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欧米かっ……!? 邦楽作品なのにほとんどが英語表記の不思議

 今、巷では「欧米か?」というツッコミが流行っているが、ヒットチャートを眺めてみると、邦楽のタイトルのほとんどが「欧米化」していることに驚かされる。

 先日発表された年間ヒットチャート、アルバムトップ30を見ると、30作品のうちタイトルの表記がすべて英語(欧文)という作品が、とても多いことに気付く。その数は、25作品。しかも、その25作品すべてが邦楽の作品だ。タカアンドトシではないが、「欧米か?」というツッコミが聞こえてきそうである。

 一方の洋楽はどうなのかと、年間ヒットチャート洋楽トップ30を見てみる。すると、こちらでは驚くことにほとんどが日本語表記のタイトルで、英語表記のものはビヨンセの『B’DAY』とコンピレーション作品の『dj Kaori’s INMIXII/』の2作品のみだった。

 ただ、タイトルの英語表記が多いというのは、何も音楽業界に限らない。さまざまな商品やサービス名が、英語表記化しているのは周知の通り。いわゆるハイセンスなイメージにするための常套手段として、日本では長年にわたって使われている方法のひとつだろう。

 となると、むしろ気になってくるのが本家、洋楽のタイトルの邦題の多さだろう。1970年に発売されたピンクフロイドの『Atom Heart Mother』を『原子心母』とした邦題は、現在でも語り継がれるほどの名邦題として有名だが…。

 60年代、70年代は、海外からの情報が少ないこともあり、その作品やアーティストの雰囲気などを日本のファンにうまく伝えるために、なるべくわかりやすい邦題を付けていたという背景がある。キッス一連の作品に付けられた「地獄シリーズ」などは、原題とはかなりかけ離れた邦題が付けられたが、キッスらしさを日本に伝える上では、欠かせないものとなり、ここにはある意味、ブランディング戦略の基本が垣間見られる。つまり、ビジネス的にも価値のある邦題の付け方だったというわけだ。

 現在では、当時の例ほど大胆な邦題がアルバムに付けられることは少ないが、実はシングルでは、この方法論が健在なのである。最近のヒットシングルを例にあげると、O-ZONEの「恋のマイアヒ」、フアネスの「追憶の黒いシャツ」、ダニエル・パウターの「バッド・デイ〜ついていない日の応援歌」、シザー・シスターズの「ときめきダンシン」などなど。シャキーラの「ヒップス・ドント・ライ」には、直訳ながら、わざわざタイトルに「オシリは嘘つかない」と添えている。ダニエル・パウターのヒットは、この邦題によって歌詞の良さを明確にユーザーに伝えることができた例として、業界内でも評価が高い。

 邦楽作品のタイトルの欧米化をよそに、レコード会社の洋楽スタッフには、粋な邦題を付けるという、もはやレコード業界における伝統芸のようなものが根付いているのである。

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