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世良公則、35周年で初カバー集 モンパチ、尾崎らの名曲歌う

 歌手で俳優の世良公則(56)がデビュー35周年を迎える今秋、セルフカバー集と自身初のカバー集を2作同時発売することが30日、わかった。この日、都内で行われたレコーディングの一部を公開した世良は、代表曲「銃爪」(1978年)、「燃えろいい女」(79年)を野村義男らバンドメンバーの演奏とともに歌唱。骨太な世良節全開での熱唱に「スタジオライブになっちゃったね」と笑みを浮かべると「曲を作った当時から歌い方も勢いも変わったけれど、時を経ないと手に入らないものを曲に反映していけたら」と話した。

 まだロックが市民権を得ていなかった35年前に上京した世良は、「ロックミュージックを普通の音楽にしたい」一心で77年11月、世良公則&ツイストとして「あんたのバラード」で歌手デビュー。3rdシングル「銃爪」(78年)で初のオリコン週間1位を獲得し風穴を開けると、シングルヒットを連発した78年は3作で計144.2万枚をセールス。ロックをメジャー化する立役者となった。

 いまや、『マルモのおきて』(2011年・フジテレビ系)や現在放送中のNHK朝ドラ『梅ちゃん先生』など人気ドラマへの相次ぐ出演で俳優としての活躍も目覚ましい。特に『マルモ〜』放送後は子どもたちから、役柄の「おやじさん」と声をかけられることも増えたというが「ウェルカムですよ。“マルモリ”で世良を知って、バンドやギターを始めましたというギタリストが10年後、15年後に現れることを楽しみにしてます」と目を細める。

 35周年を迎える今秋は本業に立ち返り、自身が共感した邦楽の名曲カバー集とセルフカバー集を10月3日に同時発売する。初カバー集となる『BACKBONE』には、井上陽水のフォークの名曲「傘がない」(72年)、尾崎豊「I LOVE YOU」(91年)、MONGOL800「小さな恋のうた」(01年)、斉藤和義の「ずっと好きだった」(10年)など時代を彩ってきた全12曲を収録。一方、セルフカバー集『the ultimate WE ARE GUILD9』には、ツイスト時代やソロの代表曲をスタジオライブ形式でセルフカバーした2007年のアルバムに、4年ぶりの新曲「アイノウタ」などを新たに加えた。

 「名曲のカバーと、自分のバンド音楽の振り幅を一緒に見せたかった」という世良は、初カバー集の選曲について「ブルーハーツの独特な世界観は一ロックファンとして好きだし、陽水さんの『傘がない』は高校の文化祭で、人前で初めて歌った曲。バンドでベーシストをやっていたのでふだんは歌っていなくて、初めてアコースティックギターを弾きながら歌って優勝した」と満面の笑みで解説。「モンパチ(MONGOL800)を知ってる人でも、世良が歌ったらこうなるんだとあらためて聴いてくれたり、逆に彼らのファンの反発もあるかもしれない。大いに反発してほしいし、楽しんでほしい」と懐の深さを見せた。

 両作の発売週の10月5日(金)には、『オールナイトニッポンGOLD』(後10:00〜11:50)のパーソナリティーに初挑戦するほか、11月3日(土・祝)に東京・STB139、12月1日(土)に大阪・なんばhatchで35周年記念ライブの開催も決定した。

 日本時間28日に開幕したロンドン五輪の開会式で「ヘイ・ジュード」を歌い、8万人の観衆の大合唱となったポール・マッカートニー(70)のパフォーマンスに刺激を受け、「アスリートからも真摯さ、実直さ、ストイックさなど表現者として共感し、見習うことが多い」と話した世良は「僕もやれるところまでやりたい」と宣言。この秋は力強くも優しく、包み込むような世良の歌声を堪能できそうだ。

■カバーアルバム『BACKBONE』収録予定曲
「傘がない」(井上陽水/1972年)
「スローバラード」(RCサクセション/1976年)
「銃爪」(世良公則&ツイスト/1978年)
「もうひとつの土曜日」(浜田省吾/1985年)
「ラブレター」(THE BLUE HEARTS/1989年)
「I LOVE YOU」(尾崎豊/1991年)
「チェリー」(スピッツ/1996年)
「四月の風」(エレファントカシマシ/1996年)
「さすらい」(奥田民生/1998年)
「バラ色の日々」(THE YELLOW MONKEY/1999年)
「小さな恋のうた」(MONGOL800/2001年)
「ずっと好きだった」(斉藤和義/2010年)
※曲順未定

■セルフカバールバム『the ultimate WE ARE GUILD9』収録予定曲
「あんたのバラード」
「燃えろいい女」(新録音)
「宿無し」
「陽ハ昇ル」(新録音)
「アイノウタ」(4年ぶり新曲)
「ゼッタイ・フューチャー」
「BORN TO BE ROCKIN’」
「1977」
「僕という存在の理由」
「GOOD TIME, SHOW TIME」
「Night Worker」
「ソ・シ・テ・ボクハ…眠リニ堕チテユク」
「NEWS」
「美しい月」
※曲順未定

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