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長渕剛、紅白NGの“いわくつき”曲を21年越しにシングル化

 シンガー・ソングライターの長渕剛が、1990年に初出場した『NHK紅白歌合戦』での歌唱を断念した「お家へかえろう」を9月7日に緊急発売することがわかった。同曲は、当時問題視されていた歌詞を一段と過激に書き直し、今月13日に放送された音楽番組『SONGS』で披露。放送終了後、ツイッターでは長渕やNHKに対する賛辞の書き込みが瞬時にあふれるなど、大きな反響を呼んでいた。

NHK『SONGS』で熱唱した「お家へかえろう」のシングル化を決定した長渕剛

NHK『SONGS』で熱唱した「お家へかえろう」のシングル化を決定した長渕剛

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 1990年8月に発表したアルバム『JEEP』(最高位1位・累積売上52.0万枚)収録曲の「お家へかえろう」は、同年に初出場した紅白歌合戦で、東西ドイツ統一後のベルリンから生中継で歌唱するプランがあった。しかし、「国会議事堂へ行こう ああ しょんべんひっかけて」の歌詞がNGとなり、断念した“いわくつき”の曲。

 その後もNHKで同曲を歌唱したことは一度もなかったが、今回の『SONGS』の演出打ち合わせで長渕が「今、あえてこの曲を歌いたい」と要請。東日本大震災後、被災地の声を届けるためにいち早くラジオ番組を立ち上げ、4月には航空自衛隊松島基地慰問ライブを行うなどの支援活動をしてきた長渕の熱意に共感したNHK制作陣が快諾し、歌詞にも手を加えて披露した。

  ところで東京永田町は いつもの顔ぶれで
  まとまりのねえ ケジメのねえ風が吹いている
  ぶれまくる日の丸と星条旗が 仲良く揺れている
  俺は憂鬱なまんま 黒い雨にさらされてる

 より過激さを増した同曲だが、ツイッターには、「まさかあの曲を歌うなんて」「今だからこそ必要な曲を歌ってくれた!」「ぜひ政治家の人たちに聞いていただきたい」といった書き込みがあふれ、「NHKすごい!」「NHKがやってくれた!」と同局への賛辞も止まらなかった。

 こうした反響の大きさに、1曲入りCDシングルとしてのリリースを準備していた復興支援曲「TRY AGAIN for JAPAN」のカップリングに急きょ「お家へ帰ろう 2011」を収録することを決定。オリジナル音源発表から21年を経てシングル化される本作のCDおよび配信で得られる収益を、東日本大震災で被災した子どもたちへの義援金として全額寄付することも表明した。

 来月1日から1週間、福島第一原発事故により県内外に避難を余儀なくされている福島県浪江町の子どもたち20名を鹿児島県霧島市に招待し、サマーキャンプを行う長渕は、今後も復興支援にさまざまな形で取り組む。

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  • NHK『SONGS』で熱唱した「お家へかえろう」のシングル化を決定した長渕剛
  • 「お家へ帰ろう 2011」は復興支援シングル「TRY AGAIN for JAPAN」(9月7日発売)のカップリングに収録

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