曲を披露。この日の大会でベスト16入りして、3曲の選抜に入っていないメンバーが席でステージを見つめ、一緒に振り付けを踊っている姿が印象的だった。内田はその最上段のイスに座って感慨深げな表情。次は自分がそこにいる。その姿を想像していたのかもしれない。

 ステージで歌っているメンバーの表情は、心なしか晴れやかである。正々堂々と戦ったあとのライブであるから、清々しさもあった。とくに「ヘビーローテーション」はハチャメチャにテンションが高く、空間全体にハッピー感さえ漂っていた。
「うっちーは以前、私の目の前で“センターを取ってやる!”っていったんですよ。気持ちが強くてここまできたんだと思うから、メンバーみんなの気持ちを込めながら19thシングル、がんばってほしいと思います」(大島優子)
「とにかく、うっちーを支えてあげたいと思います!」(前田敦子)
「これからもAKB48は、みんなで力を合わせてがんばっていきますので、よろしくお願いします!」(高橋みなみ)

 内田は最後にトロフィーを高く掲げた。センターを勝ち取った強運と、AKB48のプライドをかけて、がんばってほしいと思う。
(文:三沢千晶/写真:鈴木一なり)
【過去の特集&インタビュー】
■AKB48 大島優子インタビュー
 『運命を感じた、自分にピッタリな新曲での初センター!!』(2010/08/18)

■AKB48ライブ特集
 『初武道館から代々木まで、ライブの模様を一挙大公開!!』(2010/07/22)

■渡り廊下走り隊インタビュー
 『メンバーが語る“ギュッ”とされたい瞬間&したい人!』(2010/09/01)

■高橋みなみインタビュー
 『AKB48の絆はすぐにはほどけない、絶対の自信があります!』(2010/09/22)
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