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2009年06月05日 10時00分
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映画インタビュー:ジョシュ・ハートネット キムタクより監督にゾッコン



 米俳優のジョシュ・ハートネット、人気グループSMAPの木村拓哉、韓国俳優のイ・ビョンホンが共演することで話題の映画『アイ カム ウィズ ザ レイン』が6日より、全国公開される。日本における知名度ではほかの2人に及ばないものの、同作の主人公はあくまでもジョシュが演じた探偵クラインである。「トラン・アン・ユン監督と仕事をしたかった」というジョシュに話を聞いた。



◆トラン・アン・ユン監督と仕事がしたかった


『パールハーバー』(00年)、『ブラックダリア』(06年)と話題作への主演が相次ぐジョシュ・ハートネット
 『アイ カム ウィズ ザ レイン』は、心に大きな傷を持つ3人の男の運命が、ある1点で交錯するハードボイルドなサスペンスストーリー。ジョシュが演じるのは連続猟奇殺人犯の射殺という過去のトラウマに怯える元刑事という役どころだ。他人の痛みを自らの肉体に引き受けるという、不思議な力を持った青年シタオ(木村)の捜索を依頼され、彼の足跡を追ってロサンゼルスからフィリピン、香港へ渡る。そこで、部下の造反により溺愛する恋人を連れ去られ半狂乱になった香港マフィアのボス、ス・ドンポ(ビョンホン)との運命の糸がもつれ、絡んでくる。


 監督は『青いパパイヤの香り』(1993年)、『シクロ』(95年)、『夏至』(2000年)で主要国際映画祭の常連となったフランスのトラン・アン・ユン監督。ジョシュは熱望していたトラン監督との仕事を「脚本がどうこうというより、監督と仕事をしてみたかったし、実際とても楽しみました。彼は、現代に生きる数少ない詩人といいますか、真のアーティスト。テレンス・マリックのような、昔で言えばジャン・リュック・ゴダールのような、映画の枠を広げる作家性の高いクリエイティブな監督だと思う。次回作の『ノルウェイの森』も楽しみにしています」と語る。


 日本のメディアとしては木村との共演が気になるところだが、実際に撮影で2人が一緒になったのはワンシーンのみ。「もっと一緒に仕事をしたかった。彼とのエピソードがなくてゴメンね。すごく才能あふれる人だという印象があって、フィリピンロケで初めて会ったんだけど、何しろ一生懸命取り組む人なんだなぁと思った。ホテルも一緒だったのでよく見かけたけど、気さくな感じで親切そうだし、みんな彼との作業を楽しんでいたよ」と我々に気配りをみせた。


◆サーフィンにはまっている。木村さんもするんだろう?


連続猟奇殺人犯を追いつめ、ミイラ取りがミイラになってしまう“恐怖”にもがき苦しむ元刑事をストイックに演じきった

 主演のジョシュは出演シーンが多く、撮影中はほとんどフリータイムがなかったという。そして「キャラクター設定も過去のトラウマ抱えてもがき苦しんでいる役柄だったので、自分も暗い感じで過ごしていました」と振り返る。


 新作映画の撮影を終えて、今作のプロモーションのため来日。次の出演作品の撮影も控えており、ロケで南アフリカへ行くという。まさに、世界を股にかけて活躍している中で、最近のオフの楽しみは「サーフィン」。それを聞いた記者のリアクションを見てすかさずジョシュは「木村さんもサーフィンをしているんだろう?」と鋭いツッコミを入れてきた。


 「今、ニューヨークに住んでいて、実はマンハッタンから45分くらい車を走らせたところに、いいサーフスポットがあるんです。ただし、海水が冷たいからウェットスーツが必要だけど。では、木村さんにも教えてあげよう。エスケープというか、現実逃避でもあるんだけど、海の中にいると、本当にリラックスできるんだ。波に乗れたときはうれしいし」と目を輝かせた。


 血しぶきが飛び、痛みが“伝染”してくるようなハードなシーンも待ち受けているが、映画『アイ カム ウィズ ザ レイン』は、トラン監督ならではの色彩と官能的な映像がふんだんに織り込まれ、衝撃的な結末へと加速する。ジョシュは、ダークな描写の中に挿入される自然の美しさに「とても癒され、救われる気がした」という。そして、「日本に来るといつも楽しい時間を過ごせる。また、作品を携えて来るよ」と再会を約束してくれた。


ジョシュ・ハートネット
Josh Hartnett


【PROFILE】
1978年、米国カリフォルニア州生まれ。99年、ロバート・ロドリゲス監督作『パラサイト』、ソフィア・コッポラの監督デビュー作『ヴァージン・スーサイズ』の2作品が出世作となる。01年には、ジェリー・ブラッカイマーが製作し、大ヒットを飛ばした2作品、『パール・ハーバー』(マイケル・ベイ監督)と『ブラックホーク・ダウン』(リドリー・スコット監督)で主役を演じ、同年のショーウエスト・コンベンションで“明日の男性スター賞”を受賞。さらに、ロバート・ロドリゲスとフランク・ミラーが共同監督した『シン・シティ』(05年)に出演し、ブライアン・デ・パルマ監督『ブラック・ダリア』(06年)でも主演を務める。今後の待機作として、ジャズ界の伝説的人物チェット・ベイカーの人生を綴る『The Prince of cool』などがある。
『アイ カム ウィズ ザ レイン』

脚本・監督:トラン・アン・ユン
出演:ジョシュ・ハートネット 木村拓哉 イ・ビョンホン ほか
6月6日(土)より全国ロードショー
(C)Lam Duc Hien, Photographer

公式サイト:http://icome.gyao.jp/

【ストーリー】
 ある男が失踪した。彼の名はシタオ(木村拓哉)。手がかりは、名前と年齢、数枚の写真だけ。
 彼の父の依頼により、元刑事の探偵クライン(ジョシュ・ハートネット)は、シタオ捜索の旅に出る。ロサンゼルス、フィリピン、そして香港へとたどり着いたクラインは、ようやくシタオを見つける糸口をつかむ。
 一方、香港の裏社会に生きるマフィアの重鎮ス・ドンポ(イ・ビョンホン)は部下の造反に遭い、溺愛しているリリ(トラン・ヌー・イェン・ケー)を連れ去られてしまう。とりかれたようにリリの行方を捜すドンポ。
 リリを連れ去った男は射殺され、置き去りにされたリリはドラッグの禁断症状に襲われる。そんなリリを救い出したのがシタオだった。彼は他人の痛みを身代わりになって引き受けるという、不思議な力を持っていたのだ。
 クラインとドンポはそれぞれに、シタオという不思議な存在に導かれ、対面する。そして、物語は衝撃のラストへと転がり込む・・・。

 ベトナムで生まれ、フランスで育ったトラン・アン・ユン監督が、ベトナムを描いた過去の3作品と全く異なる、ハードボイルなサスペンス・ストーリーに挑戦。現代都市を舞台に男たちの肉体と精神の痛みを描く。音楽は“世界で最も創造的なバンド”と名高いレディオヘッドと、『バベル』(06年)で米アカデミー作曲賞を受賞したグスターボ・サンタオラヤが手がけている。

 

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