2011年08月06日 14時05分
99歳の新藤兼人監督に豊川らキャストが99本のバラをプレゼント (写真左から)倍賞美津子、豊川悦司、柄本明、新藤兼人、大竹しのぶ、津川雅彦 (C)ORICON DD inc.
大竹しのぶが笑顔でバラの花束を贈呈 (C)ORICON DD inc.
99歳の新藤兼人監督、“最後の”舞台あいさつで拍手喝采 大竹しのぶらキャストも涙
日本最高齢の映画監督、
新藤兼人氏(99)の映画人生“最後”の作品『一枚のハガキ』初日舞台あいさつが6日に都内で行なわれた。キャストの
豊川悦司、
大竹しのぶらから年齢と同じ99本のバラを贈呈された新藤監督は「ここまでやってこれたのも皆さんのおかげ。『新藤ってこんな映画作ってたんだな』と、時々でいいので思い出してください。私は死んでしまいますが、それだけが望みなんです」と客席へメッセージ。会場からは途切れることなく拍手が鳴り響き、大竹や
津川雅彦も涙を堪えながら、一人の映画監督の有終の美を見届けた。
車椅子で登壇し、体が隠れるほどの花束を抱えながら新藤監督は「なんか重くて、取り落としそう。しっかりと抱きしめています」と笑顔。これまでに49本の作品と、数多くのシナリオ脚本を手掛けてきた映画人生を振り返り「いつもお金がなかったり、つまずくたびに『前を向いていかなきゃ』と続けてこれた。でも、なんでも終わりがあるように、私も終わりです」と、本作が正真正銘“最後”の映画作品であることを口にした。
前作『石内尋常高等小学校 花は散れども』(08年)に続き、二度目の“新藤組”参加となった豊川は「この場に立てるということは、俳優としてとても光栄なこと」と感無量。「二度あることは三度あるというので、ぜひ次回もよろしくお願いします」と、新藤監督との“再共演”を望んだ。
新藤監督の横でそっと目を潤ませていた大竹は「私たちはただ、監督の指示通りに動いただけ。この素晴らしい作品が、日本、世界中の人たちに届いて欲しい。そして、また100歳記念の映画に出れたら」。
柄本明も「この前の映画も最後の作品とか言ってた気がする。次の最後の作品も撮れますように」と語り、津川もハンカチで涙を拭いながら強く頷いた。
同作は、太平洋戦争で生きて帰ることができた新藤監督自身の実体験を元に作られ『希望と再生』というメッセージが込められた感動作。舞台あいさつにはほかに
倍賞美津子が出席した。