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　ボクシング・元WBC世界フライ級チャンピオンの内藤大助選手が11日、クリント・イーストウッド監督の映画『インビクタス 負けざる者たち』の大ヒット御礼イベントに登場した。昨年11月、亀田興毅選手に敗れた後、現役続行を宣言している内藤は“不屈の精神”を描いた同作と自身を重ねて「観ていてウルッときました」とコメント。また、現役を続けることに「よかったのかな…」と若干の迷いがあるようで「僕もプラス思考で考えるけど、また辛い思いをするのかなと思う。負けたら叩かれ始めたし、大変だよ〜」と弱音発言で、観客の笑いを誘った。

　作品は、南アフリカ共和国のネルソン・マンデラ大統領と、ラグビーチームのキャプテンがW杯の自国開催に挑みながら人権など様々な問題を抱える国民の心を1つにした実話を映像化した。このほど発表されたアカデミー賞の主演男優賞にはモーガン・フリーマンが選出。また、助演男優賞にもマット・デイモンが選ばれ話題となっている。

　“応援ゲスト”として登壇した内藤は、27年間も投獄生活を送ったマンデラ大統領の姿勢に共感したようで「（マンデラ氏の生活と）比べれば『俺なんかまだまだ（現役を）やれる！』と勇気づけられましたね」と語った。また、“品格”が何度も問われるなか、電撃引退した元横綱・朝青龍を引き合いに出し「作品も品格が大切。（横綱も）やっぱり、あまり変なことやったりしたらダメだと思うよ〜」と真面目な返答をした。

　亀田選手の敗戦後、マスコミに叩かれだしたことに対して「俺が『ギャラ、ギャラうるさい』って書かれたけど、そんなの言ってないよ…」とチクリ。最後には、いよいよ開幕するバンクーバー五輪の選手に「プレッシャーをはねのけて頑張ってください」とエールを送った。