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『ドカベン』作者引退、球界への貢献 元野球少年が感謝の声「青春時代の良い思い出です」

 国民的人気野球漫画『ドカベン』などで知られる漫画家・水島新司氏(81)が、1日付けで引退すると発表した。『ドカベン』は多くの野球少年に影響を与えた作品ということもあって、ネット上では「先生の作品に憧れ、野球選手を目指した少年達は数知れないでしょう。水島先生、本当にお疲れ様でした」「犬飼知三郎のマウンテンボール試合で投げたら監督に怒られました(笑)青春時代の良い思い出です」など感謝の声があがっている。

水島新司氏の代表作『ドカベン』のイラスト (C)水島新司

水島新司氏の代表作『ドカベン』のイラスト (C)水島新司

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 水島氏は所属事務所を通じて「昭和33年(1958年)18歳で漫画家としてデビュー。今日まで63年間頑張って参りましたが、本日を以て引退することに決めました」と報告。「長年お世話になった出版関係者の皆様、漫画界、野球界、作画スタッフ、そしてなによりも作品を支えてくれた読者の皆様、本当にありがとうございました。これからの漫画界、野球界の発展を心よりお祈り申し上げます」と引退についてコメント。

 水島氏は1939年、新潟県出身。1958年に作家デビューし、1972年に自身の代表作となる『ドカベン』の連載を『週刊少年チャンピオン』(秋田書店)にてスタート。同作は76年にはアニメ化、77年に実写映画化、ゲーム化もされ、81年まで連載。その後、続編として、『大甲子園』(83〜87年)、『ドカベン プロ野球編』(95〜03年)、『ドカベン スーパースターズ編』(04〜12年)、『ドカベン ドリームトーナメント編』(12〜18年)が掲載され、18年6月にシリーズ通して連載46年の歴史に幕を下ろした。なお、『ドカベン』単行本のシリーズ累計は205巻まで発売されている。

 『ドカベン』はプロ野球選手にも愛読されていた作品で、元プロ野球選手の香川伸行さんは、横幅の大きな体格で主人公・山田に体型が似ていたことから、“ドカベン”の愛称で呼ばれていたり、作中に描かれた伝説的なプレーが現実世界で起きるとニュースになるなど、球界にも大きな影響を与えてきた。

 多くの野球少年に影響を与えており、今回の引退発表にネット上では「元野球少年です。リアルさを求める作品が多い通常の野球漫画とは違って個性的で、それぞれのキャラクターがとても魅力的に描かれていたドカベンは楽しく読ませていただきました」「水島先生の漫画で育ち、野球が好きになりました」などの声があがっている。

 水島氏はそのほかにも『あぶさん』『野球狂の詩』『男どアホウ甲子園』など、多数の野球漫画を生み出しており、2005年に紫綬褒章、14年に旭日小綬章を受賞している。

関連写真

  • 水島新司氏の代表作『ドカベン』のイラスト (C)水島新司
  • 引退を発表した水島新司氏
  • 『ドカベン ドリームトーナメント編』のコミックス最終巻34巻書影(C)水島新司/秋田書店

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