5日に亡くなった歌舞伎俳優の中村勘三郎さん(享年57)の本葬が27日、東京・築地本願寺でしめやかに営まれ、一般弔問客含めて1万2000人が参列した。当日は、勘三郎さんの初舞台となった『昔噺桃太郎』から今年5月に平成中村座で演じた『め組の喧嘩』までの当り役の数々が映像で紹介されたほか、57歳の誕生日を迎えた際にクリームまみれになって喜んだ勘三郎さんのプライベート映像などもお披露目。弔辞を述べた女優・大竹しのぶからは、病床の勘三郎さんの様子が明かされた。 今年7月末に初期の食道がんの手術を行い成功するも、同9月に肺疾患が見つかり再び闘病生活に入った勘三郎さんが、今月5日に亡くなってから数週間。勘三郎さんの最期を看取っていた大竹は「事実を受け入れることができず、ただただ途方に暮れた日々を過ごしています。小さな白い箱を蹴破って『冗談じゃないよ、全く』って言って、チャーミングな笑顔で私たちの前に現れてくれるほうが現実味がある」と遺骨を見つめ、悲しみにくれた。
2012/12/27