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【編集長の目っ!】最近気になる新人アーティスト

 新人のヒットなくして音楽業界の未来はない――。というわけで、最近デビューした、またこれからデビューを控えている新人のなかから、気になっている何組かを紹介。もちろんプロモーションを受け、音源、資料が手元にあるもの、ライブを観たことがあるものに限りますが。

有形ランペイジ

有形ランペイジ

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 まずは有形ランペイジ。何がスゴイって、演奏が凄まじくうまい。それもそのはず、打ち込み(DTM)や音声合成技術(VOCALOID)を元に構成されている、生演奏したり歌ったりする前提がない楽曲を、生音・生歌で再構築するというコンセプトのバンドだ。素晴らしい心意気。このバンドを率いるプロデューサーのsasakure.UKが、超絶テクを持つ若手ミュージシャンを招集し結成。ボーカルもアニメ『Angel Beats!』の劇中バンド、Girls Dead Monsterのボーカル・岩沢役として歌唱パートを担当するなど、折り紙つきの実力を持つmarinaが務める。

 10月17日にリリースした1stアルバム『有形世界リコンストラクション』にはsasakure.UKほか、さまざまなクリエイターのボーカロイド楽曲を、ゲストボーカルの人気声優・三森すずこ、神田沙也加、Daisy×Daisyらを迎え、再構築。どの曲もメロディーが良くて、耳に残る。なかでもオリジナル曲「世界五分前仮説」が◎。よくもこんなに難解な曲を演奏、歌えるものだと感心。曲が持つ世界観も素晴らしい。インスト曲も個人的には◎。

 ヤンチャで、まだまだその“青い”感じに大きな可能性を感じるのは、8月22日にシングル「Dragon Boy」でメジャーデビューを果たした、沖縄発の4人組バンド・Civilian Skunk。今年高校を卒業をしたばかりのメンバーが作り出す音楽は、とにかくキャッチーで、ロックバンドでありながらそのステージはエンターテインメント性が強い。曲のキャッチーさ、勢いのある音、とにかくお客さんを盛り上げようとするそのサービス精神。大切です。初めて観た人が楽しいと思えるライブだ。これ、とても大事。これからさらにライブを重ねて足腰を鍛え、いろいろな曲を作っていって欲しい。

 2ndシングル「約束」が、10/15付の週間シングルランキング14位に登場したシンガー・ソングライターRihwa(リファ)の声もいい。デビューシングルもそうだったけど、キャッチーなメロディーで耳なじみがいい曲に、彼女の凛としたなかにもロックを感じさせてくれるエモーショナルな声が乗ると、不思議な空気感が生まれる。彼女が書く詞の力もあると思うが、前向きさと切なさとが同時に押し寄せてきて、心に残る。アコギ1本でも十分にその世界観を伝えることができる力の持ち主。

 Rihwaも美人だが、10月24日にデビューするchay(チャイ)も美人シンガー。中原めいこの名曲「君たちキウイ・パパイア・マンゴーだね」をカバーし、配信シングルとしてリリース。CDデビュー前の新人が、カバー曲でレコチョクチャートTOP10入りしたのは史上初なんだとか。その美貌と声はすでに広がりを見せていたが、いよいよ『ロッテ ガーナミルクチョコレート』CMソングとして、すでにオンエアされているオリジナル楽曲「はじめての気持ち」でメジャーデビュー。そしてカップリングには、なんと山下達郎のこれまた名曲「高気圧ガール」のカバーを収録と、彼女の爽やかさと力強さを感じさせてくれる歌声は聴き応え十分。美人をもうひとり。9月19日にデビューした、凄いドラムを叩くドラマー&ボーカリストのシシド・カフカもいい。奇をてらっているように見えるかもしれないが、彼女のライブを観れば納得する。

 9月19日にデビューした名古屋を中心に活動していた近藤晃央も、詞、メロディー、声の良さと三拍子揃った注目のシンガー・ソングライターだ。彼はTOHOシネマズとの共同企画で制作されたショートムービーに出演、それが全国500ヶ所を超えるスクリーンで公開された。作品はもちろんそのキャラクターも丁寧に伝えていこうという戦略で、注目度は高い。

 そのほかにもバンドでは、バイザラウンド(10月3日)、Applicat Spectra(4月4日)、wacci(11月7日)、Nothing’s Carved In Stone(8月15日)、cinema staff(6月20日)、沖縄出身の二人組・GOLD RUSH(9月19日)、アイドルではDancing Dolls(9月12日)[※カッコ内はデビュー作発売日]のダンスパフォーマンス力の高さが、大いに“気になる”。

 ここに挙げた意外でも、すでに注目を集めている新人もたくさんいるだろうし、まだまだ才能豊かな人はいるとはいますが、その音を自分の耳で聴き、自分の目で直接パフォーマンスを見てから判断して、また次の機会に紹介します。音楽業界のみなさん、また『ORICON STYLE』をご覧になっているみなさん、オススメ新人の情報、お待ちしております。

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