2008年12月18日 10時00分
M-1プロデューサーの辻史彦氏
決勝に進出した8組の芸人
決戦迫る! M-1制作者が明かす今大会の行方
■その他の写真はこちら
今年で8度目の開催を迎え、すっかり年末の風物詩となった、漫才日本一を決める『M-1グランプリ』(21日放送 ABC・テレビ朝日系)。先ごろ今年度の決勝進出者の発表会見も行われ、間近に迫った決勝大会を前に、各メディアはこぞって優勝者予想を展開。そんな中、番組のチーフプロデューサーを務める朝日放送・辻史彦氏がオリコンスタイルのインタビューに応え、今大会の展望、他のコンテスト系番組にない同番組ならではの"空気感"を熱く語った。
今大会の決勝戦にコマを進めたお笑いコンビ、及びネタ披露順は、1=
ダイアン、2=
笑い飯、3=
モンスターエンジン、4=
ナイツ、5=U字工事、6=ザ・パンチ、7=
NON STYLE、8=
キングコング、9=敗者復活戦勝者。そのうち5組は初出場というフレッシュな顔ぶれとなった。辻氏は決勝に進出した芸人に対し「興味深い8組が選ばれたと思います。この1年間M-1に向けて非常に頑張ってきた8組、勝ちたい思いが強い8組が選ばれた」と語った。優勝者には“漫才日本一”の称号と賞金1000万円。さらに"M-1特需"ともいえる、各メディアへの露出が飛躍的に増える。辻氏は「優勝者以外に特需がないのがM-1。優勝者総取りなんです。決勝に選ばれただけでも十分凄いことなのに。日本8位イコール、世界8位ですからね。それなのに(最下位は)この世の最後みたいな顔していましたから」と同情する。
M-1ブランドが単なるバラエティー番組としてではなく、ひとつの"競技"として確立していったその過程は、困難な道のりだったに違いない。「05年が『M-1グランプリ』にとって、ひとつの転機となる大会だったと思います。ブラックマヨネーズが優勝して"ドン"と弾けたような気がしましたね」と振り返る辻氏。「東京の人から見たら『誰やねん!』っていうくらい全くの無名でしたから。僕らもスタジオでドヒャーって叫びましたよ(笑)。普通のバラエティー番組では彼らの優勝は多分ありえなかったと思うんです。ところが、M-1で初めて、面白ければ優勝してしまうということを目の当たりにした。お茶の間もそうだし、出ている芸人も『ホンマにガチンコなんや!』と理解して頂いたと思いますね」と感慨深げに語る。
M-1の審査基準は「面白い漫才である」という至極シンプルなもの。ところが、一見単純明快に見える"面白さ"という基準は多種多様に存在する。そこがやっかいなのだが、「最後は好みの問題になってくると思う。ただ、審査員7人が厳正な審査をして決めている訳ですから。そこは絶大な信頼を置いています。なかなか受けてもらえる仕事じゃないので。審査員も"審査"されていますから」というのが自身の見解だ。
文字通り、命を削って漫才を披露する芸人たちのために、最高の"笑いの空間"を用意しておくのも制作陣の命題だ。「"閉じた世界"を作ります。お客さんも350人位しか入れませんし、コロシアムのような形にしていて芸人の目の前にお客さんがいて、共有している感覚ですね。これ以上お客さんの数を増やすと、例えば“顔芸”などは後ろのお客さんに伝わりにくくなる。そういった意味では最高にプレイしやすい箱になっている」と自信を覗かせる。「あの空間で150%の力を持ってくる芸人がいるんですよ。ブラマヨもそうだし、チュートリアルもそうでした。音声収録用のマイクが割れるくらい受けるんです。そういう時はクラクラしますね(笑)」と瞳を輝かせた。
最後に今大会の展望を聞くと、「優勝者予想に関しては、立場上言えません(笑)。ただ、トップバッターが全ての鍵を握っていることは確か。決勝を戦う芸人たちの、この1年をどのように過ごしてきたかという "生き様"を見て欲しい。ひとつのボケを考えるのに膨大な時間を費やしているわけですから。M-1は、1番凄い“生き様”を見せてきた芸人が優勝する。これだけは確実に言えます!」と力強く語った。
『M-1グランプリ2008』は、21日(日)後6時30分よりABC・テレビ朝日系にて放送。