今から4〜6年前、NHK教育『天才てれびくんMAX』のてれび戦士として活躍し、橋本甜歌（てんか）名義で“カリスマ小学生”として人気を博し、現在はギャル系モデルとして活動するてんちむがこのほど、東京・六本木のオリコンを訪れ、処女喪失から友人の裏切りまでを赤裸々に綴った著書『中学生失格』（竹書房）をアピールした。6歳で芸能界デビュー、順風満帆に芸能活動をしていた彼女に一体、何があったのか。年を重ね、現在16歳になった今でも「信じられるのは、自分だけ」と言い切る彼女の“本音”に迫った。

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　著書の内容について「思い出したくない過去もありました…」と寂しげな言葉で切り出したてんちむだが、意外にも表情は明るかった。今年2月、雑誌『EDGE STYLE』で活躍する小森純や、板橋瑠美が所属する芸能事務所に友人の紹介を経て「なんとなく」入社。自由度が高く「“場面”で勝負できる」と、置かれたその場所で都度都度判断して輝ける環境をとても気に入り、充実した芸能生活を再び歩み始めた。

　人気子役として快調だった小学6年生の頃、さまざまな大人の世界を見ながら「芸能界から消えたい…」と思い始め、2年前には当時所属していた大手芸能事務所を退社。マジメで優等生キャラ“てんかりん”を演じ続けることにも限界を感じはじめ、その反動から荒れた中学時代を送る。外見や髪色をド派手に変えただけでなく、頻繁に交際相手を変え続け13歳で初体験も済ませた。学校では担任から見放され、孤立した。その模様を数年間に渡って綴った日記を今回、自身を“プラス”にして飛躍を遂げる意味合いを込めて、書籍化に踏み切った。

　悪夢を吹っ切ったのか、インタビュー時も自身の辛い体験談を苦い表情を浮かべることなく赤裸々に語る。その原動力はずばり「外見だけで、人を判断して欲しくない」という強い気持ちから。実は中学時代、周囲の裏切りを何度も経験し極度の人間不信に陥った。「人間はもろい生き物だ…」と痛感すると同時に、自身の生き方として「信じられるのは自分だけ」というポリシーを植えつけられたという。

　多感な時期に、自身の人生をいろんな意味で左右させるきっかけを作った芸能界。「再び活動を本格化させて、不安はないのか？」という質問には「ないですね！」とキッパリ。自ら「なんとなく」再開させてしまった芸能活動、今後の「目標は特にない」と流されながら、ハスキーボイスを生かしてのラジオDJ挑戦や、同郷のお笑いコンビ・U字工事と一緒に“栃木愛”を前面に押し出した活動などを視野に入れる。最後には同世代に向けて「悩んでいるのは、一人だけじゃない。そして、悩みを乗り越えた先には必ず幸せが待っているよ！」と前向きに生きることを呼びかけていた。