女優・仲間由紀恵と俳優・阿部寛の“迷”コンビが謎の怪奇現象を調査し、そのトリックを暴いていく摩訶不思議なストーリーと、鬼才・堤幸彦監督の演出による独特の世界観で人気を博した『トリック』シリーズがついに完結する。劇場版4作目にして完結編となる『トリック劇場版 ラストステージ』が来年1月に公開される。

　仲間は「今回で『トリック』シリーズが終わってしまうのですね。20歳の時に『トリック』と出会い、ともに成長してきた奈緒子という役を演じることも最後だと思うととても寂しく、残念です。監督曰く、今回は『泣ける！』、また奈緒子と上田との関係にも進展があるかも…ということなので、撮影が今から楽しみです。来年、スクリーンの前で全ての『トリック』ファンが涙することは、奈緒子的には『まるっと全部お見通しだ！！』という感じです」とコメントを寄せた。

　阿部は「今回3年ぶりの『トリック』ということで、新鮮な気持ちで上田次郎と向き合うことができると思っています。また、新しいキャストを迎え、シンプルで力強い人間ドラマが作れると期待しています。『トリック』にしかない世界観を思いっきり味わうつもりです」と話している。

　2000年7月期の連続ドラマ（テレビ朝日系）に始まり、2002年には続編『トリック2』が放送され、同年11月には初の劇場版となる『トリック劇場版』（最終興収12.9億円）が公開。合わせて連ドラ3シリーズ、劇場版3作、スペシャルドラマ2作、スピンオフドラマなどが制作された。

　シリーズに幕を下ろすこととなった『トリック』。同作は今までのシリーズ同様、堤演出による笑えるギャグはもちろんのこと、今までのトリックファンは感涙必死の“泣ける”ストーリーに加え、過去作を観たことがない人でも“トリック”の世界を楽しめる作品に仕上がる予定。さらに今回は初の海外ロケを実施することも決定しており、ドラマからのレギュラー出演者である仲間、阿部、生瀬勝久、野際陽子ら総出演で最後のトリックを盛り上げる。

　完結編のその前に、7月5日からはテレビ朝日系でスピンオフドラマ第2作目『警部補　矢部謙三2』（毎週金曜　後11：15※一部地域除く）がスタート。放送終了後に毎回バージョンの異なる“劇場版PR映像”が放送される。