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映画『ノルウェイの森』日本初上映 主演・松山ケンイチ 「言葉では言いつくせないすごい作品」

 作家・村上春樹の同名ベストセラー小説を初めて映画化した『ノルウェイの森』のジャパンプレミア会見が23日、東京・早稲田大学大隈講堂で行われた。出演の松山ケンイチ菊地凛子水原希子霧島れいか初音映莉子玉山鉄二、監督のトラン・アン・ユンが登壇。松山は「言葉では言い尽くせないすごい作品。自分たちが言うのもなんですが、素晴らしい。完璧だと思います」と充実感たっぷりの笑顔をみせた。

松山ケンイチ(C)ORICON DD inc. 

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 同作は1969年前後の日本を時代背景に、大学生の主人公ワタナベ(松山)が自分の人生を探し求め、大人になっていくのと同時に、愛に目覚め、その感情に真摯に向き合っていく究極の恋愛を描いた物語。原作小説は1987年9月に講談社から上・下巻が刊行され、画期的な赤と緑の装丁が話題となり、当時はその本を持つこと自体がひとつのステータスとされたほど。その輝きは 20年以上経っても色褪せることなく、国内発行総累計部数1079万部を突破(2010年11月時点)、世界36言語にも翻訳されている。

 9月のイタリアで開催された『第67回ベネチア国際映画祭』のコンペティション部門に出品され、製作国の日本に先駆けて世界初上映された。トラン監督は、「村上さんは編集段階でも何回か観てくださり、アドバイスをしてくださいました。出来上がった作品もいい作品だとおっしゃってくれて。原作者を落胆させなかった事実は私にとってとても重要。きょうのジャパンプレミア、ドキドキしています」とにこやかに話した。

 松山ら出演者は親しみを込めて監督を「トラン」と呼び、それぞれにとって特別な作品となったことを話した。松山は「撮影に入る前、意味ないことをやらないでと言われた。わかったつもりでやっていたが、やはり無駄がある。それを指摘していただきながらの撮影でした。自然な動きは自然に演じることが正解ではないと学びました」。

 ワタナベの先輩・長沢役の玉山は「オーディションで玉木宏、妻夫木聡に負け続けて8年。オーディションで大きな役を手に入れて夢のよう。“ハンカチ王子”ではないが、僕は持っているなと思っていました。撮影中は、トラン監督の美意識に驚かされて、彼のトレビアンが聞きたくて、頑張りました」と話した。

 “持っている”といえば、同作が映画デビュー作となるモデルの水原。演技経験はゼロだったが、同作の関係者が雑誌に載っていた水原の写真を偶然目にしてオーディションに誘われた。「初めてのチャレンジ。恐かったが、キャスト、スタッフに支えてもらって頑張れた。幸せです。すべてがラッキー、私って持っている…のかな?」。

 一方、ヒロイン・直子を演じた菊地は「私は“持っている”というよりは“持ちに行く、掴みに行くタイプだと思います」。自身が18歳のころ初めて原作小説を読み、心に深く残った。映画化の一方を聞き、何としても直子役を演じたいと思った。「トラン監督に直子のイメージではないと言われても、そんなことはないはずだと、しつこく食い下がりました」。

 トラン監督も「最初は菊地さんから直子を想像することがまったく出来ませんでした。でも、送られてきたビデオを観て菊地さんの存在感のすごさに驚かされ、会うことにしました。20分くらい話した別れ際、『それで私に役はくださるんですか?』と聞かれて、ハイと答えていました」と苦笑いしていた。

 映画『ノルウェイの森』は12月11日(土)より全国で公開される。


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  • 左からトラン・アン・ユン監督、霧島れいか、水原希子、松山ケンイチ、菊地凛子、玉山鉄二、初音映莉子(C)ORICON DD inc. 
  • 菊地凛子(C)ORICON DD inc. 
  • 水原希子(C)ORICON DD inc. 
  • 霧島れいか(C)ORICON DD inc. 
  • 初音映莉子(C)ORICON DD inc. 
  • 玉山鉄二(C)ORICON DD inc. 
  • トラン・アン・ユン監督(C)ORICON DD inc. 

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