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レディー・ガガ、野望を語る「ポップミュージックの常識をすべて覆す」

 今月21日から日本に滞在中の米人気歌手、レディー・ガガが28日、都内のホテルで合同インタビューに応じた。「おはよ〜」と気さくにあいさつし、温厚な語り口で一つひとつ丁寧に質問に答えるガガは、生肉ドレス、火花が噴き出すとんがりブラ、目玉メークといった奇抜なファッションや破天荒なパフォーマンスからはかけ離れた、知的で温かみのある人間味にあふれていた。

レディー・ガガ (C)ORICON DD inc. 

レディー・ガガ (C)ORICON DD inc. 

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 日本ではこれまで、過激な衣装やメークの話題が先行していた感のあるガガ。しかし、左肩に「TOKYO LOVE」のタトゥーを刻んだ親日家は、東日本大震災発生直後、誰よりも早く日本支援を表明し、チャリティー・リストバンドを制作。販売収益150万ドルと個人で拠出した義援金150万ドルの計300万ドル(約2億4000万円)を被災地へ寄付した。

 今年5月、ツイッター史上初の1000万フォロワーを突破したガガの言動は、ソーシャルメディアを通じて瞬く間に世界中に発信される。世界のトップセレブとはいえ、25歳の彼女が先頭を切って行動し、発言することに臆することはないのだろうか。この疑問にガガはきっぱり「ないわ」と言い切った。

 「私は自分が今置かれているポジションをしっかり自覚していて、この社会に生きるひとりのアーティストとして、ひとりの女性として、この世の中をより素晴らしい場所にする責任を負っていると思っている。だからツイッターでファンに対して、年上の友達、あるいはお姉さんとして語りかけることもあれば、政治活動家として、ソングライターとして、ファッションを語り愛する人間として、アート愛好家として発言するときもある。それらはすべて素の自分なの」

 そんな多面性を持つガガのことをもっと深く知りたいと思う日本のファンに、知られざる“本当の”パーソナリティーを教えてほしいと問うと、いたずらっぽく笑って意外な答えを返した。

 「私、人が考えているよりも、ずっとおどけた人間なのよ。本当に(笑)。デビュー当初はあまり面白い部分が伝わらなかったと思うの。みんな私がどんなアーティストなのか理解しようと困惑して、恐ろしくまじめな質問ばかりするから、ユーモアを発揮する機会がなかったの。でも、今では面白い部分も出せるようになったわ(笑)」

■神は騒動を起こさせるために、私をこの世に送り出した

 人生すべてが「パフォーマンス・アート」で、すべての瞬間において「自分が舞台に立っていると思っている」と話す根っからのエンターテイナー。音楽のみならず、女優やデザイナーなど、自らの才能を活かせる他ジャンルでも頂点を目指す野心はあるのだろうか。

 「今のところまだないわ。音楽を作っているだけで幸せだから。それがずっと昔からの私の夢であり、目標だったの。名声を得ることには全く興味がなかった。私が目標に掲げていたのは、デジタル時代において、たたき上げでニューヨークの底辺から頂点まで上り詰める最初の女性アーティストになること。ロックバンドがロックミュージックでやっていることを、ポップミュージックで体現したかった。どん底から頂上まで、闘って這い上がる。そして、ポップミュージックの常識をすべて覆すと同時に、ポップミュージックのすばらしさを称えたかった」

 その飽くなきチャレンジ精神を支えているものについて「自分のどこにこんなに度胸があるのか、自分でもよくわからない」というガガだが「でも、神は騒動を起こさせるために、私をこの世に送り出したんだと信じてる。だからそれを実行するつもり」と不敵な笑みを浮かべた。

 今後もエンターテインメント業界の“騒動”の中心では、ユーモアや創造力、行動力、人間力に満ちたガガが大暴れしていることだろう。

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