19日に肺炎のため亡くなった俳優・原田芳雄さん（享年71）の通夜が21日、東京・青山葬儀所でしめやかに営まれ、遺作となった主演映画『大鹿村騒動記』（公開中）の阪本順治監督が弔辞を読んだ。11日に車いす姿で完成披露試写会に登壇し、最後まで現役を貫いた原田さんに阪本監督は「クランクアップです。（松田）優作さん、勝（新太郎）さんと楽しく大騒ぎしてください。僕にとって芳雄さんは先輩であり、兄貴であり、父親のような存在でした。カットの声、かけますね。お疲れ様です。とりあえずさよならです」と遺影に語りかけた。

　阪本監督は「芳雄さん、なんで僕が弔辞を読まなきゃいけないのでしょうか。弔辞をしたためようかと思いましたが、書けませんでした」と無念さをにじませ「最後に会った芳雄さんはやせててかっこよかった。車いすも小道具に見えたし、映画の一場面のように思った。病室にいる時もセットにいるようで、横たわる芳雄さんは、映画のクライマックスのようでした」と役者人生を全うした原田さんの最期の姿を、映画のワンシーンに例えた。

　通夜には、SMAPの中居正広と香取慎吾、TOKIOの松岡昌宏、嵐の松本潤、俳優の西田敏行、地井武男、佐藤浩市、杉本哲太、勝村政信、中尾彬、江口洋介、中村獅童、妻夫木聡、女優の桃井かおり、原田美枝子、上戸彩、タレントの石田純一、恵俊彰、パパイヤ鈴木、ベッキー、歌手の内田裕也、未唯mieら多数の著名人が弔問に訪れた。