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『RISING SUN ROCK FESTIVAL 2012 in EZO』観戦記

 今年で14度目を数える、ライジング・サン・ロック・フェスティバルが、北海道・石狩湾新港樽川埠頭横 野外特設ステージで8月10日、11日の2日間開催された。ステージ数を昨年より一つ減らし、会場レイアウトも大きく変更、会場移動や駐車場からのアクセスなど利便性にも配慮した。例年どおりのSUNSTAGE(以下サンステージ)、EARTHTENT(以下アーステント)、RED STAR FIELD(以下レッドスターフィールド)、BOHEMIAN GARDEN(以下ボヘミアンガーデン)に加え、映像も駆使してクラブのような雰囲気も持つ、RAINBOW SHANGRI-LA(以下レインボーシャングリラ)、メーンステージを目指す気鋭のアーティストをラインナップするdefgarage(以下デフガレージ)の6つのステージに、およそ100組のアーティストが登場し、2日間で延べ5万8550人(初日2万7533人、2日目3万1017人 ※主催者発表)の観客を酔わせた。

『RISING SUN ROCK FESTIVAL 2012 IN EZO』の模様

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 初日、トップバッターのフジファブリックに続きサンステージに登場したPerfumeは矢継ぎ早にヒット曲を繰り出し、MCでは手振りを伝授してステージ前が波打つ。アーステントでは雅‐MIYABIのプレイに地鳴りがするほどの咆哮が渦巻く。レッドスターフィールドでは矢野顕子上原ひろみのパフォーマンスにピアノがもはや打楽器と化す。シークレットの奥田民生がレッドスターカフェ横の小さなライブスペースに登場して「東北ライブハウス大作戦」プロジェクトへの応援LIVEとして「ラーメン食べたい」を歌うとすかさず矢野本人が飛び入りする場面も。

 毎年独特の雰囲気を作り上げているボヘミアンガーデンでは怒髪天がRSR夏SPと銘打ってSCOOBIE DOらとともに熱いライブを展開。「ビール・オア・ダイ」の大合唱が夜空にこだました。深夜には東京スカパラダイスオーケストラ電気グルーヴらライジング常連組がキャンパーを沸かせた。

 2日目は16年ぶりに復活したプリンセス プリンセスがサンステージに登場。カバーでおなじみの「M」を本家本元の気合十分で聞かせ、「Diamonds」「世界で一番熱い夏」「GET CRAZY」など渾身のパフォーマンスで華やかなオープニングとなった。この日も初参戦のSuperflyをはじめTHE BAWDIESアンジェラ・アキASIAN KUNG-FU GENERATIONTHE BACK HORNとあちこちでバトルのようにライヴが繰り広げられ、フィッシュマンズのステージでは客があふれ出る場面も見られた。終盤マキシマム ザ ホルモンがスタートするとステージ前は一斉にヘッドバンキング。観客のボルテージは上がる一方。ラストはエレファントカシマシによって、朝焼けを迎えながらフェスの幕を閉じた。

 今年は天気にも恵まれ、利便性への配慮などもあり、ライブに振り向けるエネルギーがより多くなった分満足度の高いフェスになった。自由と責任のもと、観客とスタッフとアーティストで作り上げる、進化し続けるフェスとしての顔は北海道の夏の風物詩としても定着したようだ。(文・写真 音楽ジャーナリスト:内記 章)

関連写真

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