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再ブレイクの鉄拳「去年まで芸人辞めるつもりでいた…」

 自身が制作した“泣ける”パラパラ漫画が話題を呼び、再ブレイクを果たしたお笑いタレントの鉄拳。そんな彼にORICON STYLEはインタビューを敢行し再び脚光を浴びた現在の心境を聞いてみた。実は、“泣ける”パラパラ漫画の作成後に芸人を引退すること決意していたことを明かしてくれた。

“泣ける”パラパラ漫画で再ブレイクを果たした鉄拳(C)ORICON DD inc.

“泣ける”パラパラ漫画で再ブレイクを果たした鉄拳(C)ORICON DD inc.

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 “泣ける”パラパラ漫画の代名詞である「振り子」は、元々バラエティ番組からのオファーにより制作したという鉄拳。「最初は僕ではなく、別の方に(制作の)オファーがあって、その方が急遽出来なくなって僕に回ってきたんです。だから、時間の無い中で作品を作ったので自分自身ではどうかな?っていう不安があったんです」と振り返る。だが、予想に反して、大きな反響を呼び、YouTubeにアップロードされるや、再生回数は1週間で100万回を超え、世界中から「涙が止まらない」「感動で震えた」などの声が届いた。さらに英・ロックバンド・ミューズの同作を公式ミュージックビデオに起用すると発表、北米やヨーロッパなどを含む全世界で配信し、話題を呼んだ。

 「元々ミューズさんの曲が好きで、「振り子」のBGMとして勝手に使っていたんですよ。だから最初にレコード会社の方から話が来たって聞いたときは絶対に怒られると思ってました(笑)。だから公式として使いたいと言われた時は『またまた〜』って 」と“ドッキリ”だと思い、全く信用していなかったという鉄拳。物語の意味が外国人に伝わるのかという不安もあったが、逆に絵だけで台詞がないことが万国共通の感動を呼んだ。

 鉄拳といえば、1997年ごろにスケッチブック片手にブラックユーモア溢れるフリップ芸を披露し、瞬く間にブレイク。テレビ出演はもちろん、著書もベストセラーとなった。だが、2000年以降はネタ見せ番組が減り、『アメトーーク!』(テレビ朝日系)に代表されるトーク番組全盛となり、徐々に活動の場も狭まりテレビ露出も減っていった。「トークスキルが無いので、トーク番組に出ても流れが止まっちゃうんですよね(笑)。トークの流れの中でフリップ芸を出すわけにもいかないし……」。確かに他の芸人たちによるトークラリーの間にフリップ芸を見せてもテンポがずれてしまいトークが止まってしまう。鉄拳のようなタイプの芸人にとっては不毛な時代とえる。「いえ、単に自分の実力不足です(笑)。僕の作品はカミさんがベタ塗りとかしてくれて共同作業なんですよ。だから(今回の再ブレイクは)カミさんには感謝してますね」。

 このままでは芸人として生活するのも限界かもしれない……。近年は芸人を廃業することを本気で考えていた。「実は去年くらいから芸人辞めるつもりでいましたから……。実家の長野で具体的に土地とかも探してましたし。だから最初のパラパラ漫画の仕事が来た時に『これが終わったら辞めよう!!』と決めてたんです」と当時を振り返る。だが、芸人としての最後の仕事として取り組んだパラパラ漫画が予期せぬ形で大ブレイクしてしまった。

 再ブレイク以後はライブ会場にもそれまでの客層とは異なる年配の女性や親子連れが増えた。「今まで通りにブラックユーモア系のネタをやると年配のお客さんは?マークが付いてますね。『アタシは泣きに来たのに!!って』ってことなんでしょうね(笑)」。予期せぬ形での再ブレイクに戸惑いを隠せない鉄拳だが、「でも普通に(ブラックネタも)やっていきますよ。もちろんパラパラ漫画も続けますし。後は来年までにちゃんとした絵本は出したいですね」と展望を明かす。世界中を泣かせることには成功したので、笑えるパラパラ漫画で世界中を爆笑の渦に巻き込んでくれることを期待したい。

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