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【ヒット分析】夏が終わっても『サマーウォーズ』人気は衰えず

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 2006年に公開され国内外問わず多数の賞を獲得したアニメーション映画『時をかける少女』の細田守監督が3年ぶりに手がけた最新作『サマーウォーズ』がロングランヒット中だ。同作は、ある地方都市の大家族が世界中で沸き起こった危機に対して戦いを挑む物語。8月1日に公開されて以来、6週目を過ぎても安定した興行を展開している。9日には民主党の鳩山由紀夫代表も幸夫人とともに同作を鑑賞。クチコミによって観客が観客を呼ぶという映画のヒット・パターンの王道を突き進んでいる。

『サマーウォーズ』(C)2009 SUMMER WARS FILM PARTNERS 

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 同作は127館でスタート。全国公開としては中規模クラスだが、初日2日間に全国で約11万人を動員、1日は映画の日で鑑賞料金が1000円だったにも関わらず興行収入は約1億3000万円に達し、1館あたりの平均興行収入では1位を記録した。その後も動員数の落ち込みが少なく、2週目(8月8〜14日)前週比99.6%、3週目(8月15〜21日)同88.5%、4週目(8月22〜28日)同74.5%、5週目(8月29〜9月4日)80.7%で推移。9月に入ってからも観客動員の落ち込みが少ない。

 こうした結果について配給元のワーナー・ブラザース映画は「公開中に数字が落ちないのは、映画が面白いから」と自信満々だ。細田監督の前作『時をかける少女』の評判が高かったこともあるが、戦略的なことで言えば先に公開された人気アニメシリーズ『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』(6月27日公開)の上映前に予告編映像を差し込んだくらい。けっして莫大な宣伝費をかけたわけでもなく、頼りはもっぱらクチコミだった。「アニメ作品のクチコミの凄まじい速度には驚かされました。その後、海外配給やロカルノ国際映画祭での上映の話題を効果的に提供できたのも、クチコミに拍車をかけたと思う」と配給元は見ている。

 「女性客が多い」(都内の劇場)というのも、ヒットの条件を満たしている。「おばあちゃんを思い出してあったかい気持ちになりました」(30歳・女性)、「なんでもいいから、できることからがんばってみようと思った。前向きになれる映画。泣いて、笑って忙しかった」(19歳・女性)といった満足度の高さや、「予想をはるかに超えた面白さ」(37歳・男性)が、アニメファンだけではなく老若男女幅広い層に伝わったようだ。

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