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【編集長の目っ!】2011年、よかったライブ「10+2」を一挙紹介

■アーティストの皆さん、いいライブをありがとうございました。

 2011年も色々なライブを観させていただきました。全部で124本(1/1現在)。その中から印象に残ったライブ10本(+2)をピックアップ。もちろん、都合が合わず残念ながら行けなかったライブ、お誘いがなかったライブの中にもいいライブがあったかもしれませんが、自分が行ったものの中から選ばせていただきました。

aiko『Love Like Pop Vol.14』の1シーン

aiko『Love Like Pop Vol.14』の1シーン

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◆桑田佳祐「桑田佳祐ライブin神戸&横浜2011〜年忘れ!!みんなで元気になろうぜ!!の会〜」(12/31 横浜アリーナ)
 桑田さん4年ぶりのカウントダウンライブ。開演前からお客さんの“待ちわびた”空気が会場内を包み、何か“すごいこと”が起こりそうなワクワク感とドキドキ感が交錯して鳥肌が立った。そんな期待に応えようと、自身もやりたかったという最新アルバム『MUSICMAN』を全曲披露。さらに「白い恋人達」などのソロ曲、原由子とのデュエットで聴かせてくれた「シャ・ラ・ラ」などのサザンオールスターズのナンバーを聴かせてくれ、大サービス。会場そして映画館にいる、またテレビの向こうにいる人たちに向け、まさに「元気になろうぜ!」と大きな声でメッセージを送ってくれたライブだった。圧巻、とはまさにこのライブのこと。

◆aiko『Love Like Pop Vol.14』『Love Like Rock Vol.5』『カルピスウォーターPresents aiko Special Live』
 昨年はデビュー13年目にして初のベスト盤『まとめ1』『まとめ2』をリリース。ここにきて更に勢いが出てきた感があるaikoだが、ライブではそれをまざまざと見せつけられた。お客さんとの“トーク”ではさらに距離が“近く”なり、ライブの起承転結がより濃くハッキリして、ファンは興奮して、笑って、泣いて、汗をかいて、約3時間何度も心を揺り動かされる、決して忘れられないライブになる。7月のaiko初のクアトロライブは、熱くて暑くて全員汗まみれ、興奮しすぎで、これも印象深かった。

◆UVERworld『UVERworld 47/47 TOUR 2011』『UVERworld 47/47 TOUR 2011 LIFE 6 SENSE』他
 今年は彼らのライブを多く観た。それは“何か”に吸い寄せられるかのように。7月の代々木第一体育館2daysもZepp Tokyoでも、他のバンドとのイベントでも、12月の武道館でも、会場の大きさの大小や形態に関わらず、歌と音できっちりメッセージを伝えること=感動を伝えることができる。6月に発売したアルバム『LIFE 6 SENSE』は、今年一番聴いたアルバムだ。曲の良さ、演奏力の高さ、メッセージが持つ力が三位一体となった作品、それを引っ提げたライブで、すべてを余すことなく届けることができるバンドのパワーに脱帽。

◆いきものがかり『いきものまつり2011 どなたサマーも楽しみまSHOW!!!〜横浜スタジアム〜』(7/24 横浜スタジアム)
 いきものがかり初のスタジアムワンマンライブ。2010年に武道館、横浜アリーナを満杯にして、自然な流れでのスタジアム2days(6万人)。着実だ。彼らの良さがすべて出ていたいいライブだった。いきものの歌には外の空気の匂いや、自然の色、心地イイ風が良く似合う。それはどの曲のメロディーにも、どこか郷愁感を感じることができるから。だから子供から大人まで幅広い世代から支持されている。映像、演奏、パフォーマンスとシチュエーションとが、バッチリひとつになって、大きな感動を残してくれた。

◆『JYP NATION in Japan 2011』(8/17 さいたまスーパーアリーナ)
 2PM、2AMらが所属する韓国のプロダクションのフェス。所属アーティスト総勢23名が出演。プロデューサー・J.Y.Parkの演出力に脱帽。どのアーティストもポテンシャルが高く、それぞれの歌の他にコラボや、ダンスなど見所満載で、一流のエンターテインメントショーを観せてもらった。正直、2PM、2AMの作品ぐらいしか聴いたことがないままの参戦だったけど、3時間半があっという間だった。「次は何が出てくるんだろう?」と、純粋に楽しみ、ワクワクさせられた。

◆小田和正『ど〜もど〜も その日が来るまで』(9/29 東京ドーム)
 今年64歳。でも変わることがないあの澄んだ美しい声。5大ドームを含む、約50公演というものすごい本数のツアーを行い、ライブでは花道を走り回り、ドームでは自転車に乗りながら歌い……あの強靭な肉体は一体…。8月の代々木公演も観たが、オフコースの曲をオリジナルに近いアレンジで演奏してくれ、昔からのファンは感激したのでは? 40代〜年齢層の高いファンが足を運べる、そして楽しめるライブを提供してくれていることに感謝したい。12月25日にオンエアされた、クリスマス恒例の小田さんの番組『クリスマスの約束』(TBS系)の収録も観たが、これも素晴らしい“ライブ”だった。

◆『イナズマロックフェス2011』(9/17、18 滋賀・琵琶湖烏丸半島芝生公園)
 琵琶湖の環境保全と地域振興をテーマに、T.M.Revolution西川貴教が主催するこのフェスも今年で3回目。2日間で約3万人を動員した。滋賀が誇る抜群のロケーションの中で、集まったファンは非常に気持ちのいい時間を過ごせたのではないだろうか。回を重ねるごとにお客さんへのホスピタリティの部分も改善され、去年も書いたが、演者も美しい風景が見渡せるステージで気持ちが高ぶるのか、どのアーティストも気合の入ったパフォーマンスだった。久しぶりに観たDef Techと西川の圧巻のステージが個人的には印象的だった。

◆YUKI『YUKI tour“MEGAPHONIC”2011』(12/9 国立代々木競技場第一体育館)
 いい音と、彼女の世界観に引き込まれ、本当に心地いい時間だった。アルバム『megaphonic』には大きな会場で最高の音楽を最大の音で響かせたい、という想いが込められている。YUKIのライブに行くたびに「何なんだ、このシアワセ感は」と書いているけど、今回もそうだった。YUKI自身も自分が帰る場所=ファンから“希望”をもらい、それを歌で返しているんだと思う。その強烈なオリジナリティは、そこにいる人全ての人の心に灯をともし、温かな“希望”を残してくれる。

◆ポルノグラフィティ『つま恋ロマンスポルノ’11 〜ポルノ丸〜』(9/10 つま恋)
 東日本大震災で、船を失った漁師へ船を贈ろうというテーマのライブ。それにしても暑かった。そして熱かった。ポルノらしいというか、野外で盛り上るには、こういうライブしなくちゃというお手本のようなライブ。セットリスト、構成の素晴らしさはいわずもがな、みんなで騒ぐ楽しいライブではあるけれど、ライブに込められた意味をきちんと伝えることができていた。尋常ではない暑さが、逆に忘れられない時間を作り出してくれたといってもいい。

◆EGO-WRAPPIN’『Midnight Dejavu』(12/23 東京キネマ倶楽部)
 この会場でのEGO-WRAPPIN’はどこか特別だ。会場の雰囲気がそうさせるのか、なんなのか、歌も演奏も良すぎて、大きな感動でいっぱいになる。中納良恵の歌は、心にジンジン響いてきて、バンドの演奏=音がこんなにも“愛おしい”と思わせてくれるライブ、そうはない。いつまでも終わって欲しくない、いつまでもこのグルーヴに包まれていたい、心からそう思わせてくれるライブだった。

◆鈴木雅之『Masayuki Suzuki taste of martini tour 2011〜DISCOVER JAPAN〜』(10/27 かつしかシンフォニーヒルズ・モーツァルトホール)
 “ラブソングにこだわり続ける男”が、オーケストラをバックに初めてクラシックホールで歌った。“余裕のカッコ良さ”というか、その見事な表現力は、歌に“引き込まれる”。歌を届けてくれるというよりも、歌の世界に引き寄せ、引き付けられる。鈴木の声が放つ熱くもクールな空気と、弦の音とがクラシックホール独特の、緊張感がある凛とした雰囲気の中で共鳴して、心地良い肌触りになって伝わってきた。カバー曲も鈴木の声が抜群に映える選曲で◎。

◆2PM『2PM ARENA TOUR 2011“REPUBLIC OF 2PM”』(12/20 日本武道館)
 スケールの大きなダンスと、キャッチーなメロディーと歌、アリーナならではの見せ方、どれも印象的だった。カッコよさ、爽やかさ、かわいらしさ、強さ、すべてを感じさせてくれる6人それぞれのポテンシャルの高さに感心。アリーナツアーの追加に武道館2daysと、着実にファンを増やしている彼ら。2012年はその実力で、もうひとつ上のステージに上がってくれそうだ。

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関連写真

  • aiko『Love Like Pop Vol.14』の1シーン
  • UVERworld『UVERworld 47/47 TOUR 2011』
  • いきものがかり『いきものまつり2011 どなたサマーも楽しみまSHOW!!!〜横浜スタジアム〜』

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